異世界転生キャンセル 死んだ! と思ったら、知らない場所にいた。
詳しく言うと、横断歩道で行儀良く信号が変わるのを待っていたら、トラックに突っ込まれ、恐怖から咄嗟に目を瞑った。ら、何故か絶対に俺の部屋ではないキラキラした凝った家具で埋め尽くされた部屋に居たのだ。
夜だから部屋は暗いけど、窓から差す月明かりでなんとなくどんな雰囲気なのかは分かる。
とりあえずぐるりと一周辺りを見渡して、俺はようやく一つの事実に気づいた。
あれ? 俺異様に身長高くない? と。
なんか家具がどれもこれも低く見えるし、真上には天井があるのだ。
どういうことだと床を見下ろすと、そこにあるはずの俺の足は無かった。
「へ?」
足がない!? 思わず本来ならば足があるであろう場所に手を伸ばしたが、その手は空を切った。
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