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    ウマー

    motomura_3

    PROGRESS2022/02/20新刊予定『ルークが「うまーい!」するだけの本』(仮題)サンプルです。
    タイトルどおりルークが諸君と一緒にひたすらご飯を食べるだけの本です。本当にひたすら食べるだけなので事件等は一切起きません。
    約3千字程度の話を数本の短編集です。今のところ20Pくらいの見込み。

    ※モデルにした店舗やメニューはありますが、現実と異なる描写や捏造を多く含みます。
    ルークが「うまーい!」するだけの本(仮題) リカルド共和国、首都エリントン。ルークは疲れた体を引きずりながら我が家の扉を開けた。
    「ただいま〜、今日も疲れたなあ」
    「おう、おかえり」
     家主の帰宅にリビングから顔を覗かせたのはアーロンだ。キズナ計画を阻止した後、エリントンの病院に姉のアラナが入院している間、相棒の家で世話になっている。「テメエの家よこせや」などと大きな口を叩いた割に、居候としての立場はわきまえているようだ。
    「メシどうすんだ」
     言葉少ななために聞く者によっては誤解しかねない発言だが、これはルークに疲れた体を押して今から作れと強制しているわけではない。冷蔵庫に食材はあるので、日によってはアーロンが豪快な料理を作ってくれることもあった。この問いかけは、やや食道楽の気があるルークにその日の気分を尋ねているのだ。
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