Sweet time「アルバン、アフォガート食べない?」
サニーからのなんの脈絡もない問いかけに、アルバーンはきょとりと瞬きをしてから首を傾げた。
「どこか食べに行くの?」
時刻は丁度おやつ時。出かけるのに遅い時間とは言わないまでも、これから支度をしてとなると夕食に差し障りがないか気になるところではある。けれど、サニーから返ってきた答えはNO。そして、続けられた俺が作るという言葉にパッと目を輝かせると、アルバーンは満面の笑みで食べる!と声を上げた。
ぴょんぴょんとステップでも踏むかのような軽い足取りでサニーの背を追いかけて向かう先はキッチン。食べること自体も楽しみではあるが、作る過程を見るのもアルバーンにとっては楽しみのひとつ。そのうえ、それがサニーの手によるものならなおの事。邪魔にならないよう少し距離を取りつつも好奇心は抑えきれない。
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