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    アルト

    望月ひみつ

    DONE・ハロウィンパロディ
    ・シリーズものです。最初の話を読んでいないと分からない部分が多々あると思います。
    ・「不滅の薔薇と白いぼろ切れ」の後半部分からの🥦くん視点です。説明不足だった点の補足的話になります。
    ・開幕からタヒネタあり。厳密には異界に居過ぎて人間のままでは居られなくなった状態です。人としてタヒぬ選択肢もありましたが本人がそれを選びませんでした。
    【続・不滅の薔薇と白いぼろ切れ/蛹】ある秋の日。
    翡翠色の瞳と髪を持つ、1人の少年がその命を終えました。

    その日を迎えるまでの最期の三週間。
    少年はベッドの上で手厚い看病を受けていました。

    傍らで古びた本を開き、懸命に処置の方法を探しながらも自分の手を握り励ましてくれる横顔を少年はじっと見つめていました。
    その最中、夢現の中感じていたのは申し訳なさと、感謝。驚き。それから、心配。



    ごめんね。ありがとう。

    大丈夫だよ。ちょっと身体が熱くて動けないだけで、不思議と苦しくはないんだ。

    ねぇ。君、薔薇の庭園で気を失っていた時よりもっと青い顔だよ。

    治ったら、うんとお返しするからね。

    でも、もし僕の血が不味くなってたらどうしよう?




    心配しないで。もう少ししたら絶対に良くなるから。
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