覚めない悪夢「ホントに何も覚えてナイの?」
「……ごめん。」
ベッドの上の青年は気まずそうに目を逸らす。
「そっか……」
「チョロ、仕方ないよ。エイトが助かっただけ良かったよ。」
「ソウダネ……」
ハチは自分の肩にそっと手を置く。
「さて、これからエイトはどうしたい?」
「……俺?」
「そ。今エイトはチョロと一緒に住んでたの。一度帰ってみて何か思い出すか確認してもいい。でも情報量も多いし、部屋もベッドも1つしかないからいきなりはしんどいかもしれない。で、もう一つは私と一緒に前に住んでた家に戻る。こっちはあまりもうエイトの荷物残ってないし、エイトの部屋もあるから気持ちは楽かもしれない。それか、落ち着くまでは新しい部屋借りて1人で生活してみる。そんな感じかな。」
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