姫花「ねえ梓白って回復魔法は使えないんだっけ」
梓白「その通り。俺は戦闘魔法専門」
姫花「陽様も回復魔法使えないよね!」
梓白「そうだね。彼も使えないよ」
姫花「…ぐふふ、てことは俺が使えるようになれば…」
梓白「…君、今ものすごーく悪い顔してる」
姫花「ねえねえ、回復魔法ってどうしたら使えるようになるの?」
梓白「戦闘魔法専門の俺に聞くの?そういうのは樹や成星に聞いた方が早いんじゃない?」
姫花「あ、そっか」
梓白「まあひとつ俺から言えるとしたら基礎戦闘力A以上じゃないと特殊魔法は2つ習得できないってとこかな」
姫花「あ…そうか。うーーーん、そうかぁ…俺、そもそもあんま魔法得意じゃないしなぁ…」
梓白「陽様のお役に立ちたいの?」
姫花「陽様、戦闘は超できるじゃん?俺があと役に立てるとしたら回復するくらいしか…」
梓白「君が回復するってことは傷ついた陽様を見ることになるけど?」
姫花「あ、それもそうかぁ…うーん、そういう陽様見るのはなんか心が痛む…」
梓白「それに、陽様は大変お強いので滅多にケガなんてしないからね。逆にさぁ、陽様に優しく回復してもらうっていうのはどう?」
姫花「あ、それいいかも!そしたら俺ガンガンケガするわ」
梓白「ふふ、それはそれで花依斗に怒られそうだけど」
姫花「陽様が回復してくれるなら兄貴に怒られてもいい!」
陽「梓白?それは僕が回復使えたらもっと戦闘できるようになるからでしょ」
梓白「あ、バレた?だってさぁ、俺たちに足りてないのってあと回復要員だけだよ?それさえいればもっと派手な戦闘だって…」
姫花「今でも十分派手なんですけど。それに2人とも滅多にケガしないんだから回復魔法必要ないじゃん」
梓白陽「まあね」
姫花「否定しないのさすが…てか陽様どこから聞いてたの?」
陽「君が梓白に回復魔法使えないの?って聞いてたところから、かな」
姫花「最初からじゃん!全部聞かれてたの!?」
陽「ふふ、入るタイミング伺ってたんだけど。ごめんね?」
姫花「え〜〜…はっず…」
陽「でもありがとう。姫は今のままで十分だよ」
姫花「でも…それじゃあんま役に立てないし…」
陽「君がそう思ってくれるだけで嬉しいよ。それに傷ついた姫を見るのも嫌だし、傷ついた僕を見られるのも嫌だな?」
姫花「う、う〜ん。でも俺はもっと陽様の役に立ちたい…」
陽「僕は今の姫と組めて十分楽しいけど…姫は楽しくない?」
姫花「俺も!陽様と組むの楽しい!」
陽「ふふ、ありがとう。これからも僕と組んでくれる?」
姫花「もちろん!!」
梓白「あ〜そうやって陽様お得意の王子様オーラで丸め込もうとしてる〜」
陽「梓白?何か言った?」
梓白「なんでもないでーす」
姫花「は、陽様の紫音みたいな目が笑ってない笑顔初めて見た…」
梓白「陽様ね、こういうところあるから気をつけなよ」
陽「姫、みんなには内緒だよ?」
姫花「最高…今日は超いい日…」