自分の心の問題だ、自覚はあった。
感情の起伏が緩やかになっている。悪く言えば鈍い。フレイは、それ見たことか、と少し悲しそうに吐き捨てて、あなたの悲しみや苦しみはきちんとここにあるから大丈夫だと言った。
きっと疲れてしまったんだと、休めば良くなるよと誰かが言った。きっとそうだと思ったし、実際、宙の果てから戻った時より、たっぷり休んで、暫く経ってからの方がずっと良くなった。元気になって良かったと言われたから、元気になったのだろう。丸くなったとも言われた。
みんなには、なんとなく誤魔化せてる気がした。グ・ラハには、誤魔化せていない気がした。
++++
あれから、一緒に眠ってくれなくなった。ベッドに潜り込むことも許してくれなくて、部屋に入っても少し微妙な困ったような顔をされる。仕方が無いから、返し損なったままずっと持ち歩いている彼のブランケットと一緒に眠っている。
4430