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    メロ澤

    @mel_fjs_low

    @mel_fjs_low メロ澤。アルティメットハピエン厨。
    ここには月鯉しかない。

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    メロ澤

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    逃●恥にことよせた月鯉③

    「今日の夕飯は豪華だなぁ月島!」
     献立はハンバーグきのこたっぷりソース、マッシュポテト、トマトとパプリカのスープ、にんじんのマリネとレタス、ごはん、デザートにババロア。
     このところ洋風のおかずのレパートリーがかなり増えてきた。特ににんじんのマリネを鯉登が気に入っていて、これを入れたサンドイッチを弁当に持っていきたいとリクエストされた。(サンドイッチ用の食パンが必要だな……)などとしっかり思考が主夫に染まりつつある。
     いつも金曜の夜は一週間がんばって仕事をした鯉登を労うために少々気合をいれているのだが、今夜は考え事をしていてさらに作りすぎてしまったのもある。
    「鯉登さん、あの……ひとつ雇用契約上で追加確認しておきたいことがあるのですが」
    「なんだ?」
    「私達に恋人ができた場合のふるまいについてです」
     食後のお茶を啜っていた鯉登は、ゴホ!と盛大に咽せた。飛んだ飛沫をサッとウェットティッシュで拭きながら、鯉登の様子をチラと窺う。鯉登は目を丸くしてテレビに視線を泳がせていた。動揺させてしまったようだ。月島も柄にもないことを言っている自覚はある。
     だがこの仮定はいつか必要になる日が来る気がしたのだ。
     数日前、月島はある光景を見かけた。
     その日、接待があるから夕飯は不要だと言って鯉登は出社した。ひとり分の食事を作るのは億劫だからたまには外食をしよう。と思い立ち、月島は春節前の浮ついた空気ただよう中華街までふらりと出かけてみた。
     手頃な価格でなるべくたくさん食べたいなぁなどと学生みたいなことを考えながら通りがかったのは、立派な構えとギラギラした重厚な看板を掲げた、いかにも中華街らしいビル一棟まるごとひとつの店舗になっている高級中華料理店の並ぶエリアだった。ちょうどそのときビルの入り口へ1台のタクシーが乗りつけた。助手席からサッと脚の長い男性が降りてくる。見覚えのある色のスーツだなと思ったら鯉登だったのだ。
    (やはり目立つなぁ……)
     降車するなりスッと背広の第2ボタンを留め、流れるように後部座席のドアを開けた。後部座席から顔を出した若い女性をエスコートするように右手を差し出す。清楚なピンク色のワンピースを着た女性は、はにかみながら会釈をして差し出された手に自身の左手を載せてやんわりと握る。さらに鯉登は肘を掴むようトントン叩いて示して見せ、女性はさらに恐縮しながらもそっと腕を組み、鯉登と並んで店内へ消えていった。
     その一連の所作は、それはもう、あまりにもかっこよかった。
     月島だけでなく、周囲にいた中華料理店の出迎えスタッフもただの通りがかりの家族連れやカップルまでも思わず立ち止まって静まり、ふたりが自動ドアの向こうに消えていくの見守っていた。
    「いまの王子様だったの?」
     見知らぬ少女が屈託なくそんな声をあげていた。
     いちおう鯉登たちの後ろに2名のサラリーマン風の男性が連なってタクシーから降りてきたのだが誰の目にも記憶に残らなかっただろう。このワンシーンを少し離れたところから見届けて、月島は急に肝が冷えた。
     自分はえらいことをしてしまっているのではないかと。
     エスコートされていた女性はおそらく接待相手で、会社の取引先とかその家族ではないかと思われた。そういった鯉登にふさわしい女性と、遠くない未来に鯉登は結ばれる時が来るだろう。月島は確信をもって言えた。
     前向きひたむきに仕事へ打ち込み、着実に実績もあげ、若くて前途洋々。そんな鯉登が世間的にはゲイのパートナーがいることになっているなんて。鯉登も月島と同じく、実際はゲイではないと言っていた。鯉登の望み通りに仕事へ集中するためとはいえ、その虚構のせいで鯉登が誰かと出逢う貴重な機会を奪っている気がしてならないのだ。しかもあんなにすばらしい鯉登の家族を騙したうえで成り立つ虚構のために。
     平穏に新年を迎えたはずだったのに月島は突然、罪悪感が込み上げてきた。いちおうその日はリーズナブルな店で白麻婆豆腐やチャーハンなど5品のセットをしっかり平らげ、目にしたものはさっさと忘れてしまおうとした。だが思いのほか心がざわついて、中華街に行ったことを鯉登には言えなかった。
    「なんだって突然そんなこと言うのだ」
    「まぁ未必の恋なわけですが」
    「おっ、うまいこと言った!」
    「感情ですから、契約や規約ではコントロールできません。好きな人ができたり、片思い状態くらいであればまぁ秘匿してもいいと思うのですが、実際に恋人として成立したら契約結婚よりも優先されるべきだと思います」
    「ううん……まぁそれはそうなのかもしれんが……」
    「ゆえに速やかに状況を報告して契約の終了に向けた手続きをですね。あぁ、私の部屋の立ち退きについてはちょっと時間的猶予が欲しいですが」
    「ジョウキョウをホウコク……」
     鯉登はなぜか渋い表情をしてすぐには月島の提案を受け入れがたいようすだった。合理的なものの考え方をする鯉登に反対されるとは考えていなかったから、月島は少々驚いていた。
     なぜだろう。べつに、双方にとってデメリットは何もないはずなのに。




     月島が中華街で接待中の鯉登を目撃するより、日をさらに数日遡った週末のこと。月島の知らぬところでもう1つの事件があった。
     兄、平之丞、襲来である。
    「音ぉ、オイじゃ!サプライズじゃ!いっぱいうまかもん持ってきたぞ」
    「キェッ!あ、に、さー!?」
     平之丞はチャイムを鳴らすのと同時に玄関扉を開けて大声を上げた。実家に預けてある合鍵を使ったのだ。日曜日、たまたま月島はスーパー銭湯に出かけて不在にしていたタイミングだったのは不幸中の幸いであった。
     大量の鹿児島、九州みやげものや酒の瓶を次々とダイニングテーブルに置きながら、平之丞はキョロキョロと月島を探しているようだった。
    「月島どんとは仲良うしちょるか。音は身内にはわがままじゃから、おやっどが心配しちょるぞ」
    「わがままなんて言うちょらん!」
    「…………まこちか??音が、わがまましちょらんと?」
    「え……う、うん?」 
    「オイたちが心配しちょるのは、お前がわがままを言うことじゃなくて、月島どんがお前のわがままをちゃんと聞いてくれてるかどうかじゃぞ!」
     鯉登は唖然とした。わが家庭ながら自分に甘すぎる。そして月島に厳しすぎる。
    「もいっかい聞くぞ。月島どんはやさしいか」
    「んにゃ、そいは心配なか。月島はやさしかよ」
    「まこちじゃろうな~?顔合わせんときもどことなくお前達フウフがぎこちなかじゃっでオイはいっちょん不安なんじゃ」
     平之丞は意外と鋭い。鯉登はぎくりとしたがここは平静を装うしかない。この嘘を吐き通すのは、結婚を喜んでくれた家族にせめてもの義理立てなのだから。
    「ぎこちないって……緊張しちょっただけだ」
    「そいならええがのう。DVとか後ろ暗いことじゃあるめぇなと」
    「あぁ、なるほど。暴力なんて振るわれたら、そんときは返り討ちにすっ」
    「おお、その意気その意気。舐められたやいけん」
     平之丞はそう言ってお土産だけを置くとそそくさと退出していった。月島にはまだあんまり合わす顔がないんじゃとかなんとか言っていた。単に月島のことを認めてくれていないのか、それとも先日のいけずな言動があったから気まずいのか。どちらにしても過保護な割に過干渉ではない家族に鯉登はいつも助けられていて、感謝はしている。
     しかし鯉登はまず改めて気を引き締めようと思った。人前では月島ともう少し夫夫らしい振る舞いをする必要があるようだ。あまり二人で人前に出ることはないが、注意するよう月島にも伝えておかなければならない。
     それと、実際に鯉登はわがままをなるべく言わないようにしている。なぜなら月島との婚姻は契約上の関係であって仕事と同じだと思っているからだ。とはいえ最近は自宅でのんびりしているとうっかり気が緩んでいるときがある。
     つい昨日も、リビングで23時のニュースが始まって月島が自室へ向かおうとしたときになんとなく呼び止めてしまったのだ。
    「月島もう寝るんかぁ。あ~ハーゲンダッツが食べたいんだけどなぁ」
    「あれならありますよ。なんだっけな」
    「ジャイアントコーンじゃなくってハーゲンダッツの気分なんだってば」
    「では買ってきますよ」
    「ん~!何味がいいかな~っ…………はっ!あっ!す、すまん」
     ソファに寝そべってハーゲンダッツを検索し始めた瞬間にハッとした。慌てて座り直し、月島の顔色をうかがうが、月島はすっとぼけたようすだった。
    「どうしました?」
    「い、いいんだいいんだ。月島はいま業務時間外なのだから自由にすべきだ。わがまま言ってすまんかった」
    「ああ、わがまま……そうですねまぁ」
    「……私はボンボン育ちで元来わがままなのだ。性格が悪いって言われることも、学生時代はままあった。だがそういうのが許されるのは学生までだと思う。社会に出たのだからな、自制しているのだ」
    「あなたの性格が悪いですって?それは本質をとらえてないですねきっと。誰かがあなたのことを性格が悪いと感じるのは、あなたがいつもまっすぐだからだと思います。ありのまま信じたままだから歯に衣を着せないところがあるのでしょう。俺は、すごく好ましく思いますけどね、あなたのそういうところ」
     そう言った月島は鯉登の方を見ていなかったが、横顔は思いの外にこにこ笑っていた。仕事ぶりや容姿、ファッションを褒められることはよくあるけれど、性格を褒められるのはあんまり慣れていなくてむずかゆかった。そういえば、月島は家族との顔合わせのときも同じように、鯉登のことをまっすぐだと言っていた。口からでまかせじゃなかったのだな。
    「……月島が私のずけずけ言うのに慣れただけだろう」
    「はぁ、まぁ、そう言えないこともないかな」
    「否定せんのか!」
    「ふふ。それでは今が私の自由時間なら私の自由意志でハーゲンダッツ買ってきますよ」
     すぐに月島はマフラーを巻き始めた。申し訳なかったので鯉登も部屋着にダウンを羽織っていっしょに出かけた。夜中に部屋着で出かけるなんて、不良みたい……と思って少々わくわくしてしまった。夜の屋外が寒くて結局コンビニではあんまんを買い、店先で月島と並んで食べた。月島は、米が食いたくなったとわけのわからんことを言いだしてコンビニの前でたいそう笑ったのだった。
    「なぁ、月島ぁ。お前が私の恋人になるというのはどうだろうか」
    「は?     はい?」
     突然の提案に月島は目を真ん丸にして驚くと同時に焦っているようだった。鯉登も自分のことばに内心はちょっと驚いていた。よくよく考えた結果ではなく、昨夜鯉登のことを(厳密には鯉登の性質のことを)好ましいと言って微笑んだ月島の顔を思い浮かべていると、もし月島の恋人だったらこういう優しい顔をもっと引き出せるのかもしれないなとふと思ったら、いつの間にか口に出してしまっていた。
     でも、今のナシ!と否定するほどひどい発言ではないように感じた。
    「恋人の条項についてはわかった。整理して追加するからまた後ほど確認してくれたらいい。それはそうとしてだ。たとえば、誰かを好きになったり好かれたりしても、たぶん私にはわからん。恋をしたことがないからな」
    「え」
    「だから予行演習的なことを月島とするわけだ」
    「は、はぁ」
    「そうすれば兄さぁやおっかんに夫婦仲を疑られることもなかろう。私たちがお互いに恋人なら、わざわざ報告するとか速やかに退去するとかそんな面倒なことはないじゃないか」
    「はぁ~」
     そのほうがよっぽどめんどうくさいだろうが、と顔に書いてあるような月島の嘆息ぶりだった。そんなに嫌がるようなことでもないではないか。少なくとも鯉登は、月島と恋人関係だとする仮定は、まったく嫌じゃないのに。
    「悪くないと思うがな。こないだのデートだってけっこう楽しかったし」
    「デート?」
    「お前の顔合わせ用の服を買いに行っただろう」
    「あぁ〜、あれですか」
    「あれだ。デートと言って差し支えないだろ」
    「デートって認識じゃなかったですが楽しかったですね」
    「ん……そうか」
    「鯉登さんの爆買い爆食いが爽快でした」
    「インバウンドみたいにいうな!」
    「ははは」
    「さぁ!そうと決まれば、そうだな、ええと、そうだ。恋人のわがままを聞いてやるぞ。何かないのか」
    「わがまま?ですかぁ?私が言うんですか?うーむ」
     月島は顎に手を当てて思案し始めた。持ち物も少なく飾り気がなく、発言も控えめなこの男がどんなわがままを言うのか、鯉登は見当がつかなくて内心わくわくしていた。
    「あ、風呂」
    「ふろ?」
    「風呂にお湯を……張ってもいいでしょうか」
    「風呂に浸かるのか?」
    「はい。毎日じゃなくてもいいんです。1回100円で給与天引きとかでもいいです」
    「そんなにしてまで?」
    「はい、好きなので」
    「風呂に入るのが?」
    「はい。数少ない趣味です」
    「趣味!」
     鯉登は毎日シャワーしか使わない。月島は家主がシャワーのみなのに自分が湯を張るわけにもいかず、我慢していたのだろう。そういえば月島が休日にたまにスーパー銭湯に行っているのは風呂に入れない代わりだったのか、と得心がいった。
    「構わないぞ。湯を張るなら私も浸かってみようかな。だから金は別にいらん。しかしまぁ、しょうもないわがままだ。つまらんではないか。こんなの恋人らしくないぞ」
    「おお……、やった……。しょうもなくないでしょ。俺はいまめちゃくちゃうれしいです。さっそく明日風呂桶を買いに行きます」
     月島の表情は確かにいつもと同じだったが、会話のトーンや視線がどことなく浮ついている。本当に風呂が趣味なのだ。むぜやつ、と思ったが口に出すのは気恥ずかしいような気がしたのでやめておいた。
     そして、鯉登は自分のことをあまり話さない月島の一面を新しく知ることができてとても満足だった。こういうのが、恋人の特権なのだろうか。悪くない気分だ。
    「100均の桶は嫌だぞ。あ──」 
     最低限、無印良品で買ってきてほしいな、と言おうとしたとき。ちょうどテレビで男女のハグシーンが展開された。つけっぱなしになっていたから、いつのまにかニュース番組のあとのドラマが流れていたのだ。
     この男女が恋人同士かどうかはドラマを見ていないからわからない。ただ画面越しに、ふんわりと抱き合うふたりに漂う、ゼロ距離の甘やかさと穏やかさ、そしてほんの少しのため息。
     これだ!
     鯉登はシャキッとソファから立ち上がった。
    「そうだ!ハグとかどうだ」
    「ハグ?」
    「知らんのか。こう。抱擁だ」
    「知ってます」
    「そうか。じゃ行くぞ」
    「えっ、いま?」
    「立て!」
    「あっ」
    「腕広げて!」
    「えっ」
    「もっと」
    「えっ」
    「キエエエイ!」
    「うわ!」
     ボン、という衝撃とともに眼の前に広げられた月島の腕の中に飛び込み、厚い胸板に体をあずけて、太い首に両腕でしがみついた。月島の腕もゆっくり鯉登の背中に回ってくると、360度あたたかくて月島のにおいがする。いいにおいだ。
     スウェットの生地を通して伝わる、筋肉、体幹、どっしりと落ち着いた鼓動、その奥にある穏やかさと、ごくわずかな躊躇い。
     これがハグか。
    「……月島、貴様照れてるな」
    「はぁ、まぁ、そうですね」
     こういうの久しぶりだからな〜、などとボソボソ耳元で空気が動く。それがくすぐったくて月島の首元から顔を離すと、自然と目があった。
    「なんだ鯉登さんも照れてるじゃないですか」
    「せっ……せからし!!わたしはこういうのはじめてなんだからあたりまえだろうが」
    「なるほど。それもそうですね。でも照れるというのも恋人らしくていいと思いませんか」
     月島はそう言ってパッと腕を外してソファに座りなおした。
     なるほど、こうやって何事もなかったように切り替えるものなのか。と鯉登は恋人の作法を学んだ。
     そして、あのドラマの画面から漂ったふたり分のため息はたぶん、離れがたさなんだな。ということも学んだ。
    「じゃあひとまず恋人成立だな。といってもこれも契約であることには代わりないから契約書に特記しておく。まずはハグする関係からいこうではないか」
    「はぁ、ハグフレみたいなことですかねぇ?承知しました」
     後頭部をぽりぽり掻きながら月島は欠伸した。もっと気合いを入れて恋人の自覚を持ってほしいところだが初日だし嫌がっているわけではなさそうだしヨシとしよう。
     自室にこもってから、照れるからハグは日を決めてやる、とスマホで月島にメッセージを送った。直接言うのはなんとなく照れくさかったのだ。
     そして月島から、同感ですと返信がきたから、木曜はハグの日になった。




    ◆次回!私の夫を紹介しますの巻につづけ!

    ヤハ
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    メロ澤

    MAIKING逃げ恥にことよせた月鯉⑤

    月鯉ウェブオンリー『やぶこい』開催おめでとうございます&ありがとうございます!

    逃げ恥パロつづき。
    契約夫夫なのに新婚旅行に行くことになっちゃった月鯉をお楽しみ下さい!
    ただしはずかしながら完全に未校正ですてへ。

    ①〜④はピクシブにあります。
    https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21486273
     最近、月島はパソコン作業のために小さな折りたたみローテーブルを買ってきた。それを自室に置いたら、四角い部屋はますます独房みたいになった。独房にこもってパソコンをしていると鯉登からリビングへ呼び出されることがある。
     早めの夕飯を済ませたあと、パソコンに向かって食費と日用品の出費をエクセルにまとめているとドアが軽快にノックされ、時間だぞ、と鯉登が顔をのぞかせた。なぜなら今日は日曜日。「ダーウィンが来た」の放送がある。鯉登はこの番組がお気に入りだ。最近は必ず月島もいっしょに見ることを要求してくる。まぁ別に構わないのだ。おそらくは子供向けの番組なのだが、映像は迫力があり、まったく知らない動物の生態や雑学は純粋におもしろい。見ながらあれやそれやと話しかけてくる鯉登も楽しそうで、平和そのものだ。家族の団欒を体感している気分になって心も落ち着くから、月島もたぶん、この番組がわりと好きなのだ。
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