モブヤニ同棲体調不良小説朝目が覚めるといつもの見慣れた天井とバンカラ街の喧騒が聞こえてきて眠りから現実へと一気に覚める。部屋はまだ肌寒く日が登りきっていないのが分かる。タコは早起きなのだ。
しかしながらこの部屋にはもう1人タコが居る。
ヘビースモーカーの彼はいつもなら僕より早く起きてベランダでタバコを吸っていたり携帯で何か見ていたりするのだが2人で寝るには狭すぎるこの薄い布団にはまだ人がいるようだった。
今日は遅起きなようだ。
遅起きとは言ってもまだ早い時間には変わりないしそっとして布団から出る。
彼、何食べるかな。ちょうど食パンが2枚残ってるし今日の朝食はパンでもいいだろうか。
同居人が寝ている以上、返事は貰えないので勝手に今日の朝食をパンにする。オーブントースターで焼いている間に昨日自分が飲んだお酒の缶を濯ぐ。
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