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    syako_kmt

    むざこく30本ノック用です。
    成人向けが多いと思うので、20歳未満の方はご遠慮下さい。

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    むざこく30本ノック④
    13日目
    ビジパがにらめっこしたらシボ様が無惨様の顔の良さに耐えきれずに降参するまで何秒かかるか

    #むざこく30本ノック
    random30Knocks
    #むざこく
    unscrupulousCountry

    ビジパがにらめっこしたらシボ様が無惨様の顔の良さに耐えきれずに降参するまで何秒かかるか「黒死牟様、質問があります」
    「どうした?」
     獪岳に尋ねられ、パソコンで文書作成をしていた手を止めた。
    「黒死牟様はどうして常時サングラスを着用しているのですか?」
    「これか?」
     昼夜問わず、場面も問わず、あの黒いサングラスを常に着用している。もはやサングラスも黒死牟の一部になっているが、何故あのサングラスを着けているのか。
    「お前は何故だと考える」
    「はい、まずは面を割れないようにする。あとは夜目に強くなる、攻撃を受けた際の目の保護……この辺りでしょうか?」
     獪岳の予想をすべて聞いて「惜しいが、どれも違う」とあっさり答えた。
    「やはり他人には教えられない理由がおありで?」
    「お前の挙げた理由も、今となってはメリットの部類に入るだろう」
    「では見た目的な要素ですか? サングラスを着けることで強面に見せたり、オシャレを意識して……とか」
    「強面、という部分ではそうかもな。だが。それも正解ではない。宿題だ、考えておけ」
    「解りました! 有難うございます」
     礼をして立ち去る獪岳の後ろ姿を見て、黒死牟は悩んだ。

     言えない。
     とても言えない。
     まさか、無惨の顔が眩しすぎて直視出来ないからサングラスを掛けているなんて。

     思い返せば、知り合った当時のことだ。
     ベッドでイチャイチャしていた時に、無惨はキスもしないのに顔を近付け、目を輝かせて優しく微笑みかけてくる。
     無理……っ!
     黒死牟は1秒もしないうちに両手で顔を隠す。
    「おい、どうした?」
     手をどけようと触れてくるので、思わず背中を向けた。
    「無惨様のお顔が美しすぎて……」
    「そうか?」
    「はい……正に顔面国宝……驚異の顔面偏差値……美の暴力です……」
     愛する黒死牟に褒められ、気を良くした無惨は背筋に指を滑らせ、耳に息を吹きかけた。
    「では、私と賭けをしないか?」
    「賭け、ですか?」
    「あぁ……ルールは簡単だ。にらめっこをしよう。お前が5秒、耐えることが出来たら、お前の願いを何でも叶えてやろう」
     ちゅっと頬にキスをされ、黒死牟は嬉しそうに目を輝かせる。
    「但し、私が勝てば今夜は寝かさないからな」
    「畏まりました」
     黒死牟はベッドの上で正座し、両手で顔を隠してスタンバイした。その仕草が既に「愛い!」と無惨は心臓を押さえてキュンキュンしている。
    「始めるぞ」
     無惨が優しく黒死牟の手を退けた。
     ゆっくりと目を開き、正面にある無惨の顔を見た瞬間だった。

     無。

     黒死牟が覚えているのは、それだけだ。
     辺りが真っ白に消え去ったのだ。爆弾でも落ちたのかと思うほど一瞬で周囲を光で消し去った眩しい笑顔。美の暴力ではなく、これは美の大量破壊兵器だ。黒死牟はそう考えた。
     目を開けたまま気を失った黒死牟を見て、無惨は「私の勝ちだな」と舌なめずりして黒死牟をシーツの海に沈め、そのまま朝まで盛り上がった。
     以来、サングラス越しで、やっと無惨の顔が見られるレベルにまで成長したのだ。
    「いいかげんに慣れたらどうだ」
     獪岳との会話を聞いていた無惨が呆れたように言うが、黒死牟は「無理です」と即答する。
    「私がサングラス無しで無惨様を見られるようになる時は、慣れたのではなく無惨様の美貌が衰えた時ですので、引き続き努力なさって下さい」
     あまりに迫力に圧倒され、無惨は馴染みの美容クリニックにメンテナンスの予約を入れた。
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    syako_kmt

    TRAININGむざこく30本ノック③
    17日目
    黒死牟が髪をバッサリ切った時の無惨様のリアクション
    黒死牟が髪をバッサリ切った時の無惨様のリアクション 何か理由があって髪を伸ばしているわけではない。
     長い髪って手入れが大変ですよね、と言われるが、実はそうでもない。短い髪の時は月に一度は散髪に行かないといけなかったが、長い髪は自分で毛先を揃えるくらいでも何とでもなる。女性と違って髪が傷むだの、枝毛がどうだのと気にしたことがないので、手入れもせず、濡れた髪を自然乾燥させることにも抵抗がない。それに短い髪と違って、括っておけば邪魔にならないので意外と便利だし、括っている方が夏場は涼しいのだ。
     つまり、ずぼらの集大成がこの髪型だった。
     特殊部隊に入った時、長髪であることにネチネチと嫌味を言われたこともある。諜報活動をする時に男性のロングヘアは目立ち易く、相手に特徴を覚えられやすいから不向きだと言われ、尤もだなと思ったが、上官の物言いが気に入らなかったので、小規模な隠密班を編成する際の長に選ばれた時、全員、自分と背格好が近く、長髪のメンバーだけで編成し、危なげもなくミッションを成功させたことがある。だが、自分の長髪にそこまでこだわりがあったわけではなく、単なる反発心だけである。
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    15日目
    陽光のもとに並んで立てるようになった二人が、それぞれ何を思って何を語らうのか
    「ほら見たか!これで恐れるものなぞ何もないわ!」とかつてないほど昂るのか、「案外大したことないわ、つまらんな」と吐き捨てるのか、「太陽の方がやはりお好きで?」「白昼にも月は出ておるわ馬鹿者」みたいな気楽な会話になるのか
    陽光のもとに並んで立てるようになった二人が、それぞれ何を思って何を語らうのか  それは初恋の憧れに似ていた。
     手の届かない遠い存在という意味か、遠い昔の燦爛とした断片的な記憶のせいか、その強い「憧れ」が根底にあるから黒死牟とは意気投合したのかもしれない。
     自分たちにとって太陽とは最も忌むべき存在であり、その反面、強く憧れ、恋い焦がれた存在であった。
     今でも朝日を見ると、今際の際を思い出し身構える。しかし、その光を浴びても肌が焼け落ちることはなく、朝が来た、と当たり前の出来事だと思い出すのだ。

    「今日も雲ひとつない晴天ですね」
     黒死牟が車のドアを開けると、その隙間から日の光が一気に差し込む。こんな時、黒死牟のサングラスが羨ましいと思うのだが、まさかサングラスをしたまま街頭に立ち、演説をするわけにはいかないので日焼け止めクリームを丹念に塗り込む程度の抵抗しか出来ない。
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    TRAININGむざこく30本ノック③
    13日目
    零余子、上司共へのストレス発散にBL同人誌にしてしまう
    零余子、上司共へのストレス発散にBL同人誌にしてしまう 今日もやっと1日が終わった。
     朝から晩まで、あの鬼上司2人に扱き使われたのだ。
    「おい、零余子!」
    「はい!」
    「零余子!」
    「はいー!!!!」
     多分、この数年で確実に親より名前を呼ばれている。これまで割と要領良く生きてきたので、こんなに怒鳴り散らされることはなかった。
     初めは鬼舞辻事務所に就職が決まり大喜びした。
     今をときめくイケメン政治家、鬼舞辻無惨の下で働けるなんて……その上、彼は独身。もしかして、もしかする、未来のファーストレディになれるようなルートが待っているかもしれない!? と馬鹿な期待をして入職したのだが、それは夢どころか大きな間違いだった。
     毎日怒鳴り散らされ、何を言っても否定され、無惨だけでも心がバキバキに折れそうなのに、これまたイケメンの秘書、黒死牟が更にエグイ。まず行動原理が「無惨様のため」なので、無惨の怒りを買った時点で、どんな言い訳をしても通用しない。こちらに非が無くても、無惨に怒鳴られ、黒死牟にネチネチと嫌味を言われ、最悪のコンボが待っている。
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