Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    もずく

    @mozumozu_BL

    右柳性癖博覧会

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 11

    もずく

    ☆quiet follow

    ⚠️赤柳

    悪魔崇拝 どうしようもないほどに愛していた。
     その凶暴性を、その残虐性を、その利己主義を。
     野生を感じるほどに感情的な熱を、
     赤く染まった瞳を、
     神秘的なまでに美しい白髪を。
     すべて、すべてを愛していた。

     この気持ちが罪ならば、俺は。



     赤也の対戦相手が派手な音を立てて倒れ込んだ。
     練習試合の観戦をしていた女生徒の悲鳴を合図に立ち上がり、審判に許可を取りコート内に入る。
    「赤也、そこまでにしておけ」
     肩を叩き声をかけると、渋々といった様子でコートから出た。悪魔化は解けている。
     少し前までは悪魔化の解除に随分と苦労していたものだが、最近では俺が声を掛けただけで簡単に解ける。
     丸井は躾の賜物だな、と意味ありげに笑っていた。
    「すまないが、担架を持ってきてくれないか」
    「は、はいっ!」
     ああ、今回は外れだったな。数分で片がついてしまった。
     その赤い身体を、乱暴なプレイを、もっとみていたかったのに。

    「赤也、気分はどうだ」
    「……さいあくっす」
     部室でベンチに腰を掛けている赤也に声をかけると、地を這うような低い声が聞こえた。だろうな、と口には出さずに頷く。
     不完全燃焼なのだろう。先から激しく貧乏ゆすりをしている。彼に聞こえるようにゆっくりと、大袈裟に足音を立てて近付く。すると貧乏ゆすりは更に激しくなり、ベンチがガタガタと嫌な音を立て始めた。
    「赤也」
     なんすか、と言いかけていたであろう唇に己のそれを重ねる。
     ちゅ、と可愛らしい音を鳴らして離れると、悪魔化とは別の理由で顔が真っ赤に染まっていた。
    「シようか」
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works