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    ガバ

    krkr_aoi

    PAST書きかけのカガバレを見てたら記憶に無さ過ぎて興奮したので晒す
    続きが欲しいよ〜〜〜〜!(書け)
    カガバレ! 固く閉じられた瞼が、ゆるりと開かれる。次第に暗闇が視界に映り、バレットは数回瞬きをしながら鈍い思考を持て余した。辺りが暗いのは電気を消しているからだろう。窓から差し込む月の光だけが、薄く部屋を照らしていた。カーテンを閉め忘れていたらしい。雲がかかっているのか月の光はほんの穏やかで、漸く手元が確認出来る程度のものだ。やがて瞳が慣れて、掠れた暗闇だった部屋が徐々にはっきりと輪郭を表す。それでも鈍い思考は変わらない。どこかぼんやりと霞がかったような感覚に浮かされながら、バレットは瞳を細めた。こんな暗闇の中で、自分は一人で立っていた気がする。時を待ちながら、じっと動かず、ただ命令を遂行する人形のように。何をしていたのだろう。そんなものはいくらでも想像できた。バレットの首筋に冷たい汗が滲む。得体の知れない恐怖が身を包み、ぎゅうと瞳を閉じた。訪れる暗闇にまた怯えを思い出し、無意識に握り込んでいた掌が震えていた。その鈍い痛みに、握り込んでいた掌を頭上に掲げ少しずつ緊張を解いていく。ゆっくり、ゆっくりと指を開いて、そろりと開けた瞳が露になった手のひらを視界に映した。その瞬間、バレットは瞳を見開きビクリと大きく肩を揺らした。
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    PASTフロトレ
    ※オメガバース
    ※モブトレ要素

    結構前のやつを再掲
    愛に流されて恋に生きろ言いなりになる事を嫌うフロイドは初めてそれと対峙した時に沸き上がった相反する感情を今でも詳細に思い出すことが出来る。楽しいけれども苦手で嫌いになりかけている飛行術での一、二年合同授業。教える事によって自身を高めるだかなんだか知らないが、要は教材にされているような物だろうと不機嫌極まりない状態で彼は箒を握っていた。おもちゃ扱いしやがって。天に向かって真っ直ぐに伸びる青々とした狩り揃えられた芝生を踏み折ったり箒で薙いだりしていた時、それは現れた。
    一つ心臓が大きく打って、そのままの勢いで鼓動が速まる。初めて立った砂浜よりも熱い何かが身体中を駆け巡りフロイドは箒を握っていた手で自身の左胸を掴んだ。疑問を音にしようとした口からは言葉は出てこず、何かが飛び出してきそうな胸を見れば幾つも雫が落ちている。それが曖昧に開かれた口からだらだらと垂れ流される自身の唾液だと気づいた時に彼は漸く周囲の喧騒に気がついた。隣で肩に手を置き背中を支える片割れと幼馴染みの声は遠くぼやけているのに、数メートル離れた人だかりの中心にいる人物の息遣いだけが鮮明だ。膝を折って背中を丸め、顔を上げようとしている彼の傍にいる人間を全員蹴散らしたい衝動に駆られる。どうした大丈夫かと、名前を呼ぶ声が遠い。集団の中心の男がゆっくりと顔を上げて悲壮感のある欲を孕む溶け落ちそうな黄金色と視線があった瞬間、フロイドは沸き上がる泣き出したくなるような自己主張を振り払うようにふざけるなと声を上げた。
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