君について知っていることを挙げよう「君について知っていることを挙げよう」
そういってダンデがキバナの手を握る。
「まず、君は俺が知る限り世界で一番良い男だ。笑顔がかわいくて、笑った時に見える八重歯も、最強にキュートだ。気遣いが上手で、穏やかで、でもバトルの時は嵐のように激しくて……」
温かく穏やかな部屋の中先程まで飲んでいたココアより甘い声でダンデが言葉を紡ぐ。
それを聴きながらダンデを見つめれば、こちらの視線に気付いたダンデとパチリと目が合った。
その瞬間先程まで淀みなく紡がれていた言葉が途切れダンデが顔をうつむかせてしまう。
「?」
首をかしげれば
「……君のその瞳に見つめられるとドキドキしすぎて死んでしまう」
といった。
その言葉にニヤリと笑い、握られた手を握り返し口許に寄せる。
1961