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    numasoko_tri

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    海の巨大生物ヴァ(未登場)×人間ウ

     科学が発展した現代社会においても海、特に深海は宇宙よりも謎が多い。だからこそ、人間は海に浪漫を見る。やれ巨大鮫が現代まで生きているとか、謎の未確認生物が南極にいるとか。未知の場所に未知の存在を夢見る。
     ウルフウッドもその一人だ。かつて見た碧を探している。


     彼が産まれたのは小さな島国だった。四方八方を海に囲まれたこの国は自然が豊かで、住民達は昔から自然と共に生活してきた。ウルフウッドもまた幼少期から自然を遊び場として育ってきた。特に海に潜るのが好きで、学校終わりや休日は必ず海で泳ぐほどに。
     その生活が変わったのはよく晴れた日だった。
     学校でちょっと嫌な事があったから無心で潜っていると、いつの間にか深い場所まで来てしまっていた。まずいと思って岸に戻ろうとするが中々戻れず、遂には体力がなくなり海中に沈んでしまった。
     このまま溺れて死ぬのかと、遠くなる海面を見上げていた時、目の前に見た事もないほど大きな影が現れた。鮫か、とその姿を見るべく目を凝らして、次の瞬間、ウルフウッドは目を見張った。
     碧だ。海の青とも空の青とも違うその色が、ウルフウッドをじっと見つめている。ごぽり、と口から大きな気泡が漏れ出る。それがウルフウッドが海中で見た最後の記憶だった。

     次に気が付いたのは病院のベッドの上で、母曰く、近所に住む漁師が海岸で倒れているところを発見してくれたらしい。念のためと受けた検査は特に問題がなく、もう一人では泳ぐなと母から説教を受けた。
     だがウルフウッドの頭の中は気を失う前に見た碧の事でいっぱいで、その数日後にはこっそりと一人で潜りに行っていた。中学生になってからは友達と一緒に潜り、高校生になったら漁師である親の仕事を手伝いながら空いた時間に潜って、そうしてウルフウッドは大人になった。
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    numasoko_tri

    DONE1日くらいなら眠らなくても平気な台風×眠い牧師 in HL。
     ウルフウッドは眠かった。もう30時間以上は起きている。許されるのなら、任された仕事を全て放り出して今すぐ家に帰りたいくらい眠い。
     常人よりも頑丈な肉体と体力を持っているウルフウッドだが、恋人であるヴァッシュとの情事は肉体的な負担も体力の消耗も大きく、終わった後は暫くベッドから出られなくなる。
     だから翌日は二人でゆっくりするのがいつもの事だったのだが、今回は違った。ピロートーク中にかかってきた一本の電話によって、二人の時間は終わりを告げた。
     電話をしてきたのは二人の上司であるスティーブンだった。なんでも繁華街の住民と裏社会の住民が大暴れしているのだとか。
     曰く、最近流行り始めたという違法薬物が保管されていた倉庫の近くで原因不明の爆発が発生し、倉庫内に保管されていた大量の薬が宙を舞ったのが原因だという。最悪な事に、空高く舞った大量の薬は風の流れに乗り、夜でも賑やかな繁華街を楽しんでいた住民達の頭上に降り注いだ。その結果、繁華街に居た住人の殆どが薬物中毒になり、副作用で暴れ出す住人が現れた。更にこの騒動にのって常日頃から不満を抱いていた裏社会の住人達も暴れ始め、ポリスだけでは収めきれないとライブラが出動する事になり、ライブラの構成員であるヴァッシュとウルフウッドの二人も呼ばれたという事だった。
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    GSでじーえすと読む

    DONE4月14日は、ヴァレンタインデーとホワイトデーに続く恋人たちが愛を深める日らしいので、台牧をオレンジと花嫁さんのような白いシーツでイチャつかせました。
    たくさんの人たちと出会って来たヴァッシュは、たくさんの花嫁に寄り添っては見送って送り出して、彼女たちが母に祖母になる姿も見て来たのかなと。自分の手には収まらない花嫁が、ウルフウッドが欲しくなったからプロポーズしたけど、結構頻繁に求婚してました!
    Orange キャシーは、両親や多くの友人に祝福されながら、長く想い合っていた幼馴染と幸せな結婚をした。
     ナオミは、親が決めた結婚相手と実際に会ってみたら、とても優しい人だったと安心して嫁入りした。
     メイランは、着の身着のままで従兄と駆け落ちし、ただ1人の立会人だけで彼と幸せな式を挙げた。
     ディーナの式では、早くに亡くした父親の代わりに彼女の手を引いてヴァージンロードを歩き、花婿に彼女を託した。
     祖母から、母から受け継いだウエディングドレスを着た花嫁もいた。
     ドレスを用意する余裕がなく、唯一持っている白いワンピースを着た花嫁もいた。
     ヴァッシュにとって、花嫁は見送る存在だった。幸せそうに微笑む彼女たちを、もっと笑顔にすることができる花婿へ花嫁を引き渡す。精一杯の祝福を、溢れんばかりの拍手を、死が2人を別つまで、この辛くとも乾いた惑星で幸せな日々を過ごせますように。
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