アレス
三咲(m593)
DONE三百字小説。アレス&クロム&マーリン。帰還せよイベントのあとのイメージ。橋を渡ると友人が待っていた。傍らには見知った、しかしここでは新しい顔が並んでいる。「お前も来てくれたのか」とアレスが笑うと、照れくさそうに眼をそらす。ただ一言、「あちら側」は変わりないと伝えれば、その口元が綻んだ。
きっと同じ形には戻れない。この橋を渡った時に、何度も自分に言い聞かせた言葉だ。自分はどちら側にいるべきなのか。決意は何度も傾いて、結局選べなかった。
それでいいと言われたのは、どちらからだっただろう。ほんの少し大きかった声は、かかっていた霧を晴らしてくれた。傾いていたように見えた橋は、傾いてはいなかった。
変わらない、それでも少し違う景色。そうしてまた、自分は同じ気持ちで橋を渡っていく。 308
三咲(m593)
DONE三百字小説。アレス&アスモデウス。お迎えにあがりました、アレス様。そんな言葉から始まったさよならは、自分なりにちゃんと出来た、とアレスは思っている。今はただ、大切なこの場所に、自分の火がつかなくて良かったという、安堵だけが胸にある。
橋を渡った先には、一目でそれと分かる悪魔が待っていた。自分を主と呼んだ魔皇の配下は、今はもうただの敵陣ではない。
歩みを緩めたアレスに合わせて、彼もまた半歩後ろで足を止めた。
「名残惜しいか?」
「そういうわけじゃ、ないんだけどな……」
故郷だと思っていた街も、守るべき象徴として見上げた城も。きっともう、同じ気持ちで振り返ることはないだろう。
それでも行かなければならない、と思う。本当の自分の姿を知るために。 312
1dcyukke
DONEサンタム×バニー士郎(ある日蔵を掃除していた士郎が突然カルデアの物置につながってBOX開封につかれたバニー師匠スカサハに代わってBOX開封をするはめになるんだけどカルデアの物置にクリスマスの飾りをとりにきたアーチャーは興がノリ、サンタムだと言い張りバニー士郎とあれする話が脳内にあってその絵です)
三咲(m593)
DONE三百字小説。アレス&ガープ。根を詰めてしまったようだ。椅子に上着をかけ、両肩を回したところで、少年と目が合った。「肩、揉んでやろうか?」
「……では、お願いします」
期待のこもった眼差しに、素直に従うことにする。
書き物で肩が凝ったならこの辺だろうか。そんな独り言とともに触れている手は、ずいぶん手慣れているようだ。聞けば、兵士として城勤めをする間、自分や仲間のケアをしながら、自然に覚えていたという。特に鎧を着慣れるまでが大変だったと、まだ鮮明な過去をたぐり寄せ、笑う。
もう少し、主君らしい振る舞いをしてほしい。ガープは常日頃からそう思っている。それでもこれが、彼の思う主らしさなら。今はもう見慣れた小さな手を、どこか大きく感じた。 307
三咲(m593)
BLANKアレス&ラフロイグ。どこかに組み込むかも。駆け上がってくる足音に、面倒なやつだ、と魔皇は小さく笑う。ただ見送るつもりだったが、わざわざ挨拶をしに来たらしい。引き止めるつもりも、送り出すつもりもない。すでにそう告げているというのに。「やっと見つけたあ」
探したぞ、と飛び込んできた少年は、いつもとは少し違う鎧姿をしている。同じ赤色でも、剣士らしい出で立ちだ。彼と自分の明確な違いが、形を成したようで面白い、とも思う。
「お前にも言っておきたくてさ。……この姿になれたのも、お前のおかげだ」
「感謝されるような覚えは、ないのだが?」
肩をすくめて見せれば、少年は小さく噴き出して、「お前、結構顔に出るよな」と笑った。む? と睨むように首を向ければ、逃げるように顔をそらす。こんなやり取りももう、すっかり馴染んでしまっている。
「お前と戦ったこと、無意味にしたくないんだ」
だから王国に戻る。彼はそう言って、特に頭の固い従者も、見事に説き伏せていた。渋々送り出したであろう顔は、見なくとも想像がつく。
主が不在の間は、自分が代わりになだめてやろう。そんなことを思いながら、手元のグラスを持ち上げ、軽く振って見せる。半分になった記憶の中身は 768
三咲(m593)
DONE三百字小説。アレス&アスモデウス。「らしい」振る舞いのサポートとしてアスモ様は適任だったんだなとオレコマ文を読んで。陛下、と呼んで見上げた顔は、どこかぼんやりとしていた。「今まで通りでいい。アレスと呼んでくれ」
いきなりそう呼ばれるのは落ち着かない。目を細めた少年は、目元以外を覆った姿で、まだ彼らしい笑みを浮かべる。
彼の名を、かつて呼んでいた仲間はここにはいない。それでも彼は、彼らしい姿を求めて、この椅子に座った。
自分らしさなど、どこにでもあってどこにもない。名を失った先代も、魔皇という肩書きのまま、こうして遺志を留めている。
せめて自分が呼ぶことで、ずっと同じ音でいられるなら。そんな感傷に答えた顔は、どんな風にその名を象っていただろう。
思い出すまでもない。目の前にあるよく似た姿を、アスモデウスは記憶になぞる。 311
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DONE来てくれたからには一度は描きたい+クラスごとの人数を把握したい、という理由で描いているサーヴァントのドット絵。EDGE2で作成したのち、Photohopのニアレストネイバーで4倍に拡大しています。にゃんちゅう
DOODLEアレス三兄弟なんとなく描いた風でいて、実を言うとアレス狂の相互さんを釣ろうと思って描いた絵
ツイートした絵はディランの右肩付近の三つ編みを描くのを忘れてたけどたぶん誰も気付いてない
何がとは言わないけどノエルきゅんがもし女の子だったら余裕でオッケー 3