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    カルナ

    botomafly

    DONEハロウィン ジュナくんとカルナくん 特にCPは意識してないこんこん、とドアがノックされる。また菓子を貰いに来た子供か酔っ払いが来たのだろう。アルジュナは図書館から借りていた本にしおりを挟んで閉じるとベッドから立ち上がった。今日はハロウィンなのだ。授かりの英雄たるアルジュナも今日ばかりはあげる側なのである。いや、勿論貰いもしたのだが、あくまで今日はあげる側である。
     テーブルの上にあるオレンジのカラーが目立つ円筒の缶を手に取り開けてみればたちまちお菓子の匂いが広がる。チョコやクッキー、キャンディーなどがカボチャやコウモリの絵が描かれた包装に包まれていて「らしさ」を感じるが、中身は普段から購買で購入できるものだ。違うのは包装の柄とアソートになっているかどうかくらいだろうか。
     ドアを開けると同じくらいの背丈をした白い布が目の前に立っていた。目がある部分と思われるところに穴が開いている。
    「菓子を配りに来た」
    「…………トリック・オア・トリート……」
     アルジュナは目の前の白い布が誰なのかすぐに判断が付いた。なんなら彼が配りに来たと言う前に分かった。おばけの恰好をするのなら第三再臨の姿にしておけばいいのに、本人は特に気にしておらず誰も突っ込まないか 1691