供出 また一人新しい狩人の首を切った。頭を失った切断面から激しく血が吹き出して、それは助言者の装束を赤く染め上げた。
花々の中に頽れて霧散するそれを見送り、ふうと一つため息をつく。
今回の「新しい狩人」は少し強情だった。強く、意志も固く、聡い狩人で、心優しくもあり……しかし、それ故に下らない勘繰りをしてしまったのだろう。
「新しい狩人」は助言者にこう言ってきたのだ。
〝あなたは此処で狩人を狩り続けているのでしょう。そんなお辛い役目などやめてしまって良い、もうあなたはこんな場所に囚われ続けなくたって良いはずです〟……と。
助言者はその言葉を思い出し、小さく頭を振った。
――何もわかっていない。
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