「うーん……」
とある日。潔世一は唸り声を上げながら、頭を悩ませていた。
もうすぐ五月六日。その日は恋人の凪誠士郎の誕生日。付き合い始めて初めて迎える凪の誕生日に贈るプレゼントがなかなか決まらず、潔は困り果てていた。
(身の回りの物は玲王がめちゃくちゃ良いものあげてそうだし、かと言ってゲーム関連のものは何が良いのかさっぱりわからん……)
凪の貰って喜びそうなもの、困らなさそうなもの、となると普段使うものかゲーム関連のものかと思ったが、そこも最終的に贈る物に悩んでしまう。
食べ物も考えたが、そこはやはり初めて二人で迎える誕生日。何か形に残る物が良いと思い、色々考えたが結局妙案が何も浮かばずにいた。
「はー、どうしよ……」
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