iguchi69☆quiet followDOODLE『ふたりあそびのすゝめ(中)』ジョ双(♀)そじゅのみ先天性女体化本番なし♡喘ぎ2/28 途中3/13 +3500字 途中3/14 完 Age verification Tap to full screen .Repost is prohibited Let's send reactions! freqpopularsnackothersPayment processing Replies from the creator Follow creator you care about!☆quiet follow iguchi69DOODLEにょた🐰そじゅパス→y/n? iguchi69TRAINING2023ホワイトデー(ジョ双) 7/7バイト先の仲間から 長い間地上を走っていた電車がつかの間地下に入る。軽い車体がごうと音を立てトンネルをくぐると、黒くなった車窓が鏡のように乗客の姿を映し出した。正面に表れた男の浮かれ切った出で立ちを見て、ジョウは自分がいかに場違いかを思い知る。 小脇に抱えた花束は、意識していなければどうということもないが、いざ視界に入れば途端に落ち着かない。持ち方はこれで良いか、前に座る老婦人の邪魔ではないか。向かいの席の女子学生が窓越しにこちらを見ながらひそひそと小声で囁きあっている。右側の少女がマスクをしているのを見て、ジョウはもしかして花粉症なのだろうかと心配になった。薔薇の花からも花粉が飛ぶものだろうか。幸い、病弱ではあるがアレルギーの類は持っていないジョウには無縁の感覚だったが、三月も中旬に入った今頃は、朝のニュースに花粉予想が添えられるのがお決まりになっている。 2383 iguchi69TRAINING2023ホワイトデー(ジョ双) 6/7秘密or知らないふり 最近、ジョウが変だ。 いや、もともと奇妙な男ではある。彼と出会って四年、身体の関係を持ってからは三年。居住を同じくするようになってからは二年目になるが、双循にとってジョウという男は未だに新鮮な驚きを与えてくれる刺激的で退屈知らずの恋人であった。 それはそうと、近頃の挙動は明らかにおかしい。普段は用もない、月に一度の定期宅配を放り込む以外に使い道のないパントリーにやたら出入りしているし、声をかければ必要以上に返答の愛想が良い気がする。 浮気だろうか。双循の頭にまず浮かんだのはありふれた疑惑だった。そしてすぐにまさか、と考えを否定する。甲斐性がないという訳ではない。ジョウはああ見えてモテる。というか、黙ってさえいれば見目は花丸をやってもいいくらいには整っているのだ。口を開けば言葉は乱暴、加えて素行は悪いはで不特定多数から引く手あまたという訳ではないが、そういうところだってツボにハマるミューモンにはたまらないものがあるのだろう。 3748 iguchi69TRAINING2023ホワイトデー(ジョ双) 5/7甘い食べ物「お前、見ないうちに太ったんじゃねぇか?」 薄暗闇の中、己の尾の炎で逆光になった顔を顰めてジョウが放った言葉には、それだけで週末の甘い空気を引き裂く鋭さがあった。 いよいよ卒業を控えた春の金曜日のことである。この一週間は何かと忙しかった。自分は大学の入学準備にあれやこれやと飛び回っていたし、来月から社会人になるジョウとてそれは同じことだ。今の部屋を引き払う手続きやかかりつけ医を変えるのに奔走したりで、互いの進路が確定した三月に入ってからというもの、スタジオでのバンド練習以外で顔を合わせる機会がめっきり減っていた。今夜は久しぶりの、本当に久々の二人きりでの逢瀬だったのだ。 なのに、言うに事欠いて太っただと? 2836 iguchi69TRAINING2023ホワイトデー(ジョ双) 4/7※ヌヌ寒い日 3月にしては肌寒い夜であった。下腹部に何かの圧力がかかり、ジョウは浅い眠りから呼び覚まされる。それがいつからだったかこの部屋に転がり込んだ犬のような生き物であると理解したのは、先ほどまで向かい合った恋人の細腰を抱いていた手の間に捻じ込まれた物体の体温の高さと、得も言われぬふわふわとした触り心地が与える直感によるものだ。 器用に胴体を丸めジョウと双循の間に潜り込むと、次は四本の手足を目いっぱいに伸ばしふたりの間に己の場所を確保しようとしていた。毛足の長い絨毯のように柔らかく滑らかな毛皮を着た背中側を当てられているジョウはともかく、さほど伸びてはいないとはいえ爪の生えた細い足を腹にめり込まされている双循はたまったものではないのだろう。ジョウよりもっと不愉快な覚醒を経た男の短い舌打ちが暗闇に響く。 1646 iguchi69TRAINING2023ホワイトデー(ジョ双) 3/7モブ視点 バレンタインの贈り物は受け取らない。 双循さんからそうお達しが出たのは今から二か月と少し前、まだ年始特有の浮足だった雰囲気にあてられて、いまいち気の引き締まらない思いをしていたある一月のことだった。 瞬間、出待ちをしていた真強敵の間にざわざわとさざ波のように動揺が走ったのを覚えている。DOKONJOFINGERのファンは日を追うごとに着実に増えており、私が彼らを追いかけだした頃には両の手で足りるほどだった追っかけ連中も今やちょっとした集団にまで成長していた。色とりどりの頭や耳が困惑に揺れる。 「あ、あの、それって皆さんそうなんですかっ? ハッチンさんも……!?」 女性にしてはハスキーな声が響く。ハッチン担の古参である熊族のミューモンが哀れなほどに声を震わせていた。周囲より頭半分ほど背の高い彼女は、上背に似合ったリーダーシップがあるのか、こういう時にいち早く発言してくれるのでありがたい。 3240