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    ガガ

    5ma2tgcf

    PROGRESS晏沈の転生もの6話目です。

    夜の帝王の記憶なし晏無師×記憶あり沈嶠で、晏無師の記憶を戻そうと沈嶠ががんばる話です🌃
    今回はホスト編とワクワク同居編のラストです。そこそこ手を出されます。R15くらい。
    転生晏沈 6 晏無師と沈嶠が同居を始めてから三週間。沈嶠は相変わらず夜はホストとして働き、昼は晏無師の世話をするという生活を続けていたが、それは意外にも穏やかで楽しい日々だった。二人の同居は『怪我が治るまで』という理由で晏無師が言い出したものだったので、怪我が治ったら追い出されるのだろうと沈嶠は思っていた。しかし晏無師は『まだ治っていない』『傷が開いた』などと言っては、なかなか沈嶠を手放そうとしない。
     最近の晏無師は出会った当初の冷たい印象とは違い、沈嶠のことをそれほど警戒していない様子だった。沈嶠を揶揄っては面白がり、笑顔を見せたりもする。少しずつだが心を開いてくれている、と沈嶠は感じていた。晏無師を変えることなどできないと思っていたが、晏無師は沈嶠の望み通りあれ以来煙草も吸わなくなった。二人の関係はいい方向に進んでいる。このまま一緒にいたらそのうち記憶が戻るかもしれない。いや、もし戻らなくともこの晏無師と生涯を共にすることができるかもしれない。楽観的かもしれないが、沈嶠はそう思い始めていた。
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    5ma2tgcf

    PROGRESS晏沈の転生もの4話目です。

    夜の帝王の記憶なし晏無師×記憶あり沈嶠で、晏無師の記憶を戻そうと沈嶠ががんばる話です🌃
    今回はワクワク同居編です。R15くらい
    転生晏沈 4 タクシーが止まったのは歓楽街から十分ほどの所にあるタワーマンション前だった。晏無師は眠ってしまった沈嶠を起こし、タクシーを降りる。高級ホテルのような豪奢なエントランスを通り、二人を乗せたエレベーターが止まったのは最上階。広い玄関で靴を脱ぎ、廊下を通り抜ければモデルルームのように整った内装のリビングが広がる。大きな窓の向こうにはバルコニー、そして夜景が続いている。 

     沈嶠はぼんやりとした頭のまま晏無師の後ろで部屋を見回していた。リビングには高価そうな絵や置物が飾られている。しかし沈嶠の目を引いたのは壁に設置された水槽だった。大きな水槽が一つ、そして少し離れたところに小型の水槽が二つ。沈嶠は物珍しそうに水槽に近寄り、中の魚を観察した。大きな水槽では色とりどりの熱帯魚が泳いでいる。次に小さな水槽に目を移す。二つの水槽の中には美しい白と黒の魚が一匹ずつ、長いヒレを揺らめかせて泳いでいる。そして不思議なことにその二つの小さな水槽の間には薄い板が置かれ、魚同士は互いが見えないようになっていた。
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