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    ウラー

    amn_nnsr

    MEMO「友だと言うなら、お前は俺を拒むべきだった」って言うラーヒュンはとても見たいですね。嫌なら殴れ。そう言いながらラーハルトはぎゅうと俺を抱きしめた。嫌ではないな、そう思ったからそれを受け入れた。どうすればいいかわからなかったから、ただ突っ立って受け入れた。


    朝目が覚めて隣でラーハルトが寝ているのをぼんやり眺める。相手も俺も朝は強い方であったし、人の気配に敏感な質だった。だからこんな風にじっと寝顔を眺めるなんて事は無かった。
    じぃと眺め続ければ普段の起床時間に近くなり、ラーハルトもゆるりと目を開けた。
    「……おはよう」
    「おはよう」
    むくりと起き上がり下りた髪を後ろに撫で付けるとそこには既に眠気を感じさせないラーハルトが居た。
    「起きないのか?」
    「いや、起きる」
    「茶をいれる」
    「あぁ、ありがとう。……」
    ふと、ヒュンケルは思った。
    何かおかしいなと。
    なんだ、何がおかしい、何もかもがおかしい。自分とラーハルトは友だ。なのに何故、夜を共に過ごし柔らかい朝を迎える。これはまるで、そう、まるで。ぐるぐると頭の中を思考が回る。
    「……ヒュンケル? どうかしたのか」
    こちらを見るラーハルトの眼差しはとても穏やかだった。 472