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    クリスマス

    @t_utumiiiii

    DOODLEクリスマスシーズンだけど寮に残ってる傭兵とオフェンスの象牙衣装学パロ二次妄想ですが、デモリー学院イベントの設定に準じたものではないです。
    the Holdover's Party(傭兵とオフェンス ※学パロ) 冬休み期間を迎えた学園構内は火が消えたように静かで、小鳥が枝から飛び立つ時のささやかな羽ばたきが、窓の外からその木が見える寮の自室で、所持品の整理をしている――大事に持っている小刀で、丁寧に鉛筆を削って揃えていた。彼はあまり真面目に授業に出る性質ではなく、これらの尖った鉛筆はもっぱら、不良生徒に絡まれた時の飛び道具として活用される――ナワーブの耳にも、はっきりと聞こえてくる程だった。この時期になると、クリスマスや年越しの期間を家族と過ごすために、ほとんどの生徒が各々荷物をまとめて、学園から引き払う。普段は外泊のために届け出が必要な寮も、逆に「寮に残るための申請」を提出する必要がある。
     それほどまでに人数が減り、時に耳鳴りがするほど静まり返っている構内に対して、ナワーブはこれといった感慨を持たなかった――「帝国版図を広く視野に入れた学生を育成するため」というお題目から、毎年ごく少数入学を許可される「保護国からの留学生」である彼には、故郷に戻るための軍資金がなかった。それはナワーブにとっての悲劇でも何でもない。ありふれた事実としての貧乏である。それに、この時期にありがちな孤独というのも、彼にとっては大した問題でもなかった。毎年彼の先輩や、或いは優秀であった同輩、後輩といった留学生が、ここの“風潮”に押し潰され、ある時は素行の悪い生徒に搾取されるなどして、ひとり一人、廃人のようにされて戻されてくる様を目の当たりにしていた彼は、自分が「留学生」の枠としてこの学園に送り込まれることを知ったとき、ここでの「学友」と一定の距離を置くことを、戒律として己に課していたからだ。あらゆる人付き合いをフードを被ってやり過ごしていた彼にとって、学園での孤独はすっかり慣れっこだった。
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    gomimakiba

    DOODLE@wata_nuki41さんのクリスマスに女に振られた柴さんが六平家に乗り込むイラスト
    https://x.com/wata_nuki41/status/1871926507628884014?s=61&t=wjn9WdtZYV_u4maZyikRPg
    が好きすぎてそっくりそのままパクって書きました。わたぬきさん許可ありがとうございます!
    どこがダメとか聞いたところでなんとかいうとこのなんとかいうやつの、なんまんのやつ。ソラで覚えられるか心配だったが店を間違えずに入ってなんとか言うとこさえ抑えればあとは店員がなんとかしてくれるはずと柴はご指定のブランド店に行き、なんとか言うやつ、なんとかゴー、チャ、チャイロ。中ぐらいのおっきさ。しっかくいの。多分これ。知らんけど。それでええ。下さい。現金で。財布くらい持ってくればよかったか、と柴は金をポケットから出したことを反省するが、ついぞ活かされたことのない反省だった。服だけかっこ付けて来たけどあかんねえ、俺も財布買おかな、財布買ったらなんで金減るんやろなとぶつぶつ考えているうちに梱包が終わり、綺麗に包装された箱が入った紙袋に手を伸ばし、玄関先までペッペッと追い出され、平身低頭の数人に恭しく献上された光り輝くブツを片手でぞんざいに受け取りありがとうねと礼を言い、金でぺこぺこ買うより殴って頭ばんばんしたほうがスッキリするけどなと消化不良を抱えながら約束の地へ向かった。柴には政治がわからぬ。
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