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    masasi9991

    @masasi9991

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    採掘後にいちゃいちゃしているデググラ

    ##デググラ

    おいしそうな キミが今日の戦利品を広げながら、じーっと考え事をしている。今日は宝石が多かった。掘り出されあた後に、きれいに丸く磨き上げられたライトブルーの一粒がある。ちょっとしたいたずらを思いついた。
    「それ、うまそうだな。その握ってるやつ」
    「んっ?」
     ちょうどキミはその一粒を手のひらの上に乗せたところだった。話しかけられてびっくりしたのか、その一粒をぎゅっと握りしめる。
    「どれだ? おいしそうなおにぎりは?」
    「おにぎりは昼に山頂で食べてしまったじゃないか。あははは、あれも確かにおいしかった!」
    「そういえばそうだった! うーん、あれはおいしかった。デッカイおにぎりを朝からにぎった甲斐があったな」
    「採掘だけじゃなく山もかなり登ったわけだし、疲れている分なおさらだったな。明日の弁当もおにぎりにしようか」
    「おっ! いいアイディアだ。中身は何にするか、鮭か梅干しか人参か」
    「人参のおにぎりは今までの人生で一度も食べたことがないな。ま、それはそうとして、おれがうまそうだって言ったのはこっちの方だ」
    「む?」
     キミがまだギュッと手に握ったままの宝石を、その拳の上から軽く握った。これはそうやってキミが握ったままなわけだから仕方がない。ちょっとしたいたずら、出来心だ。
     宝石が食べられないことはおれもキミも知っている。でもこうすると、キミがなにか楽しいことを言ってくれるんじゃないか、って。
    「これが? うまそう?」
    「ああ」
     おれの顔と、自分の握った拳を何度も見比べる。首をかしげる。たっぷり時間をかける。その間、沈黙。
     しまった、だんだん恥ずかしくなってきた。
     冗談にしても子供っぽすぎたか。キザ過ぎるか、それかあざとい、というか……そう思われたかもしれない!
     言っておきながら恥ずかしい。キミの拳を握ってる手のひらまで恥ずかしさに汗が滲んできた。暑くて。キミの手のひらの暖かさもあるけど。キミのせいにしてるわけじゃなくて、そういうところはとても好き、なんだが。
     が、恥ずかしい。キミの沈黙が。
    「ムフ。そういうことか」
     キミが笑った。理解されてしまった。冗談に対してその反応は結構、クる。
    「しかたがないな、グランツは」
    「い、いや、ちょっとした出来心なんだ」
    「いいんだぞ、何も恥ずかしがることはない!」
    「……あれ?」
     キミの拳がおれの手からするりと外れる。は、いいとして、そこに握られていた宝石もいつの間にか他の戦利品とひとまとめに片付けられている。そしてなぜか、キミはいそいそと手袋を外した。
    「ムフッフフフフ。おれはなんというか、食べてもおいしい男だから……多分! グランツがそうまで言ってしまうのもしかたがない!」
    「え」
     と、おれの顔の前に差し出されたキミのデッカい手のひら。
    「た、確かにおいしそうだ」
     肉厚で骨もゴツゴツしていて、だけど指先は貴重な鉱石を掘り出すために繊細でもある。それでいて力強い。包み込むような大きさもある。キミの手は確かにおいしそう。って日頃から思ってるのは、全部本気だ。少しも冗談じゃない。
     なんだかこっちの本音の方が、さっきのあざとい冗談よりずっと恥ずかしい、な。
     おれが一人で恥ずかしがってると、キミの顔も照れたように赤くなった。
    「だけどもちろんほんとに食べちゃいけないぞ。先っぽの方を軽く舐めるような感じで我慢します。あっ違う、我慢してください! ううん? 最初のであっていたか?」
    「あっははははは! キミがそう言うなら、お言葉に甘えて」
     思ったのとはどうやら違う展開になってきた。思ってた以上だ。
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