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    Meow_Atom_No_17

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    Meow_Atom_No_17

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    だいぶ前のワンライお題「海」のプロトタイプと言う名のボツ

    #ほゆ

    ここ数日夢を見る。

     厚い雲で薄暗い波打ち際にユウリが一人で立っている。黒いワンピースを着て、水平線の向こうを見つめて。声をかけると振り返って俺の名前を呼ぶ。
     ユウリに手を引かれて海に入ると生暖かい黒い水がまとわりつくように絡まって、バランスを崩す。浅瀬のはずだった海は急に深くなって、そのまま二人でどこまでもどこまでも沈んでゆくんだ。
     怖いはずなのにちっとも怖くなくて、笑いがこみあげてくる。ユウリも俺の両手を握ったまま嬉しそうに微笑む。どんどん視界も暗くなって、ユウリの白い顔と腕しか見えなくなって。
     で、気が付いたら朝。

    「いや、それ大丈夫なのホップ。だいぶ拗らせてない?」
    「俺もそう思うぞ……」

     言いづらそうに伝えられた、ここ数日のホップの色濃いくまの理由にソニアは優しく彼の肩を叩いた。ホップの気持ちは知っているが、いささかよろしくない願望でもあるのだろうかこの助手は。しかしそれも無理もないかと考え直す。相手は今をときめくチャンピオンユウリで、引く手あまたなのだから。

    「夢を見てるってことはまあまあ眠れてはいるんだろうけどなぁ。でもポケモンが何かしてることも否定できないしね。とりあえず睡眠薬使って、今夜は仮眠室で寝てね。私と、あと今ダンデくん呼んだから一緒に一晩見張っておくよ」
    「ほんとにごめん……」
    「いいんだよ。そんな顔のまま働かせられないし」

     机に突っ伏して頭を抱えた弟分を横目で見ながら、ソニアは苦いコーヒーをすすった。

     夕方になって研究所に顔を出したのはダンデではなくて、当のユウリだった。ソニアがスマホロトムを確認するとダンデからどうしても抜けられない仕事が急に入った旨と謝罪のメッセージが来ていた。
     兄はどこまで想い人に説明したのかとホップはソワソワしていたが、なんのことはない。ソニアが聞き出したところによると「あまりよく眠れていない様子で研究に支障が出てきそうだ」という説明にとどめたらしい。さすがのダンデも弟の恋路に顔をつっこむことはしないようだ。

     三人で夕食をとって、ホップが薬を飲む。仮眠室に向かった彼を見送りながらユウリと二人でコーヒーを飲んでいた。ユウリが眉を下げてぽつりとこぼす。

    「ホップもみずくさいなぁ。なんで私に相談してくれなかったんでしょう」
    「うーん。やっぱりライバルには自分のかっこいいところだけみてほしいんじゃないかなぁ」

     ホップも男の子だから好きな子にいいかっこしたいんだよ、なんて言えるわけがないので曖昧に誤魔化す。少しふくれたユウリが白い指で机をなぞった。

    「ソニアさんには話す、なんてちょっとずるいなぁ」
    「いやあ、明らかに体調悪そうだったからちょっと無理やり聞き出しちゃったんだよねえ。すごい渋ってたよ」
    「そう、ですか」

     目の前に座るユウリの表情に違和感を感じて、ソニアはうなじがチリチリとした。安堵のようではあるけれど、どこか険しい目をしていて。ユウリはこんな顔をする子だったかと落ち着かない気分になる。

    「早くユウリに追い付かないとって最近はがんばってたから疲れてるだけかも、なんてさ、思ったんだけど。やっぱり、何かあっても困るからさぁ」
    「ええ」

     ソニアは沈黙が痛い気がして喉に引っかかる言葉をなんとか送り出した。ユウリは女王然と微笑んでいて、このまま朝までいるのは居心地が悪いと思わせる。
     これはユウリ、なのだろうか。
     不安に駆られたソニアはそっと二つのカップを手に取ると「洗ってくるね!」と台所に立つ。ユウリから見えないようにロトムを取り出してダンデへメッセージを送った。

    『ユウリの様子が少し変なんだけど、何か知ってる?』
    『本当にすまない。俺は止められなかった』
    『すまないってどういうこと?』
    『俺も今日まで知らなかったんだが

    「ソニアさん」
    「あ! はい。うん、何かな」

     後ろから声をかけられてソニアは飛び上がった。後ろ手にロトムを隠しながら、かわいい妹分のユウリをなぜこんな怖いと思うのかと考える。ユウリはいつものにこにことした笑顔を浮かべて、「やっぱり手伝おうと思って」とソニアの隣に立った。

    「あ、うん。ありがとう」

     拍子抜けしたソニアがお礼を言って、息を吐いた瞬間に視界が揺れた。ぐらりと頭が重くなって立っていられない。思わずシンクのふちをつかむ。

    「インテレオン、ムンナ。おねがい」

     遠くからユウリの声が聞こえる。そういえばさっきのコーヒーはユウリが入れてくれたもので。

    「ソニアさんがなんとも思ってないって分かってても、私やっぱり不安で。ごめんなさい」

     なんだよぅ。あんたたち両想いなんじゃん。なんか心配して損した。とりあえず明日はダンデくんと一緒にお説教だから覚悟しておいてね、ユウリ。
     視界が暗転するソニアが最後に思ったのはそんなことだった。
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    MOURNINGワンライ「アフタヌーンティ」のボツ
    本気でただのネタ状態

    ボツ理由:狂気の強い翻訳版児童書を参考にして考えたら、マジでやりとりが狂気にしかならなかった
    三月ウサギ 大人の姿→中身幼児 ソワソワとおちつきがない くっつきたい
    帽子屋 少年の姿→中身大人 ちょっと怒りっぽい ムッツリ
    眠りねずみ 幼児の姿→中身少年 うとうと だっこされてる
    ユウリ 十代後半~おとな
    ホップ ユウリの恋人

     目を覚ますと森の中 起きてうろうろと歩く 声のする方へ
    「ホップ、どこ?」
     標識に『ホップの家』とある なんだこれ 石垣の向こうへ コートに 大きな机とソファと椅子がいくつか
     ソファにぎゅうぎゅうづめで三人座ってる 全部ホップ は?
    「あ、ユウリ」
     大人の姿のホップが嬉しそうに笑う
    「席ならここだぞ」
     少年の姿のホップがカップを傾けて、二人の間を指さす そこ、出会ったころより幼いホップが座ってるのに?
    「他にもいっぱいあるじゃん」
    「でもここだぞ? 招待状にあるだろ?」
     大人のホップなんでエースバーンの耳? いつの間にか手に招待状 『席:ホップの隣』
     ぎゅうぎゅうに座ってる真ん中に座らせられる
    「なんでホップが三人もいるの?」
    「なんでって、三人いるから」
    「そうだな。三人いるから三人いるんだ」
     わけわからん 当たり前だろという顔をする 2174

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    MOURNINGワンライ「ポッキー」「秘密基地」のボツ
    理由:ちょっと前にも酒飲みネタやったでしょおじいちゃん
    「エール三つと……今日はミックスナッツ? じゃあ──」

    「……ネズさん、ここカード使える……?」
    「安心しな。見た目は高そうだけど、ここバーってわけじゃないんで。金額はいつものパブに毛が生えたくらいです。お前の手持ちで足りますよ」
    「ま、今日は俺たちがおごるから気にしなくていい」
    「それはそれで申し訳ないんだぞ……」

    「そういや俺とナックルで飲むとき二番目にはいつもここ来るけど、他に店知らねーんですか」
    「行きつけって言えよ……ここいいだろ。なんか『秘密基地』ぽくって好きなんだよ。静かだし」
    「静かでいいのは俺も思いますけど……お前、将来ジジイになったらツーリングにハマった後、最終的に陶芸始めそうなタイプですよね、案外」
    「喧嘩ならバトルで買うぞネズ」

    「ホップ、今なに考えてるか当ててやろうか」
    「……え? あ、ごめん。ぼーっとしてて、」
    「『今度ユウリ連れてきたいなぁ』」

    「ほんとわかりやすくノイジーな野郎ですね」
    「まだ何も言ってないぞ!?」
    「そのノイジーな顔に出てる」
    「どういう意味か分からないぞ……」

    「ったくもー『秘密基地』っつったろ。百歩譲ってオトモダチのあのピ 749

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    MEMO弊社msrの話
    続くかもしれないけれど、視点を変える予定なのでこの内容は使わない
    随分と簡略化された入国審査は、僕がポケモンを所持していないから余計に早く終わった。ガラガラと機内持ち込み可能なスーツケースを引きずり、到着ロビーを目指してのろのろと歩く。

     今回の出張は、再来週に引っ越すための部屋探しを兼ねている。その話に異常に食いついたユウリが、空港まで迎えにくるという話にもなっていた。
     僕らの両親とは違って、僕とユウリはそんなに親しいわけでもない。だから、「ガラルには何度か来ているし、迎えとかいらないんだけど」と何度か断った。そうすると、今度は僕の両親を篭絡したらしく、彼らから「ガラルの住宅事情は割とシビアみたいだから、せめて部屋探しは手伝ってもらいなさい」と押し通されてしまった。
     僕はユウリのそういうところが昔から苦手なんだ。向こうも似たようなことを思ってるに違いないけれど。今回迎えに来るのも、いやがらせ以外の何物でもないと思う。
     しかし、土壇場で出迎えが別人になったらしい。機内のWi-Fiにパソコンを繋いで仕事していたら、ユウリからそんなメッセージが届いていた。「すごーく信頼できるけど、絶対仲良くしないで」との文面と共に、彼の名が記載されている。
     い 1031

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    MOURNINGだいぶ前のワンライお題「海」のプロトタイプと言う名のボツここ数日夢を見る。

     厚い雲で薄暗い波打ち際にユウリが一人で立っている。黒いワンピースを着て、水平線の向こうを見つめて。声をかけると振り返って俺の名前を呼ぶ。
     ユウリに手を引かれて海に入ると生暖かい黒い水がまとわりつくように絡まって、バランスを崩す。浅瀬のはずだった海は急に深くなって、そのまま二人でどこまでもどこまでも沈んでゆくんだ。
     怖いはずなのにちっとも怖くなくて、笑いがこみあげてくる。ユウリも俺の両手を握ったまま嬉しそうに微笑む。どんどん視界も暗くなって、ユウリの白い顔と腕しか見えなくなって。
     で、気が付いたら朝。

    「いや、それ大丈夫なのホップ。だいぶ拗らせてない?」
    「俺もそう思うぞ……」

     言いづらそうに伝えられた、ここ数日のホップの色濃いくまの理由にソニアは優しく彼の肩を叩いた。ホップの気持ちは知っているが、いささかよろしくない願望でもあるのだろうかこの助手は。しかしそれも無理もないかと考え直す。相手は今をときめくチャンピオンユウリで、引く手あまたなのだから。

    「夢を見てるってことはまあまあ眠れてはいるんだろうけどなぁ。でもポケモンが何かしてることも否定できな 2016

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    MOURNING※たぶんハイティーンなほゆ

    バレンタインのボツ
    一人称で文章書くの下手過ぎて涙がちょちょぎれる
    ボツ理由:根拠が弱い。情報が出てない。前情報が必要なのはよくないと思った。文章のつながりも表現も拙い。そもネタが面白いかよくわからなくなった、云々

    オレガノ・ケント・ビューティはホップに似た見た目の花だそうです
    朝、スタジアムの自室に来たら、バレンタインカードと花束があった。もうファンレターの第一陣が来たのかと思ったけれど、まだほとんど誰も出勤していない時間だから、そんなわけがない。
     じゃあ、誰かが置いていった? ええ、なんかこわい。
     そんな気持ちで、上司で責任者であるダンデさんへ報告がてらメールしたら、「危険はないから安心してほしい。あと、差出人は絶対に俺ではない」との返信だった。明らかに何か知ってるのに、差出人を何度尋ねても同じことしか言わない。
     たぶん、自分で探せということなんだろう。でも、残念ながら差出人にはまったくもって心当たりがなかった。
     始めに、これが置けた人から考えてみる。関係者か試合の出場者しか入れない区域だから、きっとそのうちの一人。それだけじゃ全然絞れないから、聞き込みをしたかったけれど、大っぴらに聞いて、その人が差出人本人だったら困る。なんか、気まずいし。それとなく探し回ってみても、うすぼんやりとした話では何にも情報は集まらなかった。くそう。
     仕方がないので、次に、カードと花束にヒントがないかを調べてみる。
     普通のバレンタインカードだ。文面は印字された「親愛 2972

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    MOURNING設定の整合性をとるのが面倒になったのでボツ いつかサルベージするかもしれない
    ※n年後に一緒に暮らしてる二人
    ナックルシティ郊外の子供たちの間で最近、街はずれの廃墟の館に肝試しに行くのが流行しているらしい。夜中にすすり泣くみたいな声が聞こえるんだそうで。
     ユウリはキバナとダンデにちょっとわがままを言って、そこそこの大きさのフラットでホップと一緒に暮らしているから、街の人に調査を頼まれるとなんとなく断りづらく。
     そういうことで日中に何度かその屋敷を見に行ったが、今にも崩れそうでとても危ないということしかわからなかった。ガラルの人間はは古い建物を直して住むのが趣味だと思っていたが、そうしない理由もよくわからなかった。

    「すごい昔からあるって聞いたぞ。あと瓦礫とかが危ないから入るなって」
    「ね、お化けの噂なんて今まで聞いたことなかったよね」
     廃墟の噂についてホップに聞いたところ、ユウリの認識と変わらない言葉が返ってきた。
    「で? 危ない場所って分かってて一人で行ったのか」
    「ごめんってば。昼だし、インテレオンもいたし」
     彼は廃墟よりもユウリの行動が気になったらしい。
    「バトルがちょっと強いからって油断してるんだぞ。危険ってポケモンだけじゃないんだからさ」

     恐る恐る明日の夜に一緒に廃墟に 3347

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