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    大福餅

    @Wagashi_415

    色々な界隈をほっつき歩いてる餅の内輪ノリ倉庫のようなもの。うちの子、ボイテラ、🧭(特にボイバグ)について主に描くかもしれない。擬人化とか現パロ・学パロ含むので注意

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    大福餅

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    突発的ボイバグとハカセの現パロ話。

    幼少期のとある日の話 とある和やかな日。ボイドールとバグドールは、親であるハカセと共にショッピングモールに買い物に来ていた。まだ幼い2人にとっては初めて行く場所で、ワクワクと心躍らせる2人の瞳は輝いていた。到着するとすぐ、2人はその施設の大きさに驚いた。普段2人が見てきたどんな場所よりも広く、様々な施設が集まっていたのだ。かつての彼らは、一つの世界と呼ばれるほど広大な電脳世界で暮らしていたものだが。
    「見てください、ハカセ!お店がたくさんあります!!」
    「はは、そうだね。危ないから、あまり離れちゃダメだよ」
    「あっ…!あれって、今日ハカセが買いたがっていた商品が売っているお店では!?早速最短ルートで行きましょう、ハカセ!」
    「あっちょ、ボイドール!待って…!ほら、バグドールも行くよ!」
    ハカセは軽く振り向きバグドールに着いて来るよう促すと、すぐボイドールを追いかけて行ってしまう。当のバグドールは…動く素振りも見せない。彼の意識は今、玩具屋に飾られた赤いロボットのプラモデルに向いていたのである。ハカセ達の言葉は彼の耳に入っていなかったのだ。暫くしてバグドールがふと意識を周りに移した時にはもう遅い。この広いショッピングモールの中、バグドールは1人ぼっちになってしまっていた。
    「……は?」
    キョロキョロと辺りを見渡すが、ハカセとボイドールの姿は影もない。見えるのは、自分より遥かに背の高い知らない人間ばかりだ。皆、バグドールの事など見えていないかのように過ぎ去っていく。バグドールはハカセとボイドールから逸れ、迷子になってしまったのだ。まだ小さい彼には、ここが何処かも分からない場所で1人になるのはこれ以上無い不安だった。
    「…ハカセ…?ボイドール……?」
    そう呟く彼の声は震えていた。青い目には今にも溢れ落ちそうなほどの大粒の涙。堰を切ったようにぶつぷつと切れて頬を伝って落ちていく。
    「…どこ、行ったんだよぉ、ぐすっ、はかせ……ぼい、どーるぅ…っ」
    ついにしゃがみ込み、ぐすぐすと泣き崩れるバグドール。そんな彼に話しかける2人の少女がいた。
    「…キミ、大丈夫…?迷子なの?」
    バグドールが顔を上げる。そこには桃色のツインテールの少女と、山吹色のボブヘアをハーフアップにまとめた少女。どうやら2人でショッピングモールに買い物に来ていたようだ。
    「お父さんとお母さん、何処にいるか分かる?」
    「……」
    その優しい声色で問われる質問に、黙って首を横に振る事しかできないバグドール。2人の少女は少し話し込んだ後、バグドールに優しく手を差し伸べる。
    「…おいで。お姉さん達と一緒に迷子センターに行こう」
    「大丈夫、怖く無いよ」
    バグドールは藁にもすがる思いで2人の手を取った。3人でインフォメーションセンターに向かって歩く。到着するまでの時間は、バグドールには永遠にも思えた。
    「すみません。この子迷子みたいで…!」
    受付に声をかけると、奥から金髪碧眼の優しそうな女性が出てきた。
    「まぁ、大変…!ここまで同伴してくれてありがとうございます。あとはこちらで対処しますね!」
    そう伝えられると、少女達は安心した様子でインフォメーションセンターを後にした。バグドールは受付に出てきた女性に迷子センターへと連れて行かれる。迷子センターでは、何処かで聞いた有名な音楽家のピアノソナタが流れていた。穏やかで心休まる音色が満ちている。女性はバグドールと目線を合わせ、女神のような優しい微笑みでバグドールに質問する。
    「…お名前、教えて頂けますか?」
    「…っ」
    迷子センターに着いて安心したのか、涙が更に止まらなくなる。せっかくの質問も答えられない。それでも彼女は優しく待ち続けてくれた。暫くして落ち着き、やっと口を開く。
    「………バグドール……」
    「バグドールさん、ですか…ご家族のお名前、言えますか?」
    「……ハカセ…と…ボイドール……」
    絞り出したような答えも、きちんと頷きながら聞いてくれた。メモを取り終わるとバグドールの前にキャンディを差し出す。
    「…ありがとうございます。今から貴方のお父さん達に迎えに来てもらいますね。少しだけ待っていてください。よかったらこれ、どうぞ」
    そう言うと、女性は小走りで部屋を出る。館内放送でハカセ達を呼ぶためだ。キャンディの包装を剥き、口の中に放り込む。安心感の味。甘い。口の中で転がすうちに、目に浮かんでいた涙も引いた。ハカセとボイドールが迷子センターにやって来るのにそう時間はかからなかった。バタバタと外から慌てた足音。ボイドールが駆け込んできた。息を切らせたハカセも追ってくる。
    「バグドール…!!」
    「あ…ハカセ…ボイドール……!」
    「もう…!心配しましたよ…!!」
    ハカセとボイドールがバグドールをぎゅっと抱きしめる。
    「ふふ、バグドールの目、真っ赤ですね。寂しくて泣いてたんですか?」
    「っ、泣いてなんか無い…!!」
    ボイドールが軽く煽り、バグドールが言い返す。そしてハカセが間に入って止める。キャンディよりも甘い日常の時間が、3人の間を流れていった。
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    大福餅

    DOODLE超弩級シリアス、ドシリアスの軍パロifルート。バグチャンが勝ったもしもの話
    軍パロボイバグ(if) ボク達の軍は、次なる戦いの場所へと向かっていた。ニンゲンの限界を超えた能力を持った集団であるボク達は、どんな戦いであっても負けというものを知らなかった。特別な能力を持ち、身体能力も通常の人よりもずっと高いから当然だが。
    「…バグドール様、敵が接近しております。戦闘の準備を」
    「……分かった」
    エラードールからそう言われ、いつでも銃を抜き取れるよう準備する。敵軍が見えてくるまでそう時間はかからなかった。先頭に立って歩いているのは、真っ白な髪をツインテールに束ねた少女。そしてその背後には______。

     「…!?」
    「あ…………」
    少し前、ボクを助けた長髪の少女。敵軍だという情報は知っていたが、まさかこんな所で再会するとは思っても見なかった。相手もこちらに気づいたらしく、元々大きな丸い目を更に見開いた。こぼれ落ちてしまいそう。しかしあまり気を取られているわけにはいかない。戦闘に入るまでもう時間は無かった。相手の軍が一斉に武器を構える、そして同時にボク達の軍にも臨戦体制になるよう指令を出す。先頭を歩いていたツインテールの少女がこちらに飛び込んでくると同時に戦いの火蓋は斬られた。軍刀の鋒を躱して銃口を少女に向ける。発射と同時に少女の姿が消え、少し先に現れる。まるで瞬間移動をしているかのような速度だった。こういう時こそ落ち着いて、相手の動きのその先を見なければ。銃を使う手前、動きの素早い相手には多少の不利が付き纏う。だからそれを頭で補うのだ。時々身体の側まで迫る刀を銃身で受け止める。弾いてなんとか隙を作る。弾が尽きたら次の銃を抜く。リロードの時間すらも作れない。時々反応が追いつかずに刀がボクを掠めて傷を作る事もあった。傷から溢れる血が目に入って狙いが定まらない事もあった。それでも負けるわけにはいかない、と気配だけで銃弾を放つ。
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    大福餅

    DOODLE超弩級のシリアス、ドシリアス軍パロなボイバグ。ボイチャンが勝った方
    軍パロボイバグ 今、ワタシは軍を率いて戦場最前線に歩みを進めている。数年前から始まったこの戦争は、甚大な被害を出して尚終わる気配を見せない。そしてワタシは、この戦争で最前線に立ち戦うために生まれた、特殊な能力を持つ生体型殺戮兵器だ。ワタシの後ろを歩む何人かも同じ生体型殺戮兵器だが、得意としている事がそれぞれ異なる。ガードールという、ワタシ達の中でも一番小さな少女はバリアを張り味方を守る事ができる。ユニドールという片目を髪で隠した少女は治癒能力を持つ。エレドールという糸目の少女は周囲に電撃を発生させ敵の動きを止めたりできる。フラドールというポニーテールの少女は自身の身体に炎を纏わせ近接格闘時の攻撃を強化できる。メタドールという銀髪の少年は、水銀を発生させ攻撃や防御に応用できる。時には連携して、時には単独で戦闘して勝利を積み重ねてきた。今回の戦線も同じ事だ。正面を睨みながら歩いていくと、こちらに向かう集団が確認できた。皆種類の違う銃で武装していて、こちらより数は少ない。少数精鋭、とでも言いたいのだろう。こちらだって質でも負ける気は無いが。そして1人の少年が集団を先導している。リーダーであろう、ワタシと同じ歳くらいのその少年は黒い髪に青いメッシュを二箇所入れている。彼を見た時、思わず息を呑んでしまった。
    2006

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