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    ガイナ

    ehara5

    DONE風降と二十四節気を書きたいという野望(その4)
    降谷さんがいない日の話。
    003_啓蟄(3月5日頃) 通勤ラッシュを過ぎた頃に、風見は家を出た。向かうのは上司の自宅だ。今日は非番だったが、三日ほど家を空ける上司に、飼い犬の世話を頼まれていた。名前はハロという。餌の補充と、健康チェック、余裕があれば散歩に連れていく。ついでに、ベランダ菜園の水やりも依頼されていた。
     風見の自宅から降谷の住む町までは数駅だ。最寄り駅からコンビニに寄り道をして、ハロの好きなおやつを購入する。コンビニを出ると十分程度で三階建てのアパートに着いた。
     そこそこの頻度で訪れる自分を、周囲の住民はどう思っているのだろうと風見は思う。独身男性の部屋に、頻繁に出入りする男がいるのはあまり自然ではない。ゆえに風見は人目の少ない深夜に出入りした方がいいのではと提案したこともあった。しかし、人目を忍ぶように来訪する方がよっぽど怪しいと降谷に言われてからは、堂々と昼間に出入りするようにしている。そのためか、風見がアパートの住民に声を掛けられたことはない。昔の助手に飼い犬の世話を頼んでいるとか、ペットシッターを利用しているとか、降谷が当たり障りのない理由をつけているのもあるだろう。
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    kisasu2612

    MAIKING修行中に現世のしがらみを色々断ち切って南泉くんに完全に想いを伝えたい審神者ちゃんと、なんとなくこいつも俺がいない間なんか頑張るらしい事を察した南泉くんが修行に行くところ。

    明日明後日と書けたらいいな…
    正直展開未定で、どうなるかわからないんですが。
    やれるだけやってみよう!
    いってきます!修行道具に旅装束、そして手紙一式。
    修行の申し出をしてきた男士達に必ず手渡す一式を、ついさっき同じように手渡してその背を見送った。
    ゆっくりと障子の向こうに消えていった背中が見えなくなるまで見送って、自分の部屋を振り返る。
    執務室の隣。自室の布団の上でピカピカと光っているだろう端末を扉越しに睨みつけ、手をぎゅっと握った。

    南泉くんは何も知らない。
    何も知らせない。
    そう決めて修行に送り出す事を決めたのに、私の心はまだ未練がましく奥底で喚いてる。
    それに従うわけではないけれど、やっぱり少しだけ勇気が欲しい。彼が頑張っている間、私も頑張れるように。

    立ち上がって障子を開ける。
    「廊下は走るな」と雅な初期刀の声が聞こえてくる前に自室前の廊下を走り抜け、本丸母屋へ。急カーブを右に曲がり、もうすぐ一文字の部屋というところでその背中を捕まえた。
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