雪音「…」
京「うーん…」
陽「雪音くん、京くんおはよう」
京「あ!はる〜!おはよ!」
雪音「おはよう」
陽「…雪音くん朝からなんかシリアスな顔してるね?」
雪音「…シリアス…?なのかは分からんが少し困ったことがあってな」
陽「どうしたの?」
京「あのね、これが開かないの」
陽「ジャムの蓋?」
雪音「ああ」
京「しゅうがパン焼いてくれたから食べようと思ったんだけどジャムが開かないんだ〜…」
陽「うーん、2人にも開けられないとなると困っちゃうね」
雪音「陽もやってみてくれないか?」
陽「え、僕?開けられるかなぁ…」
雪音「お前も力はある方だろう」
陽「ふふ…まぁ2人になら否定はしなくていいかな。ちょっと貸して?」
京「うん!頑張って〜!」
陽「うーーーーん。…本当に固いね?」
雪音「やはりお前でも無理か…」
京「う〜〜〜。おいしいパンが食べられない…」
雪音「…よし、いい方法を思いついた」
陽「うん?どうしたの?」
雪音「俺たちの力をこの瓶の一点に集中させればいいんじゃないか?」
京「うーん?瓶に攻撃するの?」
雪音「そうだ。俺たち3人の力であればさすがに開くだろう」
陽「…さすがに下のテーブルも壊れない?」
雪音「この瓶の蓋一点に攻撃を当てれば壊れはしないのではないか?」
陽「え…だって…僕たちだよ?」
雪音「ああ、俺たちであればできるとふんでいる」
陽「うーん…僕が言いたいのはそういうことじゃ…」
京「うんうん!ここを狙えばいいんだね〜!やってみよ〜!」
雪音「よし、ではいくぞ…!」
陽「あ、ちょっと待っ…まあいっか」
京「ほら、はるもやるよ〜!せーのっ!!!」
雪音「どうだ…?いけたか?」
陽「あ〜…ほらやっぱりテーブルどころか床も貫通した…」
京「瓶も開いたよ〜!あれ!?パンは!?」
雪音「ここにある。攻撃が当たる瞬間に救出しておいた」
京「さっすがゆっきー!これで食べられるね!」
陽「…どうして瓶は無事なの…?」
朱優「待て。何ださっきの音は?」
紫音「なあに?さっきの爆発音…ってなにこれ」
京「瓶のフタが開かなくてみんなで開けたの!」
朱優「…蓋開けたくらいでなぜこうなる?」
紫音「…これ、もしかして瓶に攻撃した?」
雪音「そうだ。よくわかったな」
紫音「はぁ…雪の考えそうなことだもの。それにしてもなぜよりによって脳筋三人衆でやったかな」
雪音「俺たち1人ずつでは開かなかったから全員で力を加えれば開くと思ってな」
紫音「そうだね。瓶どころかテーブルと床もぶち開けたね」
朱優「陽さん、あそこのバカ2人よりは頭が使えると思っていたのですが?」
陽「ご、ごめん…止められなかった…」
雪音「なんならお前が1番いいの入ってたぞ」
京「クリティカルだったね〜!」
朱優「それに加えてなぜ一緒になってやったんです?」
陽「…ちょっと面白そうだな〜と思って」
朱優「はぁ…さすがあいつの相棒…と言ったところか」
紫音「ちょっと朱優?京はともかく、雪をバカというのは聞き捨てならないよ?」
朱優「お前たち双子は日常生活にその頭を使わないからバカだって言ってんだよ」
紫音「あ〜!今僕のこともバカって言った!?」
朱優「いつも言ってるだろうがこのアホ」
雪音「だがこれで俺とお揃いになるな」
紫音「あ、それは悪くないかも〜」
陽「紫音くんチョロいね…」
朱優「はぁ、まったく。そこの脳筋バカ三人衆は新しいテーブルを買ってこい。それがお前たちの仕事だ」
雪音「床はどうするんだ?」
朱優「それは俺が直すしかないだろう」
京「テーブルは直してくれないの?」
朱優「直さない。お前たちが買ってこい。その間バディは別のやつと組ませる。紫音、それでいいだろ」
紫音「うーん。ま、仕方ないねぇ。僕はちょうど依頼なかったしいいよ」
京「じゃあ俺はいつきに言ったらいい?」
陽「てことは僕はこれを梓白に言わないといけないのか…はぁ…気が進まないな」
朱優「2人ともここに呼んで説明した方が早いだろう」
紫音「あ、それなら僕が呼んできてあげるよ。君たちはゆっくりパンを味わってなよ」
雪音「そうだ。お前も食べるか?」
紫音「いいの?」
雪音「ああ。せっかく美味いのだからお前にも食べてほしい」
紫音「ふふ、じゃあお言葉に甘えていただいていくね」
朱優「おい、食べたらすぐ呼びに行けよ。依頼の時間もあるんだ」
紫音「わかってるよ。もう、せっかちさんな君はこれをくらえ!」
朱優「むぐ…っ。パンを押し付けてくんな」
紫音「ふふ、せっかくの美味しいものはみんなで食べるのがいいでしょう?」
雪音「ふふ、結果的にはこれでよかったのかもな」
京「うんうん!みんなでパン食べれたね!」
陽「えーと…よくはないような…?」