愛だとか、恋だとか(3)今日から3日間、千年王国研究所は閉じる。メフィストが、3泊4日で家族旅行に行っているからだ。
ある程度区切りがついた本を片付け、久しぶりに先月から積んだままの新書を読むことにした。
しん、としたロフトは物があまりないが、小窓から日が差していて明かりがなくても文字が読めて便利だ。
行動としては研究するための資料を読むことと変わりが無いが、その間に本を読む。
メフィストには、休憩になっていないと叱られるが今日は彼がいないので誰も諌めるものはいない。
ぽん、とスマートフォンの通知が鳴る。
『湖!白鳥居た』
「こどもか、君は」
短文と共に、写真が添えられていた。太陽の光に湖面が乱反射してきれいだ。
白鳥は、2羽写っていた。
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