花盗人は愛を詠う 4.5話 運命なんてレオと司をレオの部屋に押し込んだ凛月は、後宮の入り口に来ていた。
「おぉ、凛月や。久しぶりじゃのう。」
「兄者、朝になったらはーくんにスーちゃんは王さまの部屋にいるって言っといて。それだけだからよろしく。」
「待っておくれ。挨拶もなしに要件だけかえ?」
「……はぁ。特に話すこともないし。」
凛月が溜息をつきながら話しているのは、後宮の夜警を担当する第3騎士団の隊長を務めている兄の朔間零。あることがきっかけで凛月は零とあまり話さなくなったが、零からは積極的に話しかけるため凛月はいつも鬱陶しそうに対応していた。
「最近衣更くんとはどうじゃ?仲良くしておるか?」
「ま〜くんが最近忙しくしてるの知ってるくせになんでそんなこと聞くの。」
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