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    aieyeaifuka

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    aieyeaifuka

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    愛を見つける③
    リョータside
    リョーちんが日本で深津さんを見つけて声をかける話
    この話の前にノアside、ケイ(通訳)side、沢北sideもあるけど、誰おま状態になるのと、沢北がファンに囲まれてるのでリョータのとこだけ

    #沢深
    depthsOfAMountainStream

    その姿を見つけたのは、たまたまだった。
    シーズンオフに入り、一時帰国してしばらく日本に滞在していた。家族や友人とはそれなりに時間を過ごして、ある程度時間に余裕ができたから、日本でしか買えないものを求めて街に出る。久々の日本の空気にやっぱ落ち着くなと思いつつ、せっかくの日本だからやっぱり一人じゃつまらなくて、誰かを誘えばよかったと、ちょっと寂しく思ったところに、一際目を惹く姿が視界に入った。まさかこんなところで会えるとは。嬉しくなって、思わずダッシュして、その相手の、思いの外細い腕をぎゅっと掴む。

    「深津さんっ」

    掴まれた事に驚いたのか、普段そこまで大きくない瞳が見開かれた。その顔があの試合のインテンションを取られた時の顔と同じで、こういう顔は滅多に見れないから、そんな表情をまた引き出す事ができて、勝手に嬉しくなる。あの時と違って、既にこの人の魅力を知っている俺は、今のこの驚き様は、凄く可愛いなとしか思えなかった。可愛いのに、見つけた時は、遠くでも惹かれるほどのオーラが出ていた。ジャケット姿の深津さんは身長も相まって、凄くかっこよくて、綺麗で、色気があって、モデルみたいに目立っていて、少し離れて周りに人だかりができるほど、神秘的な雰囲気だった。そんな人を捉まえて、親しく話しかけれる俺は、その辺の奴らより特別な気がして、なんか得した気分になる。ただ、俺の感情とは別に、深津さんは驚きはしたものの、久しぶりに会ったのにいつも以上に反応がなく、どこかおかしかった。

    「日本にいたんすね」

    俺の声が届いてるのに、無反応な表情でこっちを見ている。何も答えない深津さんに、ちょっと怪訝な顔になる。もしかしたら、エイジがいない状態で話をするのは初めてだから、戸惑っているのかもしれない。そもそも俺と深津さんが、インターハイの試合以外でちゃんと会って話したのは、アメリカでエイジに紹介された時だけだ。たまたまエイジの住んでる地域に行く事があって、久しぶりにご飯でもと誘ったら、会わせたいとエイジが連れてきた。お互いアメリカに拠点を置いてから仲良くなり、プライベートの話をするようになって、その時に深津さんとの関係は聞いていた。でも、試合の時のイメージしかない俺は、バスケにしても人としても最初のインパクトが強烈過ぎて、エイジが心底惚れてるのが、俄かには信じられなかった。凄く仲間思いで、誰にでも思いやりがあって、誠実な人。そう話には聞いていたけど、そんなできた人間だとは到底思えなかった。でも会ってみたら、エイジの言ってる事は本当に正しくて、俺に気を遣い、引くところは引いて、入ってくるところは入ってくる。空気を読むのが上手くて、会話も上手。ずっと話してると語尾のピョンは可愛くなってきて、可愛い人だなと思ったけど、ふとした瞬間に色気がでて、ドキドキもさせられた。なのに、どこかほっとけない雰囲気が漂っていて、目が離せなくて、エイジがゾッコンじゃなかったら奪ってしまいたいと、内心思ってしまった。そんな存在の深津さんとまさか日本で偶然会えるなんて、それもエイジを介さず会えるなんて、運命なのかと錯覚してしまう。エイジなんかよりよっぽど俺の方がお似合いだと思うけど、今はそのエイジの名前を借りて、深津さんとの会話を弾ませる。

    「エイジ、元気っすか?」

    途端、深津さんの眉間に力が入った。一瞬だったが、初めて敵意を向けられた気がして、ゾワッと背筋が冷える。でもそれはほんの一瞬で、それからはぶわっと瞳に水の幕が溢れた。エイジの名前を出せば、会話が弾むと思っていた俺は、深津さんのあまりの変化に対応しきれなくて、取り繕うように何か言おうとしたら、その前に深津さんが俺を遮った。

    「そんなの…宮城の方が、詳しいピョン」

    信じられない震えた声に驚いて、俺の心臓がぐわっと膨らむ。そんな俺の焦りを他所に、深津さんは俺が掴んでいた手をバシッと勢いよく振り払い、今にも溢れ落ちそうな瞳でキッと睨んで、それと同時に俺に背を向け、こちらを振り向くこともなく、スタスタと立ち去っていった。

    「…え?…なに?」

    一体何が起こったのか。
    深津さんの行動全てがちぐはぐで、全く頭が追いつかない。ただただ唖然として、去っていく深津さんを追いかけたいのに、時が止まったみたいに、足がぴくりとも動かない。いや、違う。明らかに拒絶されてショックで動けなかったという方が正しい。深津さんに好意を持っていた分、この数秒の出来事で、ずきんと音がしそうなほど、痛みが心に突き刺さった。何で?どうして?深津さんは、こんな事する人じゃない。一度しかちゃんと喋ってないけど、もっと穏やかで、落ち着いていて、聡明で、憂いがあって綺麗な人だった。なのに、なんでこんな態度を。あまりにも以前の深津さんとは似ても似つかない、不釣り合いな行動で、俺の頭はパニックに陥った。その場にどのくらい立ち尽くしただろう。少し冷静になって深津さんの言動を思い返す。

    『そんなの…宮城の方が、詳しいピョン』

    この言動はどう考えてもおかしい。この言い方だと、まるで俺が深津さんよりエイジの事を分かってるような言い方だ。それに、あの顔。あの顔は見覚えがある。三人で会った時の帰り道と一緒だ。あの時の深津さんもあんなふうに今にも泣きそうで、それで俺は思わず深津さんを抱きしめたんだった。でも今日は最初からおかしかった。明らかにエイジと何かがあった。あの態度から推測して、おそらくはエイジと上手くいってない。何より、深津さんが俺から目を逸らして立ち去る数然、溢れそうな瞳からポロッと涙がこぼれ落ちるのを、俺は見逃さなかった。

    「あいつ、なにやったの…」

    いや、でも、…と、確信的な何かが浮かぶ。食事をした時の深津さんと今日の深津さん。否定したいけど、考えれば考える程、一つの答えが導き出され、心の中で怒号する。

    まさか、…俺が原因?

    冷や汗が背中を伝って、頭の中がやばいやばいと警告を鳴らす。でも、自分一人の考えじゃ、結局は推測でしかない。だから、これはもう、当の本人に聞くしかない。俺の頭は瞬時に日本との時差を計算して、あのバカに真意を問いただす事を決めた。
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    aieyeaifuka

    PROGRESS沢深、オメガバース
    色香④
    深津さんside
    深津さんの沢北への想い
    いやー、立て続けですけど、なんか気持ちが乗ってる間にあげちゃいます
    ここに上がると誤字脱字、被りがいっぱい分かるので、それに気付かされてかなかな良き
    と言うことで、誤字脱字いっぱいありますが、気にせずに読んでください
    今日のは二つともかなり修正入りそうですww
    俺がつがい相手に知らせないでほしいと言った話は、どうやら許可されたようだった。でもその代わり、交換条件のような約束事を承諾させられた。それは『二十三歳を過ぎたら相手のつがいとつがい解除をする事。つがい相手が他のつがいを作った時点で、即座につがい解除をしてもらう事。その後は国が選んだつがい候補と番う事』だった。進学や就職を鑑みての判断らしい。あくまで普通の生活を送って、それでも俺には、もっと子どもを産んでほしいらしい。本当は運命のつがいとの子どもが一番だが、それが駄目なら他のアルファとの子どもでも研究対象になる。世間一般では間違っているようなことでも、俺が対象ならそれは全て正しい。これから先、俺の存在がアルファやオメガの価値観を変えるかもしれない。俺は研究者にとっては未知の世界で、喜びであって、最高の宝らしい。だから、俺が運命のつがいと番ってたとしても、俺が強く望むなら、つがい解除もやむなしとなった。つがい解除の時は、俺と相手の接触は極力避ける方法で解除してもらえるみたいで、国も俺を守る為にはどんな手段を使ってでも、俺を守るらしい。それを聞いて、将来いつか来る解除の日は、どうにかなりそうだと安心した。これは俺の逃げだ。俺の恐怖がこうさせた。俺が愛してしまったから、拒否されるのが怖いだけ。俺は初めてその相手を見た時、雷に打たれたような衝撃だった。ドキドキと心臓が波打って、体が熱くなった。衝動的に触りたい、触られたいと思って、そんな自分に驚いて、でも惚れ惚れする顔にキスしたい、抱きしめてほしいと、今まで思ったことのない感情が次から次へと溢れていった。気を抜けば相手の胸に飛び込んでしまいそうで、気持ちを落ち着かせるのに必死だった。毎夜、姿を思い出して、どうにかされたいと、あまりしない自慰行為をしてしまう。どうしようもなくて、よく近所の公園に頭を冷やしに行っていた。多分、世間で言う一目惚れとはこんな感じなんだろう。だから、レイプまがいの事をされた時、顔が分かってからは嬉しくて、嬉しくて、信じられないほどの多幸感に襲われた。でも目が合って逃げるように立ち去られた後は、痛みと辛さと怖さが一気に溢れてきた。歩くのもきつい状態で寮に帰り、痛みに耐えながら体を洗い、それでも朝には高熱が襲った。記憶があまりないけど、三日ほど入院して一週間は起き上がれなかった。それから歩けるようになって部
    1949

    aieyeaifuka

    PROGRESS幼馴染?沢深
    あの夏の日②
    深津さんside
    かず君、えいじ君呼び
    小さい頃の深津さんは病気で体弱い設定
    ちょっと深津さんがイッてしまってるけど、キスしかしてないので、多分普通で大丈夫なはず
    可愛い深津さんを書きたいだけなやつ
    殴り書きなので、誤字脱字が多いです
    俺とえいじ君が出会ったのは、小学二年生の時。俺は病気を抱えていて、空気のいい田舎の病院に入院していた。調子のいい時は少しだけ病院の敷地内を散歩することができた。その時、怪我をして病院に来ていたえいじ君と出会った。同年代の子と田舎の病院で出会う事は殆どなかった。だから、えいじ君が話しかけてきてくれた時は嬉しかったし、持ち前の明るさでぐいぐいきてくれて、人見知りな俺もすぐに話せることができて、すごく仲良くなった。えいじ君は怪我が治ってからも、ずっと病院に来てくれて、俺と遊んでくれた。えいじ君はバスケが好きで家にリングもあるらしい。楽しそうに話してくれるその顔が好きで、俺もやりたいと言ったら、えいじ君に手を引かれ近くのバスケットコートに連れていかれ、初めてバスケをした。えいじ君が後ろから俺の手を持って、シュートのやり方を教えてくれた。それからは俺の調子のいい時はいつもコートに連れて行ってくれて、いっぱい教えてくれた。その時も、ずっと俺の体を支えてくれて、いつもどこか触れている状態で俺達は一緒に過ごした。えいじくんは俺の匂いが好きと言って、首やほっぺにキスをするようになった。俺もそれをされるのが嬉しくて、されるがままでいつしか、それに言葉が加わった。
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    aieyeaifuka

    PROGRESS沢深 あの夏の日①
    ちょっと切ないのばっか書いてると、、たまには超激甘なのも書きたくなるので、多分過去最高に仲良しな幼馴染?沢深になるかと。
    深津さんが可愛くて、栄治君がスパダリで誰おま状態で、二人の時は立場逆転、栄治君の方が年上みたいで深津さんはちょっと幼い感じの甘々な沢深目指します!
    小さい時に出会った君は、体が弱い俺の手を取って、一緒にバスケをした。いつも笑顔で俺を迎えに来て、お決まりのコートまで手を繋いで。俺を日陰に座らせて一人でシュートをしたり、俺を誘って少しだけバスケをしたり、二人で座ってお喋りしたり。俺と違って元気な体で走り回る君の姿は羨ましくて、それと同時に、いつも全力で楽しむ姿が大好きだった。あの時の思い出がなかったら、今の俺はここにはいない。





    えいじくん、今日もかっこいい。

    小さな俺が心の中でいつものように叫んでる。小さい時にバスケを教えてくれた神は、今日も俺の目の前で神的なプレーを見せてくれた。

    「深津さん、さっきの見てくれました?」
    「ピョン」

    神は、俺より一つ下。本当は俺の方がこうやって聞きたい立場なのに。できれば年上、もしくは同学年で会いたかった。それなら俺が可愛がってもらえてた。俺が一つ上なだけで、いつも強引に俺を引っ張ってくれていた手が、今は姿を現すことはない。
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