姫花「やっほー、おふたりさん」
世和「よ、花、姫」
花葉「紺碧ちゃんと世和がつるんでんの珍しくね?」
紺碧「いや、世和とは割といる方だと思うけど」
花葉「え、そうなの?」
世和「かもなー。案外一緒にいること多いよ」
姫花「へぇ、意外かも…って思ったけど俺と仲良い時点で世和とも相性良さそうだよね」
紺碧「お前はお前だし世和は世和だろ」
姫花「あはっ、それってやっぱり俺以上に仲良い人はいないってこと?」
花葉「お前、いくらなんでもそれはポジティブすぎ…」
紺碧「…かもな」
姫花「へへ、だよねー。俺もだよ」
世和「お?まさかの当たり?」
花葉「紺碧ちゃんのデレポイント、イマイチわかんね〜…」
姫花「花葉はまだまだってことだね」
世和「それで?2人揃ってどうしたんだよ?」
姫花「あ、2人に聞きたいことがあったの」
紺碧「何だよ?」
姫花「何でも屋で1番強いバディってどこだと思う?」
世和「そんなの梓白陽のとこじゃねーの?」
花葉「やっぱそうだよなー」
紺碧「違うのか?」
姫花「いや、違くないと思う」
世和「じゃあ何だよ?」
花葉「いや、梓白陽以外のバディのことってあんま考えたことねーなって思ってさ」
姫花「陽様たち、実力最強のバディ…の2番手になるべくバディの研究をしようってなったの」
紺碧「2番手でいいのかよ…」
姫花「やっぱ1番は陽様たちでいてほしいし」
世和「だからお前ら2人でいたのか」
花葉「そういうこと」
姫花「で、俺たちだけで話してると、結局陽様たち最強!って話で盛り上がっちゃうから他の人の話も聞こうってなったの」
世和「へー、面白そうじゃん」
紺碧「まぁ、付き合ってやるよ。それで俺たちも何か変わるかもしれないし」
花葉「お、さすが真面目な紺碧ちゃん。自分たちも強くなろうとかちゃっかりしてんなー」
紺碧「真面目ってお前にだけは言われたくない」
姫花「はいはい、そこケンカしなーい」
世和「で?最初はどこのバディ研究すんだ?」
姫花「んー、樹と京のとこ」
花葉「あそこは完全に適材適所の分業タイプ」
紺碧「真逆のタイプがくっついているからな」
姫花「戦闘でも京は物理全振りだし、樹は魔法全振りだもんね」
世和「京ちゃんは見た目からして強いのはわかるけどさ、樹も戦闘になるとすげーよな」
紺碧「全属性満遍なく使えるし」
花葉「すぐに強い魔法撃てんだもん。どうしたらあんな風になれんのかな…」
姫花「おまけに回復魔魔法も使える」
世和「…樹って実はめっちゃすげー人?」
花葉「梓白もよく樹さんのこと“天才魔導士”って呼んでるくらいだもん」
紺碧「あの梓白でもそう呼んでるのか…」
姫花「京も魔法は使えるよね?」
花葉「ここに来て、最初にしーちゃんとバトったときに使ってた」
紺碧「あれか…招待状がないけどここに来れちゃったから…って」
花葉「そ。しかもかなり強い魔法だった。俺的にはあんな強い魔法使えるのに使わないのはもったいないと思うくらいだけど、京ちゃんなりに使いたくない理由があるんだもんな…」
姫花「京は魔法一切使わないけど十分強いじゃん。俺は魔法得意じゃないからそういうとこ見習いたい」
世和「じゃ、この流れで適材適所の分業タイプ、他にいるか?」
花葉「兄貴と成星さんのとこかな」
紺碧「あそこ、実力差あるのに全然それを感じないよな」
姫花「兄貴が成星の動きに合わせてる」
世和「そこが意外だよな。俺、てっきり花依斗が俺について来い!!…ってタイプかと思ってたわ」
姫花「口ではそうだけど、実際はリードしつつ、成星の得意分野は成星に任せるって感じかな」
花葉「戦闘だとそれがよく出てる」
紺碧「どんな感じだ?」
姫花「成星がやられないように、兄貴がしっかりとカバーしつつ、隙を見て成星がすかさずドカンと、って感じ」
紺碧「2人とも回復も使えるからお互いにカバーもできるのか」
花葉「そ。それに成星さん頭いいから好機は逃さないし、兄貴は成星さんのそういうとこを信頼して任せてるって感じかな」
世和「あいつら、お互いにあーだこーだ小言言い合ってるけど仲良いよな」
姫花「だってあの2人、小言言い合った結果が今の仲なんだから」
花葉「意見が割れた時なんてお互い讓らねぇって感じだし」
紺碧「…それ、どうやって収まるんだ?」
姫花「最終的には片方の意見に納得してって感じかな。兄貴ね、成星の言うことは割と素直に聞くんだよ」
世和「へぇー。なんか他のバディの話聞いてるとおもしれーな」
紺碧「それで?次は?」
花葉「雪ちゃんとしーちゃんのとこかな」
世和「あそこはなんか一気にレベル上がった感じするよな」
紺碧「2人とも何でもこなすだろ」
姫花「そうなんだよねー。紫音が雪のためにってほとんど1人で片付けちゃうけど雪も割と何でもできる方だし」
花葉「戦闘になると2人とも超強いしな」
紺碧「ひとりひとりが強すぎる」
世和「まぁSランク同士が組んでりゃそうなるわ」
姫花「とは言っても俺、実はあんま2人で戦ってる時の動き知らないんだよねー。それぞれが強いってことくらいしか知らない」
紺碧「紫音が雪の動きに合わせてるイメージ」
世和「雪が正面で戦って、紫音が背後から挟み撃ちしてたりするって朱優が言ってたな」
花葉「あとはしーちゃんがターゲットを追い込んで、雪ちゃんと合流したところでボコボコにしたり…ってのも得意らしい」
世和「こっわ…」
紺碧「たしかに紫音に追いかけられたら怖いわな…」
世和「それ言ったらやっぱ梓白陽もやべーだろ。実力で圧倒する感じ」
姫花「背後から挟み撃ちって陽様たちもたまにやってない?」
花葉「2人の場合、どっちも正面からでも背後でもいける」
世和「あの2人、ギベオンのとき思ったけどなんか目合わせただけで動き合ってるよな?」
姫花「あ、やっぱ?別に掛け声とかなんもなくても息ぴったりだよねー」
紺碧「もはや弱点ねーじゃん…」
姫花「強いて言うなら回復魔法使える人がいないことくらい?」
世和「それ言ったら他のバディだって両方回復使えねーとこいるだろ。俺たち4人ともそうじゃんか」
紺碧「…てか、あの2人、回復なんている?」
姫花「もはや怪我するほどの長期戦にならないよねー」
花葉「それな?どこからともなく現れて瞬殺するからな。気づいたら死んでる、みたいな。あそこはもう強すぎて会ったら絶望しかない。身内でよかったわ」
姫花「ちょっと花葉。そんなこと言ってるけど俺たちが今、2人で目指してるのはあそこだよ?」
花葉「…いや、それやっぱ無…」
姫花「何?」
花葉「…なんでもないです」
世和「なぁ、それさ、目指すのはいいんだけどそもそもお前らと梓白陽はタイプが違くない?」
花葉姫花「…」
世和「あれ、自覚アリ?」
紺碧「世和からそんなまともな事言われると思ってなかったんじゃないか?」
世和「んだよそれ…」
花葉「いや…まあ言われてみりゃそう…」
姫花「え?そんなことなくない?」
3人「え??」
花葉「お前な…逆にどこでそんなことないって思ったんだ?」
姫花「梓白と花葉は魔法特化、陽様は魔法も物理もいける。んで、俺は魔法が弱いだけでそこは花葉が補ってくれていて、物理はいける。ほぼ変わんないじゃん」
世和「ほぼ花頼りじゃんか」
姫花「俺ちは2人で最強目指すって決めたの」
花葉「まぁ得意なとこ伸ばせって言われてるようなもんだしいいけどさ…」
紺碧「いや、でもさ、技術とかスピードとか色々違うじゃん?」
姫花「それを学ぶためにあそこ目指してんでしょ。根本的なタイプは変わんないじゃん。やっぱ俺たちの目指すべきとこは変わんない!」
紺碧「クソポジティブかよ…」