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    バンド

    ngmch_

    MOURNING「手のかかること」収録
    現パロ設定ファーベリ
    既作のパラロスバンドパロ「ラスト・パレード」(ポイピク収録済)の前日譚
    血は出てませんが、不愉快な発言が少しあります。
    わたしを少し、置いて帰るよ「ああ、あの魔女が飲む煮汁のような茶のことか?」
    「フフフ、いい感性だね、ファーさん。ルイボスティーだよ。マンゴーとシトラスの香りを施してある。冷やして飲むと美味しいだろう?」
    「その香りは雑味だ。ただの水分補給に余計なものは要らん」
    「オレから雑味を引いちまったら何が残るんだい。さあ、オレといる間はこの茶を飲んでもらうぜ。どうせ普段はコーヒー、エナドリ漬けなんだろう?これはノンカフェインで、その点でもちょうど良いのさ」


     冷蔵庫を開けると、サプリメントとゼリー飲料とタバコ(冷やす必要は全くない。ただ、部屋にものを増やすたび捜索が面倒になるので、一番分かりやすい冷蔵庫にしまうことにしている)しか入っていないはずのそこに、銀の水差しが加えられていた。長らく使っていなかった割には綺麗で曇りないその入れ物には、例の茶がたっぷりと用意されている。合鍵を欲しがったので好きにしろと伝えてはいたが、どうやら俺の留守中に仕込んで帰ったらしい。その証拠に、床に散らばっているはずの衣服が今は窓際のハンガーラックで大人しく整列している。近づくと、熱帯の海辺の、それも日陰に咲く花みたいな匂いが残っていた。あいつの香水だ。いつもあいつからは派手なくせに陰気な匂いがする。ここにあるものは全て俺の所有物だ。他所から持ち込んだものを良く思わないのは、ベリアルもよく承知のはず。普段なら髪の毛一本ですら、気づけば蓋付きのくずかごへ捨てていく。それなのに、今日は冷蔵庫の中にまで、あいつは自分の破片を残していったのだ。小賢しい振る舞いだけは上手にこなす飼い猫め。
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    Lei

    DOODLE兄弟、学パロ、メイド、バンドという妄想幻覚詰込みセット
    いつも通り🦊愛され気味
    兄弟への歌「絶対、誰にも!俺が!文化祭で!歌うって言うなよ!!!!」
    1ヶ月後の文化祭でバンドを組む友人からボーカルをしてくれないかと頼まれた俺が出した条件はただ1つ。俺の兄弟達には俺が歌うことを教えないこと。もし仮にバレでもしたら、きっと皆揃って観に来るに違いない。なんなら、カメラまで用意する勢いだろう。ただでさえ自信がないボーカルをやるのに、それを記録に残されたらたまったもんじゃない。ヴォックスが家にある超高性能カメラで撮影する幻覚が今にも見えてきそうだ。ただでさえ俺の兄弟は全員歌が上手い。そんな兄弟に囲まれた俺は、すっかり歌に苦手意識があった。それなのにボーカルを承諾したのは、2週間にわたる友人からの熱心な勧誘にもはやノイローゼになりそうだったからだ。嫌だって言ってるのに、こいつ語尾に必ずボーカルやらない?って聞いてくるんだぜ?ロボットみたいだ。でも俺をわざわざ誘ってくれることに、嬉しさを感じている自分もいる。1つ下の学年にはルカ、1つ上にはシュウがいるのに、俺を誘ってくれてるんだよ?やるからにはちゃんとやろう。バンドでの練習は週2回。それ以外も自主練をしようと心に決め、バンドメンバーとの顔合わせに向かった。
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