悪魔とシスター暗い森の奥深く、木々が多い茂るそこにはおおきな教会がある、白く綺麗な外観でおおきなガラス窓が印象に残る教会。その教会で暮らすシスター、虎於は若くしてシスターとなった。教会の近くに住む孤児院の子供たちと毎日虎於とお祈りを捧げて、虎於は子供たちに勉強やマナーなど生きて行く上で必要なことを教えていた。虎於は困ってる人を見捨てない助けを求めている者には手を差し伸べる、それはシスターだからではなく根が優しい虎於だからだった。そんな虎於の元に1人、迷いを抱えた人物が訪れた。その日は雨が酷く、雷が鳴り響く嵐の夜だった。
ガタンッ!!
外で何かがぶつかり倒れる音、その音は外で降り頻る激しい雨音よりも大きく虎於は目を覚ました。木材のベッドで眠っていた虎於はぎしりと音を立て身体を起こしベッドサイドのランプに火を灯した。外を確認するため眠たい目を擦りながら長い髪をひとつに束ね薄手のネグリジェはまだ早かったかもしれない、とそんな事を思いながら椅子にかけていたカーディガンを羽織りランプ片手に外へ向かった。扉に近づくにつれて雨音は大きく激しくなっていった。
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