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    いのべ

    こもやま

    TRAINING月にでもなく 2章くらいのべそと見守るバルバル暖かな食事と寝床が約束された夜ほどほっとするものはない。

    メギド達を連れて王都へ向かう途中、幻獣の群れを目撃したソロモンは迷わず討伐。襲われかけていた街を救った恩人として歓迎を受けることになった。

    「やれやれ。王都への到着が遅れてしまうね」

    酒場で用意された食事をもくもくと口に運ぶソロモンの横で、リュートを爪弾きながらバルバトスが笑う。数日ぶりの酒に仲間たちは酔いしれ、浮かれ、せっかくの演奏は喧騒にかき消されがちだ。

    「仕方ないよ。放っておけないだろう」
    「たしかに。そのおかげでこの街は明日を迎えることが出来る」

    目に見えるものすべてをこの少年は救おうとしている。理由はバルバトスもよく知っていた。だから心配だった。

    あまり無理はさせたくないのだけど。

    陽気なメロディとは裏腹に、あまりに神妙な面持ちで自分を見るのでソロモンは首を傾げた。

    「どうしてそんなに見るんだ」
    「なに。たくさん食べて大きくなってほしいだけさ」

    ポロロン。

    「なんだよそれ」

    思わず吹き出しそうになり、口元を拭う。拭った後、おもむろにフォークを置いて席を立つ。

    「ちょっと出てくる」
    「ああ。行っ 2307