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    ガイナ

    rani_noab

    DOODLEゼン夢。男主名前有。キャラスト&ボイスからの考察設定(ネタバレ含)。大切な相手が幸福であるならば、その人生に自分がいなくても構わないアルハイゼンの話。
    教令院の廊下で見覚えのある万年筆を拾った。
    興が乗って装飾を掘り色を塗って、丁寧に磨き滑らないようにニスを塗ったものだ。重さと重心も考えている。プレゼントして喜ばれるので、学生時代に時折作っていたものだ。この模様は誰宛だっただろうか、と考えて、ここしばらく会ったことのない人間のことを思い出した。
    知論派のアルハイゼンだ。
    優秀な成績を残したのに、書記官という地味な職に着いたことは知っていた。すれ違ったことはあっても、お互いに声をかけたことはない。アルハイゼンが周囲との交流を拒絶していることは知っていたし、俺と仲が良いわけでもなかったので、迷惑だろうと思いこちらからは挨拶もしていない。
    あげたのは4年ほどまでだ。まだ持っていたのか、と不思議に思い、それからその万年筆のペン軸が曲がっていることに気づいた。今回落とした衝撃か、その他の理由かはわからない。試しに少し書いてみれば、インクは入っていなかったので、曲がったのは以前なのだろう。ペン先は使い込まれていて彼の力の癖がついているのがわかる。アルハイゼンがこの万年筆を愛用しているのだろうことが分かった。
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