Recent Search
    Create an account to bookmark works.
    Sign Up, Sign In

    9s0z9

    @9s0z9

    ちょそ推し五悠狂い

    ついったしたごゆの壁打ち置き場にしたくて。

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 🌻 🐯 🍺 ❤
    POIPOI 15

    9s0z9

    ☆quiet follow

    本誌で悟が負けて、お通夜モードのついったで、少しでも『何でもない日々のごゆ』が欲しくて書いたやつ。
    三日しか続かなかったw
    朝、昼、晩な感じ。

    #五悠
    GoYuu

     朝露の香りを乗せた爽籟が鼻をかすめる。嗚呼そうだ。昨日はクーラーもいらないくらいに涼しくなったから、窓を開けたまま寝たんだっけ。
     ぼんやりと覚醒する意識の中、まだもうちょっと、この心地よさを微睡みたい。 閉じている瞼でも、僅かな光を感じる。 何時だろう。ちょっと時計を見るだけ。まだ動きたがらない目蓋を、ゆっくり開ければ、飛び込むはアーモンド型の琥珀色。
    「へへっ、せんせ、おはよ」
    「んー……悠仁早いね。今何時?」
      こんなに可愛い笑顔を眼の前にしちゃ、僕の目蓋もすっかり元気になる。
    「七時くらいかな〜? そろそろ起きる?」
      甘い声。ベッドの中、悠仁と触れている所が温かい。
    「もう七時か。結構寝たな」
    「最強と言えど連日働けば疲れも貯まるよ。朝ごはん、何がいい?」
    「蜂蜜いっぱいのホットケーキ」
    「おっけ。んじゃ作ってく」
    「でもまだだめ」
     ベッドから出ていきそうになる悠仁をぎゅっと抱き寄せる。近くで揺れるピンクの髪。昨日ふざけてトリートメントしたから、いつもよりふわふわだ。
    「もうちょっとだけ。いいでしょ?」
    「ふはっ、先生、甘えん坊じゃん」
    「たまにはいいじゃん」
     目覚めて、隣に愛する人が居て。 日が落ちて陽が昇る。飽きることなく繰り返される太陽の動き。ただ少し、もう少し、毎日のちょっとした幸せを噛みしめて。仕方ないなぁと笑う君を胸に、一眠りしよう。 寝坊して、教室で待つ二人に、仲良く二人で怒られるのはあと数時間後。







    「ねぇ悠仁」
    「ん?」
     カウンター横並び。ガラス窓の向こうには、優しい木漏れ日とは裏腹に、忙しなく人々が通り過ぎる。
     珈琲の良い香りが立ち込める店内で、美味しそうにかぼちゃのチーズケーキを頬張っていた悠仁が、僕の呼びかけに目線だけチラリ寄越した。
    「僕の事好き?」
    「ぶはっ……、な、急にどったの?」
    「いいじゃん。好き?」
    「好きだよ?」
     一瞬照れつつも、茶化しもせず、僕の方へ居直って真っ直ぐに答える。さも当然のように。先生もでしょ? って顔して。そんなの勿論。
    「ふふ。僕はね、大好き」
    「あーずりぃ。俺も大好きだし」
     こんな事で、こんな所で張り合って。バカップル上等。一頻り笑って、食べかけのケーキを再び頬張る悠仁の横顔は、ほんのり染まる幸せ色。
    「ねぇ悠仁」
     最後のひとくちを飲み込めば、甘い蜂蜜色が僕を見た。







    「はー美味しかった。ご馳走様でした」
    「お粗末様でした。あ、先生、今日さ、一緒にお風呂入らん?」
    「え? 幻聴? もう一回言ってもらってもいい?」
    「嫌ならいいん」
    「嫌なわけないでしょ? 絶対絶対ぜぇぇったい入ります」
    「聞こえてんじゃん」
     笑いながら対面に座る悠仁が、空になった食器をテーブルの上で重ね始める。
     先日、安かったからと言って大量に買って来ていた豆腐も、数あるレパートリーの中、最終日の今日は挽肉と混ぜてとびきり美味しいハンバーグとなって僕等の胃袋の中へと消えて行った。
    「実は今日、任務先でお土産にって泡風呂の入浴剤貰ってさ。俺泡風呂とか入った事ないからやってみたくて」
     そう嬉しそうに話す姿は、まだまだ子供らしく、キラキラと目を輝かせて僕を見る。
    「じゃあ早く片付けなきゃだね」
     コンパクトに纏まった皿を手に立ち上がり、キッチンに二人仲良く並ぶ。
     最近スーパーに行くとよく流れていて覚えてしまった、と言う謎の軽快なジンギスカンの歌を隣で高らかに歌いながら、悠仁が洗って、僕が拭く。 二人分の食器はあっという間に片付いて、最後の皿が手渡された。
    「はい、これでおしまい。あ、そうだ先生」
     濡れた手をシンクの中で軽く振り、皿が拭き終わるのを待ちながら 『一緒入るからって、えっちなことはナシだからな』なんて、ちょっと口を尖らせて釘をさしてくるこの子供は、なんて可愛いのだろうか。そもそも、悠仁の口から『えっち』なんて言葉が出てくる事自体、だいぶえっちだろ?
    「……善処します」
    「善処かよ!」
    「折角久しぶりの一緒のお風呂だよ? いちゃいちゃしたいじゃん」
    「いちゃいちゃはいいけどさ」
     タオルで手を拭きながら顔を赤らめてたら、なんの説得力もないよ悠仁。
    「ほらモジモジしてないでお風呂行くよ」
    「ちょ、先生。約束守ってよね?」
    「はいはい分かった分かった」
     一足先にキッチンを後にすれば、背後から抗議の声をあげつつパタパタとついてくる。でも決して『じゃあ一緒に入らない』なんて事を言わないのは、期待してもいいって事だよね? まだまだ夜は長い。さぁ、モコモコの泡でナニして遊ぼうか。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    👏💕
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    recommended works

    Tyon。

    TRAINING五悠 
    五条先生が悠仁くんへの気持ちに気付いた時のお話
    『気づいた時』

    特級呪物・両面宿儺を取り込んだ男子高校生
    最初は器で、これからの呪術師界を変える存在になるとしか思っていなかった。
    恵と同じように、この世界を変えるために育てようって思っていたのに、いつしか僕は悠仁が特別になっていた。

    ーある日の地下室
    「五条せんせぇーおかえりー!」
    「ただいま悠二。特訓は上手くいってるみたいだね」
    「おう!先生も任務お疲れ〜」
    交流会までの間、悠二がいるこの地下室が僕の帰る場所。悠二はいつもと変わらず画面から目を離さずに僕を出迎える。
    悠仁が戻って来た時「稽古つけてもらうなら五条先生が良かった」と言われて、あまり感じたことがない胸の違和感。
    (あれ、これってイケるやつ?)
    13歳下のコドモに対してそんなことが過ぎった。
    その日は何かの間違いかと思って、テキトーな女に連絡して、夜を過ごした。女の体の方が良い。だけど(何か足りない)
    それから女と会うのは一切やめた。
    あれから毎日ここへ帰って、悠仁の料理を食べていると、満たされるものがあった。

    ーーー

    今日も悠仁の作った料理を食べながら、映画の感想や、たわいも無い話をしているだけで、疲れが和らいで 1089