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    かがり

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    かがり

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    れめさめ。大正風・妖怪ミステリパロ。架空都市・帝都で妖怪関連のいざこざを解決する軍組織・特務課に所属する憲兵れめと軍医さめさんの物語。続き。シリアスは続かなかった。

    #ジャンケットバン腐
    junketVanRot
    #れめさめ
    chinkInOnesArmor

    れめさめ。出会い(名前を知る)「……所属は」
    「質問を質問で返すのは本来禁止だが、答えてやるよ。護衛部所属・叶黎明」
    「……医局・外科専門。……村雨礼二」
    「え」
    ごん。
    「いた……っ!?」
    青年が不意に、全くの突然に村雨を押さえつけていた手が離れた。と、同時に引力の法則で頭は無防備に石の床に打ち付けられる。衝突の瞬間目に星が散った。ぶつけてから頭を両手で抱えて、患部を撫でる。あーこれ、コブが出るかもしれんな。ひりひりする頭で村雨は思う。青年はそれまでの余裕な態度が一変して「あああ、悪り……!!」と後頭部を撫でる村雨の手に重ねて、大きな手で、頭を撫でる手を足した。
    「礼二……って……あの『村雨』……!?」
    「……あのも何も、どの『村雨』だ、私は知らんぞ」
    「……医局に来た負傷兵50人、最短時間で処置したとか」
    「大量の怪我人がいるのに一々時間を測ってたのはどこの暇人だ、気付いたら手伝わせてたのに」
    「古の神の怪我を治したとか」
    「構造は人体と同じだ、対処も処置も一緒だ」
    「……精霊の怪我を治したとか」
    「ああ、あれは狐型の構造だった、動物の怪我も同じだ、そんなに構造は生身と変わらん」
    「……!!」
    マジかよ……。目の前の青年が呆然と言って、村雨をまじまじと見る。
    村雨は睨み返しながら、先ほどから気になっていた、見たままをぽつんと言った。
    「……叶とやら。あなたはまず珈琲をもう少し控えろ。あれは徹夜薬じゃない」
    「! 今、オレのことを診た……?」
    「……ああ、そうだ。あなたは滅多に医者に診られることはなさそうだ、普段の生活的にも、武術の実力的にもな。だから私生活が歪み、乱れがちになる。たまには自主的に健康診断を受けることをおすすめする」
    「……礼二君ってオレの剣の実力知ってんの……?」
    「いや? だがあなたのカルテは軽傷ばかりだ、処置も全て他人がやっただろう。私のいるところまで来る重傷案件はなかったはずだ」
    青年は『とんでもない当たりを引いた』という顔で、「礼二君!」と抱きついた。
    「なっ、離せ、あなたは体が大きいからのどが締まる、窒息する……!!」
    「オレ、四月から医局に護衛担当異動するんだ! 念願の『村雨礼二』専任に!!」
    「…………は?」
    今度は組みつかれている村雨の目が点になった。今、こいつは何と言った……?
    「何回も何っ回も異動願い出しては弾かれてきたけど!! やっっっと!! 通ったんだよ!! どんな人かって思ってた!! けど、こんな面白いやつだったなんて!! あはは、想像以上だ、明日が今から楽しみだよ!!」
    「……私は明日が今から憂鬱だ」
    なんだこの躁病気質の患者は。村雨は明日からの四月が一気に憂鬱になった。……確かに人違いなどではなく、村雨も名前だけは知っていた。と、いうか今言われて初めて思い出した。確かにこの男が四月から村雨の専任護衛役になるのである。
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    imori_JB

    DOODLE村雨とにょたししが付き合ってることを知らなかった宇佐美班の面々に、真経津邸に入り浸るせいで自然と知った御手洗がうっかり暴露した話。
    村雨もにょたししも出てこない。あとほんのり宇佐美→にょたしし。
    しいな先輩が滅茶苦茶に村雨をディスりますが仕様です。
    シークレット・ラヴァーズ①「以上が当行の創立記念謝恩パーティーの概要になります。何か質問は?」
     カラス銀行特別業務部四課、宇佐美班。主任の宇佐美から三週間後に控えるパーティーの概要について説明されていた班員達は手元の書類から顔を上げ、それぞれ顔を見合わせる。
     毎年年に一度行われているパーティーであるからして既に数回経験している面々にとっては特段今更疑問を持つような内容では無い。
     しかし今回が初めてである御手洗にとっては疑問しかないイベントだ。
    「あの……何ですか、この……」
    「ギャンブル体験イベント?」
    「はい」
     普通課が主催するイベントとは異なり特別課が主催するイベントは勿論ギャンブルに関した物だ。
     創立記念謝恩パーティーの中でも特別業務部4課と5課が合同で主催する4リンク以上に所属しているギャンブラー達を招き、彼らを相手にVIP達がギャンブルを楽しむという企画はその中のメインイベントとして位置づけられている。
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