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    ao_nene

    シエジタ中心に文字書いてます
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    ao_nene

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    約定/シエテとウーノの普段の会話ってこんな感じかなぁという妄想

    #グラブル
    Granblue

     ごくありふれた、一軒家のこじんまりとした宿屋だった。
     内装はそれなりの歴史を思わせるが、古びたといったところまでの印象は無く、落ち着いた雰囲気を漂わせている。
     一階が受付兼食堂、二階が寝室と云う造りもごく一般的なものだ。
     しかし、六卓ほどあるテーブルには全て清潔なクロスが掛けられており、そういった心配りが好きなシエテは、ウーノとの待ち合わせにはここをよく指定していた。
     今日も、そのウーノとの待ち合わせだった。
     いや、正確に言うと待ち合わせの日は昨日だったのだが。
     数週間前に受けた依頼を、シエテとウーノでそれぞれ手分けをして進めていた。
     最初からそれなりの時間を有することは分かっていたので、予め落ち合う日時を決め、互いの進捗や情報交換をすることにした。
     その、予め決めていた日が昨日だったのだが。
     とある事情で、シエテは来れなかった。
     三日までは相手が来なくても待つ、と、これも予め決めていたので、一日遅れて今日ここに来ているシエテは、さほど咎められる必要もないと言ってもいいだろう。
     が、シエテはこれでも期日や時刻には几帳面で、今までウーノとのこの類の待ち合わせに遅れたことはなかった。
    (ウーノ、心配しちゃったかな~)
     テーブルに頬杖を突きながら、幾分申し訳なく思うシエテだった。
     そんな頃合いを見計らったのか、ウーノが落ち着いた足取りで階段を下りてくるのがシエテの視界の端に止まった
     自分の居場所を伝えるようにシエテが軽く右手を挙げると、ウーノもそれに応えて軽く手を挙げる。
    (あ~~怒ってるなぁ)
     ウーノとの付き合いも短くはない。
     彼は恐らく自分では気づいてはないだろうが、平素はその心うちを表に出すことを丁寧に抑えることができているのに、機嫌の悪いときだけは割とわかり易くなっている。
     ウーノが静かに椅子を引き、そこに腰を掛けると、給仕係の娘が近づいてきた。
     その慌てた足取りからして、まだこの仕事に慣れていないのだろうか。
     そんな彼女に、別にシエテは気を使った訳ではないが、何も聞かれずとも自ら要望を伝えた。
    「俺はオムライスね」
    「え、あの、オムライスはちょっと……」
    「え、ないの!?」
    「すみません……」
     気弱そうな声で謝罪をして、娘は肩を縮めてしまう。
    「私は、サンドイッチを貰おうか」
    「あ、はい!」
    「じゃぁ、俺も。あと、コーヒーもお願いね」
    「わかりました」
    「あ、砂糖とミルクはいらないからね~」
     足早に立ち去っていく娘の後ろ姿に向けて、シエテがそう付け加えると、慌てて娘は振り返り一度ぺこりと頭を下げてから厨房の方に急いだ。
    「君が遅れるなんて珍しいね、シエテ」
     娘の姿が完全に見えなくなるのと同時に、ウーノが口を開いた。
     やはりその口調には棘がある。
    「やー、ごめんねー。ちょっと色々あってさ。あ、いや、色々っていってもそんな大したことじゃないんだけどね」
    「随分と、あの子に気を入れているみたいじゃないか。確かに、惹かれるところがあるのは分かるよ。不思議な子だ」
     どうやらシエテがなぜ遅れたのか、その理由をウーノは承知しているということらしい。
    (ウーノの方でも、団長ちゃん達に探りを入れてたのかな)
     と、シエテは一応の仮定を立ててみる。
    「ちょっとめんどくさそうな依頼を受けてたから、手伝ってあげようかなーって一緒について行ったら、思いの外手間取っちゃってさぁ」
    「君が手伝うほどのものでもないだろうに」
    「いやぁ、はははは」
     ここに来る前にシエテが立ち寄っていたのは、最近知り合った騎空士の所だった。
     最初の興味は天星器を集めていることだったが、その人間味自体に惹かれ始めているのは認めるところである。
     そして、ウーノの指摘通り、不思議な子だった。
     その善良さはごく平凡とも言え、かと思うと内に激しさを秘めていたりもする。
     角度を変えれば、また違った輝きを見せるのかと仕掛けてみれば、そういう訳でもない。
     まだ、信念というほど強いものは確立してはいないが、真っ直ぐな芯はもう出来上がっていた。
    (いろいろ、試してみたくなっちゃうよね~)
     シエテはその晴れやかな笑顔を思い出し、釣られるようにして自分も小さく微笑んだ。
     そこに、ちょうどよく先ほどの給仕係の女性が再びやって来て「お待たせしました」と言いながら、テーブルに皿を置いた。
     ウーノとシエテ、それぞれの前にサンドイッチの乗った皿が並ぶ。
     そして、シエテの方には余分にコーヒーカップが置かれた。
    「ありがとね」
     シエテが女性に軽く礼を言うと、彼女は初めて笑顔を見せ、「ごゆっくりどうぞ」と返してくれた。
     最初とは違い、落ち着いた足取りで去っていく彼女を見送ると、シエテはカップを手に取り口を近づける。
    「君のことだから、大丈夫だろうとは思うが」
     カップに唇が着く前に、ウーノが喋り出したので、シエテは動きを止め目線だけをそちらに向けた。
    「自分でも気づかぬうちに、情と云うものは移っていたりするものだよ」
     ウーノの声が明らかに重くなっていることに、シエテはまた小さく微笑んだ。
     そして、止めていた手を動かし、一口だけコーヒーを飲む。
     カップを受け皿に戻すと、陶器同士のぶつかる音が微かに響いた。
    「ウーノの方こそ、俺にあまり執着しないようにね」
     シエテの言葉を受けたウーノの顔が、一瞬強張った。
     だがすぐに、ウーノは表情を戻し、返答する。
    「私は自分が、盾であると同時に槍でもあると、常に自覚はしているよ」
    「そ、ならよかった。オムライス食べたかったけど、このサンドイッチも中々おいしそうだよね! いただきまーす!」
     陽気な声をあげて、シエテはサンドイッチを手に掴んだ。
     ウーノはほんのしばらくその様子を無言で眺めていたが、一つ静かに息を吐きだすと、自分も皿に手を伸ばした。
    「ていうか、こんなの全然量が足りないな。ねえ、追加で注文してもいい?」
    「ああ、好きなものを食べればいい。御代は君持ちなんだからね」
    「ええ、そうなの!?」
    「遅刻した罰だよ」
    「ああ、はい……」
     項垂れるシエテを見て、込み上げてきたきた笑いをウーノはなんとか飲み込んだのだった。
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    ao_nene

    DONEa little time with you/シエジタ
    朝チュン…っぽいもの
     寝返りを打つと、冷たい空気が肌を撫でた。
     ジータは意図せず、瞳を薄く開ける。
     部屋はまだ夜の様子を漂わせていたが、目に滲んできた色は闇そのものではなく。
     まだその彩度は低かったが、ほんのりと明るみを帯びていた。
     もう間もなく、夜が明けるのかもしれない。
     そう思いながらも、ジータは意識にまだこびりつく眠気に勝てず、上掛け用のシーツをを軽くひっぱり、そのままもう一度目を閉じた。

     が、その時――。

    「ん……」
     まるで彼女を引き留めるように、掠れた吐息が漏れた。
     おかげでジータは、今度ははっきりとその目を開けてしまう。
    (あ、そっか……)
     眼前にシエテの顔を確認し、そうだったとジータは思い出した。
     不思議なことに、気づくとその体温が、途端に甘味を帯びてくる。
     終わった後、二人ともそのまま眠りに落ちてしまったため、衣服をつけていない。
     肌から直接感じる熱は、しっとりと心地良い。
     その誘惑に抗えず、ジータが彼の胸の辺りに頬を摺り寄せると、シエテの腕が緩く彼女を拘束した。

    「ん~、今、何時?」
     シエテが、ひどく気の抜けた声で訊ねる。
     起こしてしまったのを少し悪く 1809

    ao_nene

    DONE約定/シエテとウーノの普段の会話ってこんな感じかなぁという妄想 ごくありふれた、一軒家のこじんまりとした宿屋だった。
     内装はそれなりの歴史を思わせるが、古びたといったところまでの印象は無く、落ち着いた雰囲気を漂わせている。
     一階が受付兼食堂、二階が寝室と云う造りもごく一般的なものだ。
     しかし、六卓ほどあるテーブルには全て清潔なクロスが掛けられており、そういった心配りが好きなシエテは、ウーノとの待ち合わせにはここをよく指定していた。
     今日も、そのウーノとの待ち合わせだった。
     いや、正確に言うと待ち合わせの日は昨日だったのだが。
     数週間前に受けた依頼を、シエテとウーノでそれぞれ手分けをして進めていた。
     最初からそれなりの時間を有することは分かっていたので、予め落ち合う日時を決め、互いの進捗や情報交換をすることにした。
     その、予め決めていた日が昨日だったのだが。
     とある事情で、シエテは来れなかった。
     三日までは相手が来なくても待つ、と、これも予め決めていたので、一日遅れて今日ここに来ているシエテは、さほど咎められる必要もないと言ってもいいだろう。
     が、シエテはこれでも期日や時刻には几帳面で、今までウーノとのこの類の待ち合わせに遅れ 2574

    ao_nene

    DONE晴れた日に/シエテ、ジータ、ナルメア(シエジタ前提ですがCP要素は少なめ) 空は晴天。
     風は清風。
     上々の機嫌で、シエテは草原を往く。
    「ああ、いたいた」
     先に艇を訪ねると、ジータは暇つぶしに鍛錬に行くと言って出たと、面倒見の良いことで評判の操舵士ラカムが教えてくれた。
     彼の言った通り、艇からさほど離れていない所にいたので、すぐに見つけることができた。
     人影が二つ見えたが、それもラカムの情報通りだ。

    「団長ちゃーん!」
     はっきりとその姿を視認できる距離まで近づいて、シエテはいつものように彼女を呼ぶ。
     その声に反応して、ジータがこちらを見た。
     また、隣に一緒にいた薄紫の髪の女性も同じように反応した。
    「やぁ、ちょっと久しぶりになっちゃったね。はいこれ、おみやげ。団長ちゃんの好きな、アレだよ」
     ジータの所まで辿り着いたシエテは、そう言って小さな紙袋を彼女に差し出した。
    「え! ほんとですか!? ありがとうシエテさん!」
     珍しくジータはシエテに素直に礼を言い、花のように愛らしい笑顔を浮かべて紙袋を受け取る。
    「いやーなになに、お礼なんてぜんぜん気にしなくていいからね。俺は団長ちゃんの、その笑顔が見られただけで満足だからさ」
     うんうん、と一人 5777

    ao_nene

    DONE少女と剣王/シエテ
    シエテのエピの「少年と剣王」が少女だったら、どうだっただろうなという妄想
    ※モブの女の子が出てきます めっちゃ喋ってます
    ※時系列はこくしんイベの少し前くらい
    まだ、陽が昇らないうちに家を出た。
    あれからどれくらいの時間が経ったのだろうか。
     頭の片すみでぼんやりとそんなことを考えながら、少女は何度目かの鍬を振り下ろす。
     鉄が地面を打つと、痺れるような痛みが手に響いた。
    (ちっ)
     心の中で思わず舌打ちしてしまうくらい、痛みの割に得られる成果は乏しい。
     足元にはまだ、せいぜい犬一匹分くらいの窪みができたくらいだった――。 
     街外れにある森の、奥深く。
     周りを占める大樹のおかげで、空からの陽は遮られ空気は冷えている。
     にもかかわらず、頭をすっぽりと覆っているくすんだ色のしたフードから辛うじて覗く少女の額には、じんわりと汗がにじんでいる。
    「こんなんじゃ、今日中に終わらないかもな……」 
     彼女の口から零れた声音は、ひどく頼りない。
     気休めに上を見ても、そこに空はない。
     光の届かないところが良い、と選んだのは他ならぬ彼女自身だった。
    「はぁ」
     黒々と生い茂る葉を見つめながら大きく一度息を吐くと、すっかり力が抜けてしまった。
     少女は持っていた鍬を地面に放り投げ、その場にしゃがみこもうとした、その時――。
    「こんなところで何 7752

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