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    ちろた丸

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    ちろた丸

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    ゲロ甘いsnbnちゃんがほしかったのでかきました。
    我、攻めくんが受けくんにかわいいかわいい言われてるの性癖侍と申す。ヨロシクです。
    ※お名前あまりでてきませんが仕様です
    ※初投稿なのでテストも兼ねてます。

    #sonnyban
    inSonny

    僕の可愛い彼の話僕には可愛い可愛い彼がいる。
    甘えん坊で嫉妬深くて、でもちょっとだけ猟奇的な僕の彼。
    僕のことが大好きで、僕のそばにいる時はいつもニコニコ嬉しそうに笑っている僕の大好きな素敵な彼。

    そんな僕の素敵な彼のことを、今日は少しだけ話してあげるね?



    ◇◆◇僕の可愛い彼氏の話◇◆◇



    朝、目が覚めるのは彼より僕の方が早い。
    まだ目覚めたばかりでぼーっとしている意識を覚ますため、まずはぱちぱちと数回瞬きをする。そうしてどうにか目の焦点を結んだら、モゾモゾと寝返りを打って隣でまだ眠っている彼の方へと向き直る。
    カーテンの隙間から溢れる日差しに当たってキラキラと光を反射する金色の髪が朝から目に眩しく映る。髪と同じ色をした長いまつ毛は今は伏せられ、スっと通った鼻筋に形の良い薄い唇を持つ彼の顔は、まるで絵画から出てきたかのような造形美と芸術性を誇っている。
    その美しい顔から伸びる太い首は男らしく、首筋にある彼のチャームポイントの黒子なんてとってもセクシーで魅力的で、見ているだけでそこにキスしてしまいたくなるほどだ。
    首の下に繋がる体は逞しく鍛えられており、彼の未来では特殊警備隊の隊長を務めていたと聞いた時は思わず頷いて感心してしまったほどだ。
    熱くてふかふかの胸筋に顔を埋めて彼にギューッと抱きしめられている時なんて、圧迫感で少し苦しいと思うけれど、それ以上にとっても幸せな気持ちになれるから僕は大好きだ。
    程よく筋肉のついた彼のスラリと長い足を僕の足に絡ませてベッドの中で甘えてくる仕草なんて、本当にこちらが堪らなくなるほど愛おしい。

    そのまま愛しい彼の寝顔をしばらく堪能したあと、少しだけ伸びあがって彼の頬っぺたにキスをひとつ贈る。寝ているうちに僕が彼にキスをしている事を彼が知ったなら、彼は「もったいないよぉ〜!起こしてよぉ〜!」……なんて、情けない声を出してべそべそとしょげるのだろうなと簡単に想像が出来て、1人で面白くなって声を出さずに笑った。
    毎朝起きると、僕の事を大事なものを取られないようにぎゅっと抱きしめて眠る子どものような独占欲を見せてくれる彼だけど、朝食を作るためにはこの腕の中から抜け出さなくてはならない。大変心苦しいとは思うのだけれど、僕が朝ごはんを作って彼に出した時のあのふにゃふにゃで幸せそうな笑顔が見たいから、ここはひとつ心を鬼にする。
    僕は怪盗だから、抜け出すのなんてとっても簡単!
    するりと彼の腕の中からあっという間に抜け出して、代わりに猫ちゃんのぬいぐるみを腕の中に抱かせてあげる。1度、腕の中から抜け出した後に何も代わりのものを入れずに起きたことがあるんだけど、彼はのそのそと起きてきたと思ったらべそべそグチグチ言いながら僕の背中に張り付き、一日中離れなくなってしまったことがあったのだ。コアラみたいですごく可愛くはあったんだけど、さすがに一日中後ろに着いてまわられながら行動するのは不便だし困ってしまったので、それからは僕の代わりのものを腕に抱かせるようになったという訳なのである。それに、可愛いぬいぐるみに抱きつきながらスヤスヤ寝ている彼のことを見れるし、こうすれば一石二鳥……いや、三鳥くらいの価値があると僕は思っている。

    寝室からキッチンへと移動した後、僕はピンク色でフリルの付いた可愛いエプロンを身に付けて朝食の準備に取り掛かる。このエプロンなんだけど、男の僕が身につけるには少し可愛すぎると思うでしょう?僕もそう思ったから彼のウケを狙ってピンクのフリル付きエプロンを通販で買ったものなんだけど、彼はこのエプロンを着た僕を目を輝かせて大絶賛してしまって、あんまりにも「かわいい!」とか「似合ってる!」とか「アルバーン最高!」……なんて褒めてくれるから、僕も嬉しくなってしまって今の今まで着続けてしまっているってわけなのだ。………それに、このエプロンを着た僕を彼が見た時、気の抜けたでれーっとした顔をしてくれるから、その顔が好きすぎていまだに辞められないってのもあるんだけど。……彼には絶対に秘密だよ?

    彼は「アルバーンの作るものならなんでも美味しいし、なんでも嬉しいから大丈夫だよ」と言ってくれるからいいけれど、僕は野菜が苦手だからちょっぴり食事を用意するのに苦労する。
    本当はサラダなんかも用意した方がいいんだろうけど、僕が用意するんだから緑色が少なくなっても大丈夫だよね?でもそもそも彼は僕が作るものならなんでも食べてくれるから何も問題はないんだけど。……もしかして、僕たちってそんなとこも気にしなくていいから相性ぴったりなのかも?
    コーヒーが好きな彼のためにカプチーノができるコーヒーメーカーをセットしてボタンをポチリ!
    出来るまでちょっとだけ時間がかかるから、この間にお寝坊さんな彼の事を起こしに行こっかな!

    2人の寝室をひょっこりと覗き込めば、愛しのお寝坊さんはまだすぴすぴと静かに寝息をたてていた。起きているよりも柔らかくて幼い寝顔を見ているのはとても楽しいのだけれど、せっかく作った朝食が冷めてしまうのはいただけない。1番美味しい状態のご飯を食べてほしいから、夢から醒めてもらおうと思う。

    ベッドに手をついて体重によってぎしりとなる音と共に少しだけ身を乗り出す。


    「さにぃ」


    我ながら、甘ったるい声色だと思う。
    猫なで声で、ちょっとだけ舌足らずな口調は彼の事を愛しく思えば思うほど蕩けて甘くなってしまうので、ちょっとだけ恥ずかしい。
    けれど、その数倍は甘々な声で僕の名前を呼ぶ彼の事を思えば、僕の些細な悩み事なんて直ぐにどこかへすっ飛んでいってしまう。


    「サニー、起きて。朝だよ」


    彼の耳に口を近づけてそう囁いて、そのままリップ音を立てながら耳にキスをひとつ贈る。その音に意識を浮上させたのか、彼の重たそうな長いまつ毛が震え、その下から淡い色味を感じさせるパープルブルーの瞳が現れた。僕は綺麗な輝きを持つものが大好きだけれど、彼の瞳は僕が一等好きな宝石よりもキラキラと輝いて僕の事を魅了する。数度瞬きを繰り返した彼は、腕の中にいる猫のぬいぐるみを目にして顔を顰めた。たぶん僕の事を抱きしめていたと思ったのに猫のぬいぐるみに抱きついていたから気に入らないんだと思う。彼の予想通りの反応が面白くて、ぷくく…と思わず肩を揺らして笑っていると、寝ぼけてぼんやりとした瞳はウロウロと迷子のように宙をさ迷い、そしてようやく僕の事を見つけ出したみたいだった。僕と視線が合った彼は不満げにしていた顔を途端に綻ばせ、最高にふやけたふんにゃりした顔で口を開く。


    「あぅばん」


    ただ、名前を呼ばれただけなのに。
    あまりの多幸感に顔が熱くなり、ぎゅうっと胸が締め付けられるように苦しくなる。
    そのむず痒い感覚に負けないようにしながら「おはよう」を彼に送れば、蕩けた笑顔で「おはよう」が返ってくる。
    彼の腕の中にいた猫のぬいぐるみはベッドの下へと放り投げられ、その腕の中に今度は僕が閉じ込められる。ベッドの上で膝立ちをしている僕のお腹の辺りに顔を埋めた彼は、そのまますぅ…と息を吸い込んだみたいだった。そしてピンクのエプロンから少しだけ顔を上げたあと、「バターとコーヒーの匂いがするぅ〜」とふやけた顔で甘ったれた声を上げた。


    「今日はフレンチトーストにしたよ。サニーの好きなカプチーノももうできたと思うから、顔洗ってきてくれる?サニー」
    「ふへへ〜〜、ありがとぉ〜……あぅばん、大好き」
    「うわっ!」


    ぎゅうっと言葉と共に再び抱きしめられた後、僕の顔を彼の筋張った大きな手で固定されて引き寄せられる。
    眉間、瞼、こめかみ、鼻先、頬、輪郭、顎先……。
    可愛らしい音を立てながら顔中に降ってくる唇に始めは驚いて硬直していたけれど、段々と緊張が崩れて彼の体にもたれ掛かるように身を寄せる。
    彼の薄い唇が壊れ物を扱うようにひとつひとつ大切に僕に触れてくれるのが擽ったいのに愛おしくて、くすくすと自然と笑い声が口から零れていく。
    でも、いくら待っても肝心の唇にはキスが降りてこなくて。たまに意地悪になってしまう彼の部分が出てきたのかな?とも思ったけれど、相変わらず蕩けた表情のままの彼の表情を見れば今回は天然で僕の事を焦らしていることがわかった。それをもどかしく思った僕が彼の唇へと噛み付こうとする前に、彼は僕から顔を遠ざけてしまった。


    (結局、口にはちゅーしてくれないのかな…?)


    ムッとしながら唇を突き出して不満であることを示せば、そんな僕の表情も彼にはどうやら可愛らしく見えてしまったらしく、「あぅばんかわいい」と朝特有の呂律が怪しい口調でその言葉が降ってくる。寝癖がぴょこぴょこ跳ねて、へにゃへにゃと笑う彼の方が可愛いと僕は言ってやりたいけれど。


    「……サニー、ちゅーするとこ、ひとつ忘れてない?」
    「え………?どこぉ〜……?」
    「こ、こ!」


    人差し指で唇を指して唇を突き出せば、きょとりとひとつ瞬きをした彼は途端に両手で顔を覆って「OMG!」と叫びながら蹲ってしまう。髪の隙間から見える耳が赤く染まっているところを見ると、サニーのいつもの僕に対する限界化の発作が始まったのだとわかった。
    ……ホント、サニーってば僕の事大好きなんだから。

    蹲る彼の顔を無理やり両手で上げさせ、両頬を持っているから頬が押されて突き出された唇へ自分から口付ける。
    ぽかんと状況が理解出来てなさそうな彼へ、僕がイタズラを成功させた時に浮かべる笑顔を見せながら「大好き」という言葉を捧げる。
    そのまま彼の顔をニマニマと眺めていれば、しばらくして理解したらしい彼の顔がじわりじわりと赤くなってゆく。しまいにはパープルブルーの瞳がうるうると潤み出して、ドロドロに溶かした砂糖のような甘さを含んでいるような気さえした。その甘ったるい空気に僕が耐えられなくなって顔を伏せてゲラゲラと笑い出せば、頬っぺたを潰されたままの彼が「おにょ〜〜!」と情けない声を上げたのが聞こえた。


    「はぁ〜…おっかしぃ……ほら、サニー。僕の作ったフレンチトースト冷めちゃうでしょ?」
    「にょぉ……あるばーんズリィよぉ……」
    「それだったらサニーだってズルいよ。どれだけ君の事好きにさせる気?」
    「……俺の方がアルバーンの事絶対好きだもん…」


    叱られてしょげたわんちゃんのような表情をして彼がそんなことを言うものだから、僕は本当に面白くて笑いながら思わず「本当に?」と彼に聞いてしまう。
    スミレの砂糖漬けをドロドロに溶かしたような甘さを含む瞳が、こちらを見上げて頷くのが見える。


    「だいすき」


    たった四文字。
    たった四文字の言葉が僕の顔を赤面させた。
    真っ直ぐな瞳と想いが痛いくらいにこちらに伝わってきて、さっきまで全然平気だったのに逃げ出したくなるような恥ずかしさでどうにかなってしまいそうだった。でも、僕に関して異様に敏い彼に僕の逃げ出したいという心情がどうやら伝わってしまったようで、彼は腰の引けた僕を引き寄せて顔を寄せてくる。そのまま半開きだった下唇をはむりと含まれ、ちゅうと少しだけ吸われて離された。


    「ご注文のキスは如何ですか?」
    「ッ〜〜〜〜!!!!」


    彼の長いまつ毛が触れてしまいそうなほどの至近距離で、先程の僕がしたキスの仕返しとでも言うかのようにイタズラを成功させた子どもみたいにニシシと笑う彼。してやられたという苛立ちと、少し意地悪なところもやっぱり好きだなという気持ちがゴチャゴチャと混ざって一層顔を赤くしながらううう!と唸ることしか出来ない。苦し紛れに枕でぼすぼすと彼の事を殴ってみたけれど、「やめてよぉ〜」と言いながら笑う彼にはあまり堪えてはいなかったようだ。


    それから2人で寝室を出て朝食を一緒に食べたのだけれど、案の定フレンチトーストは温くなっていたしカプチーノは冷めてしまっていた。「サニーのせいだからね!」と少し叱ろうとも思ったのだけれど、それでもニコニコの笑顔で美味しい美味しいと食べてくれる彼の事を見ていたら怒りなんてあっという間に何処かへ飛んでいってしまった。………本当に、可愛くてしょうがない彼氏だなぁ!



    ――これが僕たちのある日の朝の一幕。
    可愛い僕のサニーのこと、少しは分かってくれたかな?




    おわり
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