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    スロー

    kikuno_kaoru

    DOODLE銀行爆破end後になんやかんやでハワイで結婚したさめししが、常夏のスローライフを送ってたら数十年後にヤバイとこに喧嘩売って国際指名手配犯になったレメとピコを匿う羽目になってしまったり逃げた先でマフツさんと再会したりするアラフォー達の爆裂大陸横断記です
    少し前に漫画で書いてたものをリハビリがてら書きました。こんなタイトルですが続きは特に書いてないです。
    四十路爆裂大陸横断記・起ハワイの朝は早い。
    青い海に白い砂浜。それらを輝かせる朝日はどんな深い夜をも吹き飛ばして、この常夏の島を明るく照らす。
    朝にランニングをする理由は、その景色があまりに美しからだ。きっと、自分のように朝から走っている人々の気持ちは同じだろう。
    現に人通りの多い海沿いの道はランニングウェアに身を包んだ老若男女でいっぱいだ。

    本来は自由気ままに人通りの少ない道でも走りたい所だが───気難しいお医者様が「日本でのあなたは体格の良い大男だがここでは平均的な大きさだ。力で負ける可能性がある事を肝に銘じろ」と人通りの多い道を走る事を推奨したのだから従うほかない。
    オレはもうすぐ40歳のおっさんだぞ、生娘じゃねーんだから、と反抗しても良いのだがそう言った所で分からされてしまうのは目に見えているので、オレは結局その言いつけを守ってしまっている。
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    たきぎ

    DOODLE※ネタバレ注意※
    本編52話より。

    台詞書かないのが敢えてそれっぽいかなと思いつつ、以下に少し蛇足文。

    彼にしかできないから嗜めて欲しいんだ。
    でも彼にしかできないからその思いを理解して肯定して欲しいんだ。
    なので今はその思いを飲み込んで。


    ↓以下蛇足




    駆け寄った先には先程まで自身も癒されていた薄くも外と中を完全に隔離するバリア。
    そっと触れるもジジッと震動しそれ以上干渉することは適わない。
    それをもどかしく感じながらも、それだけ今のこの人の安全が保証されるとなるとただただ感謝しかない。
    それを行ってくれた彼女は今はいない。
    あのそうそうの手によって屠られた。
    彼女は此処にいる皆の恩人だ、そして今はヨミ君と賽河君がそうそうと対峙している。
    そうそうを倒す術を再び成す為にも私も行かねば。
    先程、混濁しそうになる意識の中にも鮮烈に焼き付いている光景。
    皮肉にもそうそうの手によって防がれたその光景はスローモーションのように見えた。
    身動きならない身体で叫びたかった。
    炎上し叩きつけられ力無く横たわる姿に這ってでも近付きたかった。
    刑吏であるが故にそこまでされてもそれで命尽きることはないと知っていても。
    言いたいこと、沢山あるんですよ…先輩。
    今はバリアに護られ、此方からは顔は確認できないが外れた面と癒しの効果か休眠効果か傷も治っていっているように見えて安堵する。
    今はゆっくり休んでいてください。
    皆無事ですから、賽河君も無事ですから、安心してください。必ず奴を倒して戻ってきます。
    先輩は一人で頑張りすぎなんです……この際楽しい夢でも見ていてください。その間に皆で終わらせてきます。
    先輩がずっと苦しんで来られて、何を恐れていたかを知っている。だから私だけは決して責めませんよ。
    だから、……あとでお帰りなさいと言わせて下さい。
    行ってきます。
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