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    69asuna18

    ドカメン:宗雨
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    69asuna18

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    春コミの無配です。
    参加出来ていなかった、ワンドロのお題『お姫様』をおかりしました。

    君に夢中蛇の尻尾のような長い髪。どうやって手入れをしているのかと聞くと、はて、なんの事やらと言いたげな顔で踪玄は首を傾げるものだから。
    鈴蘭は大きな溜息をついて、初めての給料ですこし良いドライヤーを買ってあげた。
    元々それなりに綺麗な髪をしているのだから手入れをすればもっと綺麗になるはずだし、何より今の髪型が好きな鈴蘭からしてみれば、それを維持してほしいと言うのが本当の所だ。
    「鈴蘭殿のお給料なのですから、御自分の為に使ってください」
    一度はそう断られたものの。
    「僕が泊まりに来たとき用。んで、踪玄ちゃんも使っていいから……ね」
    お願い。と視線に込めれば、彼は潔く引いた。
    …のは良いが。泊まりに来て、一緒に風呂に入って。その度に、鈴蘭を足の間に座らせて。自分より先に鈴蘭の髪にドライヤーをかけて乾かすのだ。
    「踪玄ちゃんの方が長いんだからさ、先にかけなよ〜」
    「長いので、先にすると鈴蘭殿が風邪を引いてしまいます」
    額を撫で、頭を撫で、タオルを当てて櫛で梳かして。自分でするよと手を出すと、ドライヤーを持つ手を高く上げて。持たせないように意地悪をする。
    「小生にさせてください」
    このやり取りももう何回目か分からない。しっかりと乾くまで。丁寧に扱われて。
    「うん、いいでしょう」
    と、顳顬に口付けまで降ってくる。まるで手取り足取り世話をされるお姫様みたいだ。
    ……まぁ、それも悪くはないけど。髪を乾かしてくれて居るのはメイドさんじゃなくて王子様なんだよなぁ。なんて。

    ガラにもない事を思ったせいで、頬がじわりと熱くなる。
    「おや、すこし当てすぎましたか?」
    そう心配して顔を覗き込む踪玄の手から、ドライヤーを奪い取って。
    「交代っ!」
    と今度は鈴蘭が踪玄にドライヤーを当てる。その彼の肩は愉快そうに小さく震えていて。
    熱が引くまでこっちを見ないでと思いながら。ドライヤーの風の音で、彼の声が聞こえないのはやっぱり寂しいから。早く終わらせようと長い髪に指を通した。
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    recommended works

    hama_gara

    CAN’T MAKEミノタウロス×忍者なジョチェのなれそめを頑張って書こうとしたのですが、途中で書けなくなってしまったので供養・・・二人がくっついた後の話はいずれ書くと思います。

    捏造多々で色々メタっぽい。モブがよく出ます。書きかけなので見直してません、誤字脱字あるかもです。
    ミノタウロス×忍者なジョチェ『……敵性勇者の反応消失を確認しました。お疲れ様でした』
    「ありがとう、カーラ」
    商店街とその路地裏をモチーフにしたカラクリだらけのダンジョンで、一人の忍者が呟いた。つい先程まで目の前に居た勇者一行は、レベルは適正値だったもののデバフと毒を駆使した素早い忍者の攻め手に翻弄されるまま、一人、また一人と膝をつき、ゲームオーバーとなったところだった。
    「カーラ、全てのカラクリをリセットしてくれ。それと、侵入者のアラートも再起動だ」
    『OK、マスター。指示を実行します』
    指示の受諾音声と同時に、ダンジョンが再構築され始めた。魔法で焦げた壁、斧が叩き割った窓ガラス、仕組みを見破られて解除されたカラクリなどが、仄かに点滅した後瞬く間に元の姿に戻っていく。夜が近付いてきた夕焼けの中で見る光は、いっそ神々しさすらも感じられる。
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    69asuna18

    MAIKINGお題サイト『確かに恋だった』様

    【キューピットは語る】
    1.いい加減くっつけ
    2.見てるこっちがハラハラ
    3.我ながら完璧な舞台設定
    4.照れ屋もここまでくると病気
    5.ようやくこの日が
    おまけの6.惚気は他でやってくれ
    (わたし/俺のおかげってこと忘れてない?)
    全部書けたらpixivにあげるつもり
    6.惚気は他でやってくれ「おまたせ」
    そう言って出てきたのは、綺麗なお皿に守られたティラミスだ。
    「薫も、食っていくだろ?」
    隣に並んで座るチェリーにも同じ物が出された。けど、なんだか少し大きいように見える。気のせい?大人だから?恋人になったから…だろうか。


    例のお土産のクッキーを取りにジョーのお店に寄ったら、ちょうどチェリーも来ていた。カランと鳴るドアのベルに驚いたのか、まるで猫みたいにぴょんと跳ねてチェリーは真っ赤な顔で「み、ミヤか…」とホッと胸を撫で下ろしたのが見えた。

    「お邪魔しちゃった?」

    そういうと、チェリーは恥ずかしそうに口を噤んだ。一方ジョーは笑いながら「もうちょいあとでもよかったのになぁ」と言いながら、キッチンの奥へと入っていく。奥から、座って待ってろと言われてチェリーと2人で待っていたら、あっという間にティラミスが出てきたのだ。パクリと運ばれて来たそれを口へ。甘くて、ふんわりと苦い。口に入れたらほろりと溶ける美味しいデザート。「美味しいね」とチェリーに言うと、うっとりとした顔でそれを堪能していて。とても優しい顔で「そうだな」と答えた。
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