告白 リーグ部の部室に入ろうとして、アオイは入り口で足を止めた。室内から、甘ったるい気配を感じたのだ。扉を少しだけ開いて、中の様子を除き込む。案の定、室内にはアカマツとタロがいた。
挙動不審な態度のアカマツが、タロに何かを話しかけている。重要なことを伝えたがっているようだが、口からは曖昧な言葉しか出ていなかった。悔しそうにもごもごと口を動かす姿は、リーグ部のメンバーにとっては日常茶飯事であるようだ。他の四天王たちは、アカマツがタイミングを窺っていようが、容赦なく室内に入っていくのである。
とは言え、彼らが気にしていなくても、アオイは気にしてしまう。彼女にとってブルーベリー学園はよその学校で、四天王に対しても遠慮が残っているのだ。こんないい雰囲気の中を、壊していくわけにはいかなかった。
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