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    シア

    .🚨.

    PROGRESSジュンブラの孫さに新刊の冒頭(1万文字程度)

    恋仲になったものの、まだ身体を繋げるまでには至ってない孫さにが身体を繋げるためにゆっくりと準備をする話。

    概念ポリネシアンセックス(R-18)のため、本文の八割ほどエロシーン(の予定)

    またの名を孫六による主人を骨の髄から来世の魂まで俺の女にする話。

    あまりにも進まなすぎるので多めに晒して退路を絶つ! という強い意志で公開します。懺悔。
    欲落つること知る劣情 孫さに 「ははっ。随分と愛らしい顔をするなあ、主人」

    ぎゅう、と緊張からかたく握りしめている主人の手のひらの上に自分の手のひらを重ね、ゆるりと撫でる。びく! と、大袈裟に反応した主人にくつりと笑えば、みるみるうちに顔が羞恥心で赤く染まった。薄らと目尻に涙を溜めたその顔が、どれほど目の前の男を煽るかなんて少しも考えたことがないのだろう。白無垢を連想させる真っ白な寝間着を身につけた主人からは、あまり馴染みのない異国を連想させる花の香りがする。石鹸の類だろうか。そう思って顔を近づけると、主人が目を閉じた。……随分と可愛らしい勘違いだ。口付けられると思ったのだろう。

    お望み通り主人の腰を抱いて引き寄せて、ちう、とひとつ口付ける。そして、その花の香りを……俺に愛されるために身を清めたことを表している香りに混じる女の香りに口角を上げながら、もうひとつだけ口付けて。主人の目が開いて俺と視線が交わったのを確認してから、たっぷりと吐息を混ぜた、意図的に主人の好む低く掠れさせた声で言った。
    10318

    うきご

    DONEpixivにもアップしている短編小説です。
    こういうルシアダが好き〜と思って書きました。雰囲気。

    月をあげる≒Promise the moon
    できもしない約束、という慣用句です。
    この言葉が刺さりすぎたので、ぜひみなさまのルシアダにおける「Promise the moon」を見せてください!お頼み申します。
    月をあげる深夜の談話室は薄暗く、弛緩した独特の空気が漂っている。ほとんどの住人が寝静まったなか、アダムとルシファーは誰もいないバーカウンターで酒を飲み交わしていた。
    いつもは煽りあい小競り合い殴りあってばかりのふたりも、この時ばかりは穏やかに昔話に花を咲かせたり、くだらない、取り留めもない会話に興じている。チャーリーがこの場面を目撃したとしたら、「いつもそうやっていてくれたらいいのに!」なんて嘆きそうだ。ふたりの喧嘩でホテルを大きく修繕するはめになったのは、決して一度や二度の話ではない。「頭を冷やしてきて!」とふたりしてホテルを追い出されたり、お互いを知るためと一週間同じ部屋で過ごしたこともあった。それは思い出したくもない悪夢であるが、それが功を奏してか、今では稀にサシ飲みをするまでになっていた。時間帯が誰もいない深夜に限られるのは、間違っても「仲良し」だなんて思われたくない、というふたりの共通認識にあったが、それでも関係性はだいぶ修繕されたと言っていいだろう。
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