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    つかさ

    Tonya

    MOURNINGお題「泣くくらいなら、笑ってやる」
    流ロク 双葉ツカサ、ヒカル
    公園を駆け回っていた幼児がこてんと前のめりに倒れ、ワッと泣き出した。母親らしい女性が慌てた様子で駆け寄っていく。
     ありきたりな光景。甲高い泣き声に注意を向けていた周囲の人々も、事態を把握するとすぐ各々の行動に戻っていく。一人、ベンチに腰かけている少年を除いて。
    『……うるせぇな』
    「あ、ヒカル。起きたんだ」
     頭の中だけで行われる特殊なコミュニケーション。あるいは自問自答。
    「大丈夫かな。派手に転んだみたいだけど」
     顔面をぶつけたらしく、幼児の小さな鼻が赤くなっていた。
    『あんなの本気じゃねえよ』
     気を引くためだ。何を、とはあえて言わない片割れの言葉にツカサは首肯する。たしかに母親に抱き起こされると、幼児はすぐ涙を引っ込めた。
    「きっとそれは……いいことだよ」
     つまずき倒れたとき、手を差し伸べてくれる人がいるのはきっと幸せなこと。ほら、あの子供だってもう笑顔になっている。
     じゃあ、もしそんな相手がいなかったら。
    『ケッ、くだらねえ』
     疑問を浮かべるのと同時にヒカルが吐き捨てる。
    『他人の手を貸りなきゃ立てねえなんざ、雑魚の証みたいなものだろうが』
    「どうだろう。でも、うん… 728

    yokko_odakura

    PAST穣さんとつかさの日常風景
    絵ではないけど前に書いたやつ
    表から車の音が聞こえる。
    穣さんにしては帰りが早いから、何か荷物でも届いたのかな。最近はこんな田舎で近くにお店がなくても、なんでも通販で買えるから便利な時代になったなあと思う。
    俺は人の多いところが苦手で滅多に買い物には着いて行かないから、穣さんに頼むか通販で買うかのどちらかが多い。
    庭、という名のほぼ畑から道路の方に回って、誰が来たのかを確かめに行く。
    あれ、郵便とかの配達じゃなくて、普通の車だ。しかも県外ナンバーなんて、珍しい。
    車からはスーツ姿の男の人が降りてくる。
    スーツの人も、久しぶりに見た。見た感じ、穣さんよりも少し年下くらい?
    どうしよう、誰かが来るなんて予定は聞いていないし、今日の帰りは夕方くらいになるかもって言っていたから、まだしばらく帰ってこないんだけどな。
    この家の住所はごく近しい人にしか教えていないらしいので、変な人が訪ねてきたというのではないと思う。
    もし穣さんに用があるなら、時間が大丈夫そうなら上がってもらって、帰るまで待っていて貰えばいいか。県外からじゃ、また来るのも大変だろうし。その間に昔の穣さんの話とか、聞けたりしないかな。聞けたら嬉しいな……。
    どっ 2892

    Meow_Atom_No_17

    MOURNING設定の整合性をとるのが面倒になったのでボツ いつかサルベージするかもしれない
    ※n年後に一緒に暮らしてる二人
    ナックルシティ郊外の子供たちの間で最近、街はずれの廃墟の館に肝試しに行くのが流行しているらしい。夜中にすすり泣くみたいな声が聞こえるんだそうで。
     ユウリはキバナとダンデにちょっとわがままを言って、そこそこの大きさのフラットでホップと一緒に暮らしているから、街の人に調査を頼まれるとなんとなく断りづらく。
     そういうことで日中に何度かその屋敷を見に行ったが、今にも崩れそうでとても危ないということしかわからなかった。ガラルの人間はは古い建物を直して住むのが趣味だと思っていたが、そうしない理由もよくわからなかった。

    「すごい昔からあるって聞いたぞ。あと瓦礫とかが危ないから入るなって」
    「ね、お化けの噂なんて今まで聞いたことなかったよね」
     廃墟の噂についてホップに聞いたところ、ユウリの認識と変わらない言葉が返ってきた。
    「で? 危ない場所って分かってて一人で行ったのか」
    「ごめんってば。昼だし、インテレオンもいたし」
     彼は廃墟よりもユウリの行動が気になったらしい。
    「バトルがちょっと強いからって油断してるんだぞ。危険ってポケモンだけじゃないんだからさ」

     恐る恐る明日の夜に一緒に廃墟に 3347