警察学校組と男主 平日の昼間、たまたま休日が被った松田とぶらぶら歩いていると、突然ブザーの音が聞こえてきて、ほぼ同時に音の方を見た。
すると、一瞬だが、誰かが路地裏に引っ張られていくのが見えた。
合図をすることもなく、俺と松田は走り出した。
路地裏の入り口に着いて中を覗こうとしたとき、ドンと何かとぶつかった。
思ったよりも軽い衝撃で、そちらを見ると、転けそうになりながらも横をすり抜けようとする小柄な少年がいて、咄嗟に腕を掴んだ。
驚いたように見上げてきた少年の顔を見て、非常事態であるにも関わらず、その顔立ちに驚いてしまった。
ブロンドでとても綺麗な顔立ちをしており、薄い青色の瞳をしていた。
少年が『離して』と言いながら手から腕がするりと抜けてしまい、意識が戻された。
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