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    COMOYAMA

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    COMOYAMA

    DONE俺様の部屋 ただのいちゃべそ(眠れねえ)

    寝付きの良くない日は、心が満足していないからだと聞いたことがある。


    枕元の明かりをつけたまま、ベリトは思い出していた。今日は朝からソロモンたちも、いつもの酒好きの3人もバラバラに遊びに出ていた。外は雨らしく、小さいメギドたちは静かに図書室で読書。ポータルの前ではガープとフォカロルが会話をするでもなく番をしていて、なんとなく並んでみたが「あくびをするならあっちへ行ってろ」と追い出されてしまった。そのうち夜になり、結局なにもしないまま一日を終えるところだ。

    (久々にマジで退屈な日だった…)

    無理やり目を瞑っているとしばらくして、たったった、と廊下から足音が聞こえてきた。音はベリトの部屋の前で止まり、誰かの気配もそこに留まっている。

    (…なんだ)

    この状況は、ベリトにとっていい思い出が全く無かった。

    屋敷にいたときの話だ。そろそろと近寄ってくるような訪問者はだいたいノックもなしに入り込んで来て、金を出せと抜かすか、ぎらぎらした目つきで跨ってくるかだ。そういう輩が来るたびに、男も女もふんじばって窓から放り投げてやったのだが。

    (どこのどいつだ、ったく…)

    ドア 2113

    COMOYAMA

    TRAININGあまのじゃく ばかっぷるべそと可愛そうなメフィ添えトン、トントン。

    指先でテーブルを突っつくベリトは不機嫌だった。メフィストがうまい酒があると言うので、連れ立ってはるばる辺境に来て5日。資金には事欠かないので、毎日酒を飲んでダラダラと過ごしていたが、とうとう苛つきが頂点に来たようだ。

    「いいじゃねえか、なんの呼び出しもないってことは。平和なんだよ」
    「なんの話だ」
    「ソロモンがちっとも頼ってこないからヘソ曲げてんだろ」
    「曲げてねえ」

    声を荒げるベリトをよそに、酒瓶をあおりながらメフィストは笑っている。

    「俺は好きだけどなーこの生活。人の金で酒飲んで遊べて、最高」
    「そろそろテメェの赤い顔も見飽きてきたんだよ」
    「ひどくねえか?んじゃあもう先帰っちまえば」

    メフィストの目利き通り、ベリトも好むような良い酒を大量に買い付けることができたのは事実だった。なので、これ以上ここに留まる理由は特にない。

    「俺はもうちょっと遊んでから帰るわ」
    「荷物の手配ちゃんとできてんだろうな」
    「バッチリよ、まかせとけって」

    突っ伏してへろへろと手だけ振っている。大丈夫かこいつ。呆れたため息をついてベリトは酒場を出た。ポータルまで歩けば半日とい 2835

    COMOYAMA

    TRAINING月にでもなく 2章くらいのべそと見守るバルバル暖かな食事と寝床が約束された夜ほどほっとするものはない。

    メギド達を連れて王都へ向かう途中、幻獣の群れを目撃したソロモンは迷わず討伐。襲われかけていた街を救った恩人として歓迎を受けることになった。

    「やれやれ。王都への到着が遅れてしまうね」

    酒場で用意された食事をもくもくと口に運ぶソロモンの横で、リュートを爪弾きながらバルバトスが笑う。数日ぶりの酒に仲間たちは酔いしれ、浮かれ、せっかくの演奏は喧騒にかき消されがちだ。

    「仕方ないよ。放っておけないだろう」
    「たしかに。そのおかげでこの街は明日を迎えることが出来る」

    目に見えるものすべてをこの少年は救おうとしている。理由はバルバトスもよく知っていた。だから心配だった。

    あまり無理はさせたくないのだけど。

    陽気なメロディとは裏腹に、あまりに神妙な面持ちで自分を見るのでソロモンは首を傾げた。

    「どうしてそんなに見るんだ」
    「なに。たくさん食べて大きくなってほしいだけさ」

    ポロロン。

    「なんだよそれ」

    思わず吹き出しそうになり、口元を拭う。拭った後、おもむろにフォークを置いて席を立つ。

    「ちょっと出てくる」
    「ああ。行っ 2307