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    フィンチ

    @canaria_finch

    🔗🎭を生産したい妄想垢

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    フィンチ

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    引きこもり魔族🔗×夢境の住人🎭の馴れ初め

    #Sonnyban
    sonnyban

    夢の中で逢える人 暗く冷たい部屋の中にふわりと漂う果実の香り。そろりそろりと近付いて、寝台を覗き込もうとしたところでその侵入者はどこからともなく伸びてきた触手に巻きつかれ、うわっと緊迫感のない悲鳴をあげた。
    「お前、こんなところに入り込むとは何が目的だ」
     対して、感情のこもらない声が発せられたのは寝台の上から。億劫そうに身体を起こした男の表情は酷く冷めていて、詰問するような言葉のわりにさして興味がないようにも聞こえる。そして捕らえられた侵入者はといえば、怯えるでもなく困ったように触手に巻き付かれたままで答えに窮していた。
    「えぇと……すっごく退屈そうな気配がしたからどんな子が見てる夢なのかなって気になって…、つい覗きにきちゃった…です」
     つまりは興味本位で入り込んだのだと言う、ひとの見ている夢の中に。そう、これが夢の中だということは男も気付いていた。そう簡単に侵入を許すほど彼の居住地は不用心ではなく、あんな悲鳴があがろうものなら誰かしらが駆けつけてくるはずだ。だが、そんな気配は一向にない。それどころか自分とこの侵入者以外の気配がないというのであれば、現実からは隔絶された空間と考えるのが妥当。最後に記憶している場面から考えても、夢の中というのが順当な線だろう。
     加えて問題はこの侵入者。笑って誤魔化そうとしているが、闇の眷属である男の夢に入り込むなどそう簡単に出来ることではない。そいつの言葉が事実であろうとなかろうと、はいそうですかと解放するほど男は楽観的ではなかった。
    「もう少しマシな言い訳を考えたらどうだ」
    「ほんとだって……あ、ちょっ、苦しいってば!服に皺がついたらどうしてくれるのさ!!」
     少し痛めつけた方が素直になるかと触手で絞めつけてみても、返ってくるのは予想外の気の抜ける文句。自分の置かれている状況が分かっていないのかと呆れつつ、抜け出せない程度に拘束を緩めると侵入者はそれに気付いてそれくらいならいいよなどと言いだす始末。どうにも調子が狂う。
     ひとまず必要な情報を引き出してしまった方が良さそうだと判断し、男は寝台から降りると触手に巻き付かれて床に座り込んでいる侵入者を見下ろした。
    「それならどうやって入ってきたんだ」
     先ほどの言い分では自分の意思でということになるが、一定以上の魔力を持つ男の夢に入り込むなどそれ相応の術が必要となる。しかし、侵入者は愉快だと言わんばかりに笑うとさも当然のように言ってのけた。
    「んははっ、夢は僕の領分だもの。これくらい入ろうと思えば簡単に入れるよ」
     それが普通ではないと分かっていないのか?まるでなんでもないことのように言っているが、男からすると警戒を強める理由にしかならない。だが、その一方で別の意味での関心も抱きつつある。相手のペースに飲まれたくはないが、もう少し話してみようか。
     けれど、男が口を開きかけたところであっと侵入者から声があがる。
    「いけない、もう僕帰らないと」
     そして、そう言ったかと思えば拘束なんてされていなかったかのように触手から抜け出してすっくと立ちあがっていた。多少緩めていたとはいえ、自由に動けるほどではなかったはず。それをこうも容易く脱してしまうとは。男が呆気に取られていると、侵入者はいつの間にか廊下に続く扉の前に立っており、振り返ると申し訳なさそうに微笑んだ。
    「今日は驚かせてごめんね。もう」
    「もう、来ないのか?」
     咄嗟に口から出た言葉に驚いたのはお互いに。どうしてそんなことをと戸惑う男とは逆に、侵入者は嬉しそうに瞳を細める。
    「そうだねぇ……君が、また退屈そうにしてたら来ちゃうかも!」
     そんな声が聞こえ、ぱたりと扉が閉まると同時に男の意識もぷつりと途切れた。
     次に目覚めたのは寝台の上。当然、侵入者がいたような形跡もない。全ては夢の中のこと。だというのに、記憶にないはずの甘い香りの気配に、イタズラな笑い声が耳から離れなかった。
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    フィンチ

    DONEふわっとしたMHパロ、ガノレク🔗×アイノレー🎭の馴れ初め
    仲良くなれるかな? とある村のアイルーキッチンで働き始めたアルバーンには悩みがあった。仕事自体は新入りということもあって覚えることも多く大変ではあるが違り甲斐がある。コック長は厳しくも懐の大きいアイルーであるし、手が足りてないようだと働き口として紹介してれたギルドの職員も何かにつけて気にかけてくれている。それならばいったい何が彼を悩ませているのかというと、その理由は常連客であるハンターの連れているオトモにあった。
    「いらっしゃいニャせ!ご注文おうかがいしますニャ」
    「おっ、今日も元気に注文取りしてるなアルバにゃん」
    「いいからとっとと注文するニャ」
     軽口を叩きながらにっこりと愛想の良い笑みを浮かべてハンターを見上げるアルバーンは、傍らに控えているガルクからの視線にとにかく気付かない振りをする。そう、このガルクはやってくるとずっとアルバーンを見てくるのだ。しかも、目が合っても全く逸らさない。ガルクの言葉など分からないから当然会話も成立しない。初めて気付いた時には驚きつつもにこりと笑いかけてみたのだが何か反応がある訳でもなく、それはそれは気まずい思いをした。だからそれ以来、気付かない振りをして相手の出方を窺っているのだが、今日も変わらずその視線はアルバーンを追っているようだった。
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