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    aieyeaifuka

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    aieyeaifuka

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    愛を見つける①
    『沢の本気と深の誤解』の続き
    side沢北

    #沢深
    depthsOfAMountainStream

    ホテルのエレベーターを出て、取っていた部屋に向かう。ダブルベッドが二つある部屋を選んだのは、一つは今からドロドロに汚れるのを見越して、もう一つは二人でゆっくり眠りにつく為。部屋までのほんの少しの道のりを、手を握って離れないように扉の前まで歩調を合わせる。カードキーをかざし、ガチャッと扉が開き、カードを差し込んで部屋の明かりが灯る。中に入って扉を閉めたと同時にその手を引いて、待ってましたとばかりに自分の中に包み込む。その瞬間、ビクッと揺れる体。全身に力が入ったのが分かって、思わず苦笑いがでた。さっきまでの酷い行為のせいで、今度は何をされるのかと身構えられる。確実に恐怖心を与えてしまった事に、酷く自分の悪行を呪う。

    「ごめん、もうさっきみたいな事しないから、…怖がんないで」
    「…怖がってなんか、ないピョン」

    本当に怖がってはいないのかもしれない。でも、この言い方は確実に嫌な思いを含んでいる。乱暴な行為を強制した相手に、早々心を許せるわけがない。でも、だからって、逃がしてはあげられない。

    「じゃあ、今から抱いていい?スーツ姿の深津さん、すごくかっこよくて。今日、ずっと、ドキドキしてた」

    あんな事をしなければ、こんな事を聞かなくても、部屋に入った瞬間にキスをして、そのままベッドに直行していた。自分の感情をコントロールできないのは昔からで、結果、一番大事な人を傷つけてしまう。

    「そんなの聞かなくても、どうせ、抱くつもりだったピョン」

    トーンの低い声でちょっとうんざりした言い方は、俺に対しての抵抗だろうけど。俺からしたらそれも全部魅力的で、可愛いとしか思わない事を、この人は露ほども知らない。

    「まぁ、そうなんだけど…さっきの事があるから。深津さん、嫌かなって…」
    「嫌って言っても、やめないピョン」
    「それは仕方ないっすよ。深津さんが魅力的だから。このスーツ、ほんと良く似合ってる。…腰が締まってて脚長いし、シャツから胸元の形わかるし、…なんか、全部、…いやらしいよ。誘ってるとしか思えない」
    「…性欲魔人」
    「なんとでも。こんなの深津さんにだけだから」
    「…ふーん」

    本当に、深津さんにしか興味がないのに、たまに俺は誰でもいいみたいな言い方をされる。それだけは、なんだかやるせなくて、顎を掴んで瞳を見つめる。俺が唇を尖らせてるのは怒ってる証。そんなふうに思われるのは癪で、怒ってるように見せる。けど、本気で怒ってたさっきとは違い、わざとそう見せてる時は、どうにもこの人には効かないみたいで、ただ呆れたように眉を下げるだけだった。でもその顔も、すごく可愛い。だから、顎を掴んだまま、綺麗な唇にキスをする。やっと触れた唇はいつものように柔らかくて、この感触が俺を虜にする。近ければ近いほど深津さんの匂いが俺を包んで、早く直で触れたいと、深津さんをカッコよく見せていたジャケットに手をかける。しっかりとした肩からジャケットをずらして脱がせ、すぐそばのソファの背もたれに皺を気にしながらそっと置く。まぁ、替えの着替えはあるし、それでも皺になって怒られたら、明日俺が代わりに服を買いに行けばいい。どうせ深津さんは動けないんだから。だから、今からは集中して綺麗な深津さんを堪能する。先程の行為で体をビクつかせてるのに、抵抗せず受け入れてくれる。俺に弱い深津さんは、俺が酷いことをしても、なんだかんだと許してしまって、俺の汚い部分を全部受け止めてくれる。だから俺と同じように、欲も弱さも何もかも見せてほしい。この人の何もかもを全部暴いて、俺色に染めてしまいたい。いつもいつもそう思いながら、そう願いながら、そのガラスのように透き通る肌に触れる。期待してるのか、きゅっとしまった唇が緩んで、目元が下に少し垂れる。艶やかな唇と潤む瞳に目が離せない。こんな仕草だけで、ため息が出そうなほどの色気が漂う。どうにかしてしまいたくて、俺の脳は焼き切れそうなほど沸騰する。それでも、そんな醜い想いは顔には見せず、心の燻りを隠したまま、クールな自分を演じる。演じながらも、昂りを抑える事はできなくて、体が自然と動いていく。今からこの綺麗な体を、何も考えられないくらいドロドロに感じさせて、俺の欲と痕を深く深く刻み込む。下半身に熱が溜まり、興奮が駆け上がってくるのが嫌でも分かり、クールを演じるのは早々に放棄した。夢中になって傷つけないように一呼吸して、指の先に意識を集中させる。掴んだ腕は優しく、でも逃がさないように。今から味わう極上の愛しい人を、ゆっくりとベッドに誘った。
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    aieyeaifuka

    PROGRESS沢深、オメガバース
    色香④
    深津さんside
    深津さんの沢北への想い
    いやー、立て続けですけど、なんか気持ちが乗ってる間にあげちゃいます
    ここに上がると誤字脱字、被りがいっぱい分かるので、それに気付かされてかなかな良き
    と言うことで、誤字脱字いっぱいありますが、気にせずに読んでください
    今日のは二つともかなり修正入りそうですww
    俺がつがい相手に知らせないでほしいと言った話は、どうやら許可されたようだった。でもその代わり、交換条件のような約束事を承諾させられた。それは『二十三歳を過ぎたら相手のつがいとつがい解除をする事。つがい相手が他のつがいを作った時点で、即座につがい解除をしてもらう事。その後は国が選んだつがい候補と番う事』だった。進学や就職を鑑みての判断らしい。あくまで普通の生活を送って、それでも俺には、もっと子どもを産んでほしいらしい。本当は運命のつがいとの子どもが一番だが、それが駄目なら他のアルファとの子どもでも研究対象になる。世間一般では間違っているようなことでも、俺が対象ならそれは全て正しい。これから先、俺の存在がアルファやオメガの価値観を変えるかもしれない。俺は研究者にとっては未知の世界で、喜びであって、最高の宝らしい。だから、俺が運命のつがいと番ってたとしても、俺が強く望むなら、つがい解除もやむなしとなった。つがい解除の時は、俺と相手の接触は極力避ける方法で解除してもらえるみたいで、国も俺を守る為にはどんな手段を使ってでも、俺を守るらしい。それを聞いて、将来いつか来る解除の日は、どうにかなりそうだと安心した。これは俺の逃げだ。俺の恐怖がこうさせた。俺が愛してしまったから、拒否されるのが怖いだけ。俺は初めてその相手を見た時、雷に打たれたような衝撃だった。ドキドキと心臓が波打って、体が熱くなった。衝動的に触りたい、触られたいと思って、そんな自分に驚いて、でも惚れ惚れする顔にキスしたい、抱きしめてほしいと、今まで思ったことのない感情が次から次へと溢れていった。気を抜けば相手の胸に飛び込んでしまいそうで、気持ちを落ち着かせるのに必死だった。毎夜、姿を思い出して、どうにかされたいと、あまりしない自慰行為をしてしまう。どうしようもなくて、よく近所の公園に頭を冷やしに行っていた。多分、世間で言う一目惚れとはこんな感じなんだろう。だから、レイプまがいの事をされた時、顔が分かってからは嬉しくて、嬉しくて、信じられないほどの多幸感に襲われた。でも目が合って逃げるように立ち去られた後は、痛みと辛さと怖さが一気に溢れてきた。歩くのもきつい状態で寮に帰り、痛みに耐えながら体を洗い、それでも朝には高熱が襲った。記憶があまりないけど、三日ほど入院して一週間は起き上がれなかった。それから歩けるようになって部
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    aieyeaifuka

    PROGRESS幼馴染?沢深
    あの夏の日②
    深津さんside
    かず君、えいじ君呼び
    小さい頃の深津さんは病気で体弱い設定
    ちょっと深津さんがイッてしまってるけど、キスしかしてないので、多分普通で大丈夫なはず
    可愛い深津さんを書きたいだけなやつ
    殴り書きなので、誤字脱字が多いです
    俺とえいじ君が出会ったのは、小学二年生の時。俺は病気を抱えていて、空気のいい田舎の病院に入院していた。調子のいい時は少しだけ病院の敷地内を散歩することができた。その時、怪我をして病院に来ていたえいじ君と出会った。同年代の子と田舎の病院で出会う事は殆どなかった。だから、えいじ君が話しかけてきてくれた時は嬉しかったし、持ち前の明るさでぐいぐいきてくれて、人見知りな俺もすぐに話せることができて、すごく仲良くなった。えいじ君は怪我が治ってからも、ずっと病院に来てくれて、俺と遊んでくれた。えいじ君はバスケが好きで家にリングもあるらしい。楽しそうに話してくれるその顔が好きで、俺もやりたいと言ったら、えいじ君に手を引かれ近くのバスケットコートに連れていかれ、初めてバスケをした。えいじ君が後ろから俺の手を持って、シュートのやり方を教えてくれた。それからは俺の調子のいい時はいつもコートに連れて行ってくれて、いっぱい教えてくれた。その時も、ずっと俺の体を支えてくれて、いつもどこか触れている状態で俺達は一緒に過ごした。えいじくんは俺の匂いが好きと言って、首やほっぺにキスをするようになった。俺もそれをされるのが嬉しくて、されるがままでいつしか、それに言葉が加わった。
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    aieyeaifuka

    PROGRESS沢深 あの夏の日①
    ちょっと切ないのばっか書いてると、、たまには超激甘なのも書きたくなるので、多分過去最高に仲良しな幼馴染?沢深になるかと。
    深津さんが可愛くて、栄治君がスパダリで誰おま状態で、二人の時は立場逆転、栄治君の方が年上みたいで深津さんはちょっと幼い感じの甘々な沢深目指します!
    小さい時に出会った君は、体が弱い俺の手を取って、一緒にバスケをした。いつも笑顔で俺を迎えに来て、お決まりのコートまで手を繋いで。俺を日陰に座らせて一人でシュートをしたり、俺を誘って少しだけバスケをしたり、二人で座ってお喋りしたり。俺と違って元気な体で走り回る君の姿は羨ましくて、それと同時に、いつも全力で楽しむ姿が大好きだった。あの時の思い出がなかったら、今の俺はここにはいない。





    えいじくん、今日もかっこいい。

    小さな俺が心の中でいつものように叫んでる。小さい時にバスケを教えてくれた神は、今日も俺の目の前で神的なプレーを見せてくれた。

    「深津さん、さっきの見てくれました?」
    「ピョン」

    神は、俺より一つ下。本当は俺の方がこうやって聞きたい立場なのに。できれば年上、もしくは同学年で会いたかった。それなら俺が可愛がってもらえてた。俺が一つ上なだけで、いつも強引に俺を引っ張ってくれていた手が、今は姿を現すことはない。
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