ダル
Mame_moyashiya
DONEエジダル夢のようなそうでないような、幻のような一瞬の話。グレイテスト・ショーマンのワンシーンから着想を得ています。色々説明を省いていますので、雰囲気だけお楽しみください。
三千世界の鴉を殺し、きみとダンスをしてみたい。それは綺麗な、とても綺麗な月夜のことであった。
少女は窓越しの月を見上げ、手にした本にそっとしおりを挟んで閉じる。
もう夜は十分すぎるほど更けている……明日も予定があるし、そろそろ寝よう。
明日はランダルと遊びに出かける予定なのだ。プリンスはお寝坊さんだが、それでもできるだけ早く起きられるに越したことはない。ねぼすけさん!なんて詰られたら嫌だし。
明日は何時に起きようかな、と少女がカーテンを閉めようとした、丁度その時。
「やあ、こんばんは」
トントン、コツン。窓越しに、目の前に現れた影。
深いオレンジの髪を風に遊ばせる長身の男。
ここ、あけて……と指で軽く窓をつつかれるのに従って、少女は窓の鍵を開けてしまった。
1516少女は窓越しの月を見上げ、手にした本にそっとしおりを挟んで閉じる。
もう夜は十分すぎるほど更けている……明日も予定があるし、そろそろ寝よう。
明日はランダルと遊びに出かける予定なのだ。プリンスはお寝坊さんだが、それでもできるだけ早く起きられるに越したことはない。ねぼすけさん!なんて詰られたら嫌だし。
明日は何時に起きようかな、と少女がカーテンを閉めようとした、丁度その時。
「やあ、こんばんは」
トントン、コツン。窓越しに、目の前に現れた影。
深いオレンジの髪を風に遊ばせる長身の男。
ここ、あけて……と指で軽く窓をつつかれるのに従って、少女は窓の鍵を開けてしまった。
disgelare_kyomu
MEMO『スイサイダルアクト』(敬称略)
KP:茂依
PL
HO1/B:出雲八重/天翔千草(晶)
HO2/A:紅点梓透綺/不破爾玲(ふかみ)
HO3/D:柳清之彦/契俐幽乂(たねっち)
HO4/C:透色幻/天立鳳呀(うゆ)
エンド7-1 全生還にてエンドです。お疲れ様でした!!!つたないKPだったけど楽しかったです!!!ありがとうございます!!!!!!!!!
Mame_moyashiya
DONEダル夢です。黒魔術でイタズラをしようとしたらやり返されるみたいな話です。この魔法は当分封印!ランダルは「できた!」と大きな声を出し、よろこび勇んで部屋から飛び出した。
彼の部屋は薄暗くて黴臭くて埃っぽくて、どこまでも謎に包まれている。
本棚から飛び出した魔術書がまるで塔のようにうずたかく積み上げられていて、それがとても乱雑で飽きっぽい彼の性格そのものを示すようであった。
ランダルは本日、何かいたずらに使えやしないかと新たな黒魔術の開発に精を出していて……そして新たな魔法を生みだしたのだ。
それも、とっても有用でロマンチックな魔法だ!
彼の体のどこかが振れている間だけ、その相手の考えていることがそっくりそのままわかるという代物であった。
まだ試作段階なので、そんなに長時間は効力を持たない。
それでも誰かにこの魔法をかけてみたい。その一心でランダルは部屋を飛び出したのだった。
1646彼の部屋は薄暗くて黴臭くて埃っぽくて、どこまでも謎に包まれている。
本棚から飛び出した魔術書がまるで塔のようにうずたかく積み上げられていて、それがとても乱雑で飽きっぽい彼の性格そのものを示すようであった。
ランダルは本日、何かいたずらに使えやしないかと新たな黒魔術の開発に精を出していて……そして新たな魔法を生みだしたのだ。
それも、とっても有用でロマンチックな魔法だ!
彼の体のどこかが振れている間だけ、その相手の考えていることがそっくりそのままわかるという代物であった。
まだ試作段階なので、そんなに長時間は効力を持たない。
それでも誰かにこの魔法をかけてみたい。その一心でランダルは部屋を飛び出したのだった。
asa_ko_coc
DOODLEネタバレのない海月くんと伊織さんのお絵描き。ダル絡み〜が描きたかった。2枚目のスマホ触ってる伊織さんはトレス素材お借りしています。むず…かしい…!リベンジしたい……脱力感を出したい…… 2まろ眉
DONE17ランダルに夢の中で改めてプロポーズされる話 夕方の駅前は人々であふれかえって、今日という一日のエンドロールのように流れていく。その人ごみの一部だったあなたは、やっとの思いでその群れから離れ、人通りもまばらな道を少し速度を落として歩いた。
夕焼けに染まった街並みを見て、あなたは一人の少年のことを懐かしむ。
夢の中の不思議な友人、ランダル。今思えば、彼の髪の色は錆びた鉄みたいだなんて言い表すより、この夕日の色に例えたほうがぴったりの表現だったように思う。天真爛漫で、奔放で、素直。自分の夢が作り出した彼の性格は、きっと自分も持っているはずのものだと、あなたは何度も勇気付けられてきた。
彼と過ごした日々はそう長くはなかったけれど、夢の中で、生まれて初めてされた可愛らしいプロポーズのことを思い返す度、あなたはいつだってやさしい気持ちになった。この記憶さえあれば、この先のどんな辛い出来事も乗り越えられるような気がする――
4212夕焼けに染まった街並みを見て、あなたは一人の少年のことを懐かしむ。
夢の中の不思議な友人、ランダル。今思えば、彼の髪の色は錆びた鉄みたいだなんて言い表すより、この夕日の色に例えたほうがぴったりの表現だったように思う。天真爛漫で、奔放で、素直。自分の夢が作り出した彼の性格は、きっと自分も持っているはずのものだと、あなたは何度も勇気付けられてきた。
彼と過ごした日々はそう長くはなかったけれど、夢の中で、生まれて初めてされた可愛らしいプロポーズのことを思い返す度、あなたはいつだってやさしい気持ちになった。この記憶さえあれば、この先のどんな辛い出来事も乗り越えられるような気がする――
まろ眉
DONE14ランダルに夢の中でプロポーズされる話 気が付くと、あなたは森の中で佇んでいた。
辺りには、かすかな風の音と、遠くで鳴く獣の声だけが響いている。薄寒い空気が肌を撫で、あなたは思わず身を震わせた。
微かに立ち込める霧の中、目を凝らしてみると、木々の間から差し込む月明かりが道をぼんやりと照らしていた。車一台通るのがやっとの細い道だ。じっと湿った地面は所々ぬかるんでいて、タイヤの跡ででこぼこしている。
あなたは、その道に向かって迷いのない一歩を踏み出す。この先に何があるのか知っているからだ。夢の中で、もう何度も歩いた道だった。
あなたは今、夢をみている。
その一本道をしばらく進むと、少し開けた場所に建物が現れる。年季が入っているが、洋風で薄ぼけた象牙色の大きな屋敷だ。
2776辺りには、かすかな風の音と、遠くで鳴く獣の声だけが響いている。薄寒い空気が肌を撫で、あなたは思わず身を震わせた。
微かに立ち込める霧の中、目を凝らしてみると、木々の間から差し込む月明かりが道をぼんやりと照らしていた。車一台通るのがやっとの細い道だ。じっと湿った地面は所々ぬかるんでいて、タイヤの跡ででこぼこしている。
あなたは、その道に向かって迷いのない一歩を踏み出す。この先に何があるのか知っているからだ。夢の中で、もう何度も歩いた道だった。
あなたは今、夢をみている。
その一本道をしばらく進むと、少し開けた場所に建物が現れる。年季が入っているが、洋風で薄ぼけた象牙色の大きな屋敷だ。
まろ眉
DONEランダルがずっと一緒にいてくれる話 ランダルにとって眠りは、ある種お手軽な死の代替品だった。
眠るように死ぬことが人間のトレンドであることは知っていたし、いずれ自分もそうやって死んでみるのも悪くないと考える方法の内の一つだ。
ただ、結局棺桶の蓋を開けに来たルーサーによって毎日朝はもたらされるし、楽しい夢の中の経験も、目を開いた瞬間に昨晩飲んだ水の味ほどに思い出し難いものになってしまって、そうなるともうランダルは「まあいいか」と興味をなくしてしまう。それよりも両隣の棺桶で眠るペットたちに目覚めの挨拶をすることの方が彼にとって重要なルーティンだった。
「おはよう! わたしの愛するペットたち~」
今日も賢く棺桶に納まって眠っているペットたちの頬に無遠慮にキスをして、ついでに少し噛み付いてみたりもする。甘噛みのつもりだったが、鋭い歯がどちらかの皮膚を裂いてしまったみたいで、ほんのり口の中に広がる鉄の味に今日はラッキーな朝だとランダルはニヤニヤと舌なめずりをした。
2727眠るように死ぬことが人間のトレンドであることは知っていたし、いずれ自分もそうやって死んでみるのも悪くないと考える方法の内の一つだ。
ただ、結局棺桶の蓋を開けに来たルーサーによって毎日朝はもたらされるし、楽しい夢の中の経験も、目を開いた瞬間に昨晩飲んだ水の味ほどに思い出し難いものになってしまって、そうなるともうランダルは「まあいいか」と興味をなくしてしまう。それよりも両隣の棺桶で眠るペットたちに目覚めの挨拶をすることの方が彼にとって重要なルーティンだった。
「おはよう! わたしの愛するペットたち~」
今日も賢く棺桶に納まって眠っているペットたちの頬に無遠慮にキスをして、ついでに少し噛み付いてみたりもする。甘噛みのつもりだったが、鋭い歯がどちらかの皮膚を裂いてしまったみたいで、ほんのり口の中に広がる鉄の味に今日はラッキーな朝だとランダルはニヤニヤと舌なめずりをした。