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    カレー

    last_of_QED

    DOODLE主人に危機感を持って貰うべく様々なお願いを仕掛けていくフェンリッヒ。けれど徐々にその「お願い」はエスカレートしていって……?!という誰もが妄想した執事閣下のアホエロギャグ話を書き散らしました。【信心、イワシの頭へ】



    「ヴァルバトーゼ閣下〜 魔界上層区で暴動ッス! 俺たちの力じゃ止められないッス!」
    「そうか、俺が出よう」

    「ヴァルっち! こないだの赤いプリニーの皮の件だけど……」
    「フム、仕方あるまいな」

    何でもない昼下がり、地獄の執務室には次々と使い魔たちが訪れては部屋の主へ相談をしていく。主人はそれに耳を傾け指示を出し、あるいは言い分を認め、帰らせていく。
    地獄の教育係、ヴァルバトーゼ。自由気ままな悪魔たちを良く統率し、魔界最果ての秩序を保っている。それは一重に彼の人柄、彼の在り方あってのものだろう。通常悪魔には持ち得ない人徳のようなものがこの悪魔(ひと)にはあった。

    これが人間界ならば立派なもので、一目置かれる対象となっただろう。しかし此処は魔界、主人は悪魔なのだ。少々横暴であるぐらいでも良いと言うのにこの人は逆を征っている。プリニーや地獄の物好きな住人たちからの信頼はすこぶる厚いが、閣下のことを深く知らない悪魔たちは奇異の目で見ているようだった。

    そう、歯に衣着せぬ言い方をしてしまえば、我が主人ヴァルバトーゼ様は聞き分けが良過ぎた。あくまでも悪魔なので 7025

    まちこ

    TRAININGジャミルと監督生と異世界カレー「私の世界では固形のルーというものがありまして・・・」



     図書室の本を必死に書き写したというレシピを見ながら恐る恐るスパイスを準備する彼女の背中を眺める。


     「いつもお世話になっているので!」と突然彼女が両手を握って言ってきたかと思えば俺は誰もいない厨房へと強制的に引っ張られた。なんでも俺のためにカレーを作ってくれるらしい。でもその手はたどたどしく不安が募っていく。


     確かにいつも面倒を見ている。だけどそれは嫌々だとかそういうわけではなく、俺がしたいからしているだけなのだが、そんな俺の気持ちに気づいてない彼女は“面倒見がいい先輩”として慕ってくれていた。下心なんてあるわけないと信じ切っているわけだ。
     男子校の中で浮いている華奢な体なんて簡単に捕まえられるのに、そうしないのは理性があるからだと気づいてほしいような、気づいてほしくないような、複雑な気持ちで最近悩まされている。

     スパイスを準備し終わって、鼻をすすりながら玉ねぎの皮をむく彼女はしょぼつく目を擦りたいのに擦れない状態がもどかしいのかその場で足踏みをしている。



    「大丈夫か?」

    「大丈夫です・・・これもジ 2617